2015年04月20日

ニュース★あらもーど(4月13日~19日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 昨夜は東京・代々木競技場で行われたフィギュアスケート世界国別対抗戦での、羽生結弦選手のエキシビションに心を揺さぶられました。
 フィギュアスケートのエキシビションは、競技が終了した後に行われる催しで模範演技という意味もあり、エンターテインメント性の高いものです。本来は得意な技などを披露して、けがや転倒のリスクがある難しい技には挑戦しないのが「お約束」。ところが羽生選手は、金メダルを獲得したソチ五輪のショートプログラムで使った「パリの散歩道」を、エキシビション用の暗い照明のなかで披露しました。競技プログラムと同じ、難度の高い4回転ジャンプを着氷し、「ノーミス」で今季最後の演技を終えました。
 
 中国選手との練習中の衝突事故、尿膜管遺残症での緊急入院と手術など、今季は試練が続きました。大会競技では転倒したり、予定していたジャンプが飛べなかったり、大小はありましたが、どこかに「ミス」がありました。
 エキシビション後のインタビューで「(今季初の)ノーミスがエキシビなのかと思ったらちょっと悔しい」と話していましたが、言葉とは裏腹に、ホッとしたような笑顔がありました。フィナーレではリンクに集まった出場選手の目の前で、突然、4回転ループ+3回転半という高難度のジャンプを披露、着氷してガッツポーズする姿に、彼の今回の成功に対する喜びと自信があふれていました。

 本番でない場所でも「成功」は必ず本人の自信や力になります。「第一志望でない会社の選考だから」「キャリアセンターの模擬面接だから」と手を抜くのではなく、小さくてもいいので「成功」を積み重ねてください。もちろん真剣に取り組んだうえでの失敗も大いに力になるでしょう。

 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(副編集長・奥村 晶)

ニュースダイジェスト

★【アシアナ機事故】広島空港で旅客機が着陸失敗 25人が負傷(4/14.Tue)

 広島空港で、韓国・ソウルから到着したアシアナ航空162便(乗客・乗員計81人)が着陸に失敗し、乗客23人、乗員2人が負傷した。通常の着陸時より異常に高度が下がっていた可能性がある。パイロットが降下に気づかず、着陸時の衝撃で頭部を守る姿勢を取れないまま、事故にいたったことで、頭部や首周辺に打撲などを負った人が多かった。この事故で滑走路手前の地上設備が損傷し、滑走路に破片なども散らばったため、同空港は閉鎖、17日から運航が再開された。
 国の運輸安全委員会の航空事故調査官と広島県警が現場で調査や現場検証を行い、事故機から取り出したデジタル飛行データ記録装置(DFDR)とコックピットボイスレコーダー(CVR)の解析を開始。機体の動きや高度、機長らの会話などを解析し、異常な低空で飛行した経緯を調べている。

★【原発再稼働】高浜再稼働認めず 即時差し止め、初の仮処分 福井地裁(4/14.Tue)

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働をめぐり、福井地裁の樋口英明裁判長は、住民らの訴えを認め、運転を禁じる仮処分決定を出した。原発再稼働の可否を決める新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性を欠く」と指摘し、新基準を満たしても安全性は確保されないと判断。政府の原発政策に根本から見直しを迫る内容となった。

 原発の運転をただちに差し止める司法判断は初めて。仮処分決定はすぐに法的な拘束力を持つため、今後の司法手続きで覆らない限り、再稼働はできない。関電は福井地裁に異議を申し立てたが、審理は上級審まで長引くとみられ、目標とする11月の再稼働は見通せなくなった。仮処分を申し立てたのは福井、京都、大阪、兵庫4府県の住民9人。高浜原発から約50~100km離れた地点に住んでいる。

★【シャープ】再建へ2000億円支援要請 本社ビル売却、3000人希望退職も(4/16.Tue)

 経営再建中のシャープが大阪市にある本社ビル(敷地1万3000㎡)の売却や社員の削減などの再建策を主力取引銀行のみずほと三菱東京UFJ両行に伝えた。リストラにかかる費用で2016年3月期の純損益は2015年3月期に続いて赤字になる見通し。両行などから計2250億円の出資を得て、2017年3月期の黒字化をめざす。9月末をめどに国内の社員の1割強にあたる3000人規模の希望退職を募る。2012年3月期からの2年間の純損益は計9000億円を超える赤字。2015年3月期も2000億円超の赤字になる見通しだ。
 さらに、赤字を繰り返す企業の体質を改めるため、事業ごとに収支を管理する社内カンパニー制も導入する。
 
★【マクドナルド】380億円の赤字予想 2015年12月期 (4/16.Tue)

 日本マクドナルドホールディングスは2015年12月期の純損益が380億円の赤字になる見通しだと発表した。2014年、仕入れ先だった中国の工場が期限切れの鶏肉を使っていたことや、相次いで発覚した異物混入で、売上高が大きく減ったことが原因。
 同社はコスト削減や業務効率化のため、本社スタッフを対象に約100人の早期退職を実施するほか、長期的な成長が見込めない131店舗を2015年中に閉店する。今後4年間で約2000店舗の改装も実施するとしている。2014年12月末現在の国内店舗数は3164店。

★【辺野古移設問題】訪米にらみ、安倍首相と翁長知事が初会談(4/17.Fri)

 沖縄県の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設問題をめぐり、安倍晋三首相と翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事が、首相官邸で初めて会談した。首相は辺野古移設を「唯一の解決策であると考えている」と協力を求めたが、翁長氏は「固定観念に縛られず、移設作業の中止を」と反論。話し合いは平行線に終わった。
 翁長氏が知事に就任した2014年12月以降、会談は初めて。これまでは、「反対のためのアピールに付き合うことはない」(首相官邸高官)と会談に慎重だったにもかかわらず、菅義偉(すがよしひで)官房長官、安倍首相と相次いで会談に応じたのは、首相の訪米前に、強硬一辺倒ではない政権の姿勢を国内外に示す狙いもありそうだ。

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