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食品による健康被害問題では、2000年に起こった雪印乳業の食中毒事件が思い出されます。雪印乳業も対応が後手に回り、記者に対する担当役員の不適切な発言も重なり、批判の声が大きくなりました。グループ企業によるその後の別件の不祥事も重なり、高いブランド力を誇った雪印グループは解体に追い込まれました。食品による健康被害は、広範囲の人に恐怖を抱かせる事案だけに、迅速で誠実な対応が求められます。「あったらいいなをカタチにする」というキャッチフレーズで成長してきた小林製薬ですが、あったらよかったのは迅速で誠実な対応でした。今回の問題は経営への大きな打撃になるのではないでしょうか。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・会見する小林製薬の小林章浩社長=2024年3月22日/朝日新聞社)
★【政治】次期戦闘機の第三国への輸出解禁、政府が決定 安保政策の転換点(3/26.Tue)
政府は3月26日午前の国家安全保障会議(NSC)で、武器輸出を制限している防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと国際共同開発中の次期戦闘機の第三国への輸出を解禁した。「殺傷能力のある武器の最たるもの」(自民議員)と位置づけられる戦闘機の輸出解禁は、武器輸出を厳しく制限してきた日本の安全保障政策の大きな転換となる。次期戦闘機は日本にとって F2戦闘機の後継にあたり、2035年の配備を目指す。政府は指針改定で、輸出解禁対象を次期戦闘機に限定し、共同開発品全般とすることは見送った。
★【経済】国産旅客機開発に再挑戦へ 政府、航空機産業戦略を新たに策定(3/27.Wed)
政府は3月27日、国産旅客機の開発を目指す新たな航空機産業戦略をまとめた。三菱重工業が昨年、国産初のジェット旅客機スペースジェット(SJ、旧MRJ)の開発を断念したが、日本は官民連携で再び開発に挑むことになる。事業コストの増加で開発リスクが高まる中、政府が支援を強めることで技術力を維持していく方針だ。戦略は、SJが中止に至った要因として、安全認証の理解不足や海外サプライヤー対応の経験不足などを挙げ、「民間企業1社で航空機開発を担うのはますます困難となっている」と指摘。政府がより前に出る形での支援や官民で事業を進める体制作りが必要だと訴えた。
★【文化】宝塚歌劇団、パワハラ認めて謝罪 劇団員死亡問題で遺族側と合意(3/28.Thu)
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員(25)の女性が昨年死亡した問題で、歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社である阪急阪神ホールディングス(HD)と歌劇団が3月28日、大阪府豊中市のホテルで緊急記者会見し、歌劇団の上級生(先輩劇団員)らによるパワーハラスメントを認め、謝罪することで遺族側と合意した、と発表した。歌劇団は当初、上級生らのパワハラやいじめは「確認できなかった」としていた。嶋田社長は会見で、遺族との協議を重ねていく中で、調査報告書だけでなく、提供された様々な資料についても検討し、「ハラスメントにあたることもあるという気付きが劇団員にもなく、そして我々が何よりもそれを教えてもいなかったことを改めて認識した」と謝罪した。
★【社会】リニア中央新幹線、2027年の開業断念へ 早くても34年以降か(3/29.Fri)
静岡県が着工を認めていないリニア中央新幹線について、JR東海は3月29日、目指してきた2027年の開業を断念する方針を明らかにした。静岡県でのトンネル工事に着手できる見込みが立たないためで、静岡工区の工事は10年かかるとしており、計算上は34年以降の開業になる見通しだ。この日の国の有識者会議で、 JR東海の丹羽俊介社長は「残念ながら、2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはなく、新たな開業時期についても、静岡工区の掘削トンネル工事にいまだ着手の見込みがたたないことから、見通すことができません」と発言した。
★【医療】「紅麹」サプリにプベルル酸 高い毒性、関連調査 小林製薬報告(3/29.Fri)
小林製薬(大阪市)の紅麹(こうじ)原料を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が多発している問題、厚生労働省は3月29日、小林製薬のサプリメントに「プベルル酸」という物質が意図せずに含まれていたことを明らかにした。今後、小林製薬と厚労省はこの物質の毒性などを調べる。小林製薬(大阪市)は同日に記者会見し、関連の疑われる死者が5人に、3月28日午後10時時点で入院が114人、通院(予定含む)が約680人と公表した。 (3/29.Fri)
台湾でも計6人が関連製品を摂取後に体調不良を訴えていると台湾紙・自由時報(電子版)などが3月31日に報じた。(3/31.Sun)
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