2025年08月23日

【27卒学生の就活ルポ】業界どこまで絞るべきか【カレーさん3】

テーマ:27卒学生の就活ルポ

 夏本番、本格化する2027年卒(大学3年、修士1年)の就活をルポする連載。今回は、私立女子大文系のカレーさんが3回目の登場です。インターンシップに積極的に参加しながら、実は気持ちが落ち込んでいたというカレーさん。社会人の先輩からの言葉をきっかけに、自分は本当に何がやりたいのか、迷いがでてきてしまったといいます。
(写真はiStock)

【都内私立女子大文系学部 3年女性 カレーさん】

<インターンシップ>少数精鋭の会社に魅力感じる
 夏休みに入り、いくつかのインターンシップに参加しました。大手専門商社では工場機械の営業戦略を考えるグループワークを体験し、お客様のヒアリングから拠点展開の提案まで、上流工程に携わることの面白さを感じました。自分は「大きなもの」に携わる仕事がいいなあと漠然と思っていて、この商社の扱う商品は魅力的です。またここは少数精鋭だそうで、若いときからやりがいをもって働けるのもいいですし、全国転勤はあるそうですが勤務先の希望を結構聞いてもらえるというのもプラスポイントに感じました。私は海外勤務に興味はあるのですが、日本にいるならいま住んでいる関東圏で働きたいです。
 大手設計会社では営業職のインターンに参加し、ユニークな本社ビルに驚きました。ここではほかの職種のインターン生とも一緒だったのですが、結構「あまり就職にこだわりはないです、ぼちぼちやっています」というテンションの学生がいて驚きました。人それぞれ、就活への思いは違うんだなと実感しましたね。
 8月はこれから大手メーカーのインターンがあり、さらに9月にはIT系企業の2デイズのインターンに参加します。ここはオープンワークの口コミがすごくよく、また説明会のときに出てきた社員の髪形が金髪、パーマで、自由な社風そうだというところも気に入っています。

<就活の悩み>何がやりたいのかわからず落ち込む
 いろいろインターンなどに参加してきたのですが、実はかなり深い迷いに陥っていて、ここ1~2週間はあまり就活のことを考えられませんでした。
 社会人の先輩方に就活についての相談をしていたのですが、そのうちの1人から「キャリアプランを考えた方がいい」と言われたことがきっかけでした。それまで給料や働きやすさばかりを重視していた自分に気づき、本当に何がやりたいんだろうと考え込んでしまいました。6月から7月にかけて就活にのめり込みすぎて、プライベートの時間が確保できずストレスが溜まっていたこともあり、ちょっと気分が落ちましたね。

<今後>心配性だからこそ動ける、強みと考えて
 自己分析をしようと過去を振り返る中で、自分のいやなところも見えてきて、それも落ち込みの原因になりました。いろいろ考えていくと、自分はすごく心配性なんだということが見えてきました。2年間大学を休学して海外で働いたのも、衝動的に動いたというより、自分は4年間で本当にどこまで成長できるんだろうと不安になり、よりたくさんの経験を積もうと考えたからなんです。就活に関しても、もうすぐ本選考が始まると考えると不安が出てきます。
 相談した先輩社会人の方からは、「営業は転職時に汎用性が高い」というアドバイスももらい、将来のキャリアを考える上で重要な視点だと感じました。大企業でも安泰ではない時代だからこそ、何かあった時に次のステップを踏めるようなスキルを身につけられる仕事を選びたいと考えています。心配性だからこそ方々にアンテナを張り、未来を読んで行動できるという強みに結びつけることもできると考えて、がんばっていきたいです。

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