2024年05月07日

円安基調は今後も続きそう 海外経験失われる心配も【週間ニュースまとめ4月22日~5月6日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 ゴールデンウイークが終わりました。就活生のみなさんも、ゴールデンウイーク中は少しは遊べましたでしょうか。ただこの時期、海外旅行へ行った人は多くはないと思います。海外旅行費用が円ベースで高くなる円安は、連休中にさらに進み、1ドル=160円台をつけました。財務省日本銀行はこの水準の円安は受け入れられないとして、ドル売り円買い介入に踏み切ったようです。そのため、為替相場は乱高下しましたが、円安の原因となっている日米の金利差が縮まったわけではなく、まだしばらくは円安基調が続くのではないかとみられています。

 日本人が海外に行きづらくなった代わりに、外国人は日本にどんどん来ています。外国人にとって「円安はお得」というわけです。円安で潤う国内企業はたくさんありますが、長い目で見た時の円安のデメリットは日本人が海外に行きづらくなることにあると思います。若い時に海外で暮らしたり海外を歩いたりすることは、とてもいい経験になります。世界を知ることで考え方が変わったりやりたいことが違ってきたりすることがあります。円安が進行すると、そうした経験が奪われかねません。国際経験を持つ人が少なくなるこれからの日本が心配になります。(ジャーナリスト・一色清)

【経済】公取委がグーグルに初の行政処分、ヤフーの広告配信を約7年間制限(4/22.Mon)

 公正取引委員会は4月22日、米グーグルを対象に独占禁止法に基づく行政処分を行ったと発表した。旧ヤフー(現LINEヤフー)とのネット広告関連の取引をめぐる独禁法違反(私的独占など)の疑いを、自主改善する計画がグーグルから提出されたため、計画の履行義務を科したとしている。独禁法に基づくグーグルへの初の行政処分となる。処分は同日付。グーグルとヤフーは2010年、インターネット広告分野で事業提携。ヤフーはグーグルの技術を使い、インターネット検索サイトの利用者が検索した内容に関連した広告を配信する「検索連動型広告」事業を展開している。発表によると、グーグルは2014年11月、ヤフーに対し、外部のスマートフォン向けサイトなどではグーグルの技術を使った検索連動型広告の配信をしないよう要求。ヤフーは遅くとも2015年9月以降、この広告配信ができなくなった。

【経済】ホンダ、カナダにEV工場建設へ 過去最大級の1.7兆円投資(4/25.Thu)

 ホンダは4月25日、カナダ東部オンタリオ州に電気自動車(EV)とEV向け電池の工場を建設すると発表した。総投資額は150億カナダドル(約1.7兆円)で、ホンダとして過去最大級。2028年に稼働させ、年24万台のEVを生産する。EVは米中メーカーが先行し、ホンダは日本勢の中でも出遅れ感があったが、巨額投資で巻き返しをはかる。ガソリン車の「シビック」や「CR-V」を生産しているトロント近郊アリストンにある既存工場の隣に、EVの組み立て工場と電池工場を新設する。雇用者は今の4200人から1千人増えるという。カナダ政府とオンタリオ州は、ホンダに対して大型の税控除などをする予定。今回の投資額150億カナダドルの6~7割をホンダが負担し、残りをカナダ政府や州の補助で賄うという。

【政治】自民全敗、立憲3勝 島根1区で自民敗れる 衆院3補選
(4/28.Sun)

 衆院の三つの補欠選挙が4月28日、投開票された。自民党は与野党一騎打ちとなった島根1区で敗れたほか、候補者の擁立を見送り不戦敗となった東京15区、長崎3区と合わせ全敗となった。派閥の裏金事件を受けて「政治とカネ」の問題への姿勢が問われた岸田文雄首相には厳しい結果となり、今後の政権運営への影響が避けられない状況だ。3選挙区は、補選までいずれも自民議員が議席を維持していた。今回、自民が唯一候補者を擁立した島根1区は、立憲民主党の党県連代表で前職の亀井亜紀子氏(58)が自民新顔で元財務官僚の錦織功政氏(55)=公明推薦=を破った。

【経済】160円突破後155円台に 専門家「為替介入に踏み切った可能性」(4/29.Mon)

 4月29日午前10時半過ぎ、158円台半ばで推移していた対ドル円相場が一気に160円台前半まで円安に振れた。この日の東京市場は、大型連休の祝日で休場。海外市場では通常通り取引されるものの、ドルと円を交換する取引量は少ない。その分、一つの取引が全体の値動きに与える影響が高まる。投機筋に円売りを仕掛けられやすい環境にあった。
 外国為替市場の対ドル円相場が乱高下した4月29日に、政府と日本銀行が5兆円規模の円買いドル売りの為替介入に踏み切った可能性があることが、4月30日に日銀が公表した統計にもとづく市場関係者の推計で分かった。(4/30.Tue)

【経済】ビッグモーター、新会社名は「WECARS」 買収した伊藤忠が発表(5/1.Wed)

 伊藤忠商事など3社は5月1日、経営が悪化していた中古車販売大手ビッグモーター(BM)を買収し、主要事業を承継する新会社「WECARS(ウィーカーズ)」を設立したと発表した。BMは保険金の不正請求などが発覚し、経営が悪化していた。伊藤忠などは全国約250の店舗や約4200人の従業員を引き継ぎ、再建をめざす。買収には、伊藤忠の子会社でガソリンスタンド事業などを手がける「伊藤忠エネクス」と、企業再生ファンド「ジェイ・ウィル・パートナーズ」が加わった。伊藤忠は2~3年後をめどにジェイ社から新会社の全株式を取得し、完全子会社化する方針だ。

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