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三津五郎さんの追悼記事には「踊りの名手」「壮大な時代物(簡単にいうと歴史絵巻)から世話物(人情劇)まで幅広く活躍」と紹介されています。好きな歌舞伎役者の場合、現代劇に挑戦したときもできるだけ見ることにしているのですが、三津五郎さんほど、アウェーでもはしゃがない役者さんは稀有でした。
2007年、本谷有希子さんの戯曲「砂利」に主演したとき、アフロヘアにド派手なパンタロン姿で踊るなど、ややもすると意外性やウケに走ってしまいがちなシチュエーションでも、三津五郎さんは真剣そのもの。「ホーム」(歌舞伎)でない場所で演じるとき、その解放感からか、役者本人が楽しんでいることが、にじんでしまうときがあります。三津五郎さんはその「はしゃぎ」の見えない、どの役も分け隔てなく大事にする、そして、自分に酔わない人でした。
それは「役者」という自分の人生の優先順位、軸がブレなかったからだと思います。「役者という仕事をできるなら、どんなフィールドだっていい」という決意です。みなさんがこれからの就活で選ぶのは、好きな「仕事」(職業)でしょうか、それとも好きな「会社」(フィールド)でしょうか。もし仕事を選んだのであれば、企業の大小にこだわらず視野を広く挑戦してください。もし会社を選んだのであれば、どんな部署に配属されたとしても、くさらずに努力してください。10年後のあなたを想像して、しっかり就活の軸を作りましょう。
毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(副編集長・奥村 晶)
ニュースダイジェスト
★【M&A】日本企業、海外M&A最多 国内市場の縮小見越し2014年(2/17.Tue)
2014年に国内企業が海外企業を合併や買収(M&A)したのは前年より58件多い557件で、過去最多となった。総額は前年より5000億円増の約5兆7740億円。M&A助言会社のレコフがまとめた。
2014年は年初に「サントリーホールディングス」の米大手飲料ビーム社買収(1兆6793億円)、6月には「第一生命保険」の米保険会社買収(5852億円)、12月には製薬大手の「大塚ホールディングス」の子会社による米製薬会社買収(4200億円)があり、1年を通して大規模なケースが目立った。
円安のいまは買収には費用がかさむが、国内市場の縮小を見越して、海外市場に活路を求める企業が増えている。2015年に入ってからもその勢いは弱まっていない。
★【通貨協定】日韓通貨スワップ協定を終了 財務対話は5月再開(2/16.Tue)
日本、韓国の両政府は緊急時にお金を融通しあう「通貨スワップ(交換)協定」について、期限を迎える23日で「予定通り終了する」と発表した。財務相らが意見交換する「日韓財務対話」を5月23日に東京で再開することも決めた。
協定は、1997年のアジア通貨危機を教訓に、日本が韓国を支える枠組みとして、2001年に20億ドルで始まった。2006年にお互いに融通しあう形に発展、現在は日本側が韓国に最大100億ドル(約1兆1850億円)、韓国側は日本に最大50億ドル(約5295億円)を融通することになっていた。日韓関係が冷え込む中、日韓協力の「象徴」となってきた協定が14年間で途絶える。
★【夫婦別姓】最高裁、民法の別姓規定、初の憲法判断へ(2/18.Wed)
民法が定める「夫婦の別姓は認めない」とする規定と、「女性は離婚後6カ月間は再婚できない」という規定が憲法に違反するかが争われたそれぞれの訴訟について、最高裁が15人の裁判官全員による大法廷で審理することを決めた。両規定について合憲か違憲かを初めて判断するとみられる。二つの規定については、1996年にすでに法制審議会から改正案が答申されていたが、保守系議員の反対が強く、法改正に至っていなかった。
家族のあり方を定めた民法の規定をめぐって最高裁は2013年、遺産相続の際に結婚していない男女の間に生まれた子(婚外子)の取り分を、結婚した男女の子の半分としていた規定を「違憲」と判断し、法改正を促した。これに続き、社会的に関心の高い二つのテーマで判断を示す見通しとなり、結論が注目されている。
★【ソニー】中期計画で電機部門の分社化を発表 音響やカメラ、半導体 (2/18.Wed)
ソニーがオーディオ、カメラ、半導体などの電機部門を本体から分離し、事業ごとに子会社化すると発表した。2015年度から3年間の中期経営計画の一つ。経営判断を早め、他社との提携などを進めやすくするねらいだ。
携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」などをつくるオーディオ・ビデオ事業を2015年10月に子会社化。その後、カメラや半導体なども子会社化していく。ソニーは2014年7月にテレビ事業を子会社化しており、主な事業のほとんどを本社から切り離すことになる。本社は新規事業のほか、人事や総務など管理機能が中心になる。
★【男女賃金格差】女性給与、過去最高の23万8000円 なお男性の7割(2/19.Thu)
フルタイムで働く女性(非正社員含む)が2014年6月にもらった基本給など所定内給与の平均は、前年より2.3%多い23万8000円で過去最高となった。依然として男性給与の約7割にとどまるが、男女間の格差は4年連続で過去最小となった。厚生労働省が毎年実施している賃金構造基本統計調査による。
フルタイムで働く人全体の給与は、春闘による賃上げや人手不足などを背景に1年前より1.3%多い29万9600円と2年ぶりに増えた。男性の給与を100とすると女性は72.2となる。一方、パート労働者の平均時給額は、男性が前年より25円高い1120円、女性が5円高い1012円だった。
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