2016年05月02日

日銀の金融緩和見送り 志望企業への影響考えて(ニュース★あらもーど 4月25日~5月1日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 GW直前の28日、日銀の政策決定会合が開かれました。追加の金融緩和見送りの決定に市場は大荒れです。今回の一連の経緯の中で興味深いのは、株式市場などの関係者の追加緩和期待が非常に大きかったのに対し、日銀のマイナス金利政策が収益圧迫要因となっている銀行などは批判的で経済界にも悪影響への懸念が広がっていたことです。ここ数年の円安についても輸出中心の企業は恩恵を受けましたが、原材料高に苦しんだ企業も多く、必ずしも歓迎一色ではありません。業界やそれぞれの企業によって状況は全く異なります。同じニュースでもどう評価するか、そこに業界や企業研究の成果が表れます。そういう視点を持って新聞を読むと、もう一段深い読みにつながりますよ。

 写真は4月20日付朝日新聞朝刊、全国学力調査の特集紙面を使ったバッグです。
 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(朝日新聞教育総合本部ディレクター・真下 聡)

ニュースダイジェスト

【2020年】新エンブレムは市松模様 東京五輪・パラリンピック(4/25.Mon)

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は旧エンブレムの白紙撤回を受けて改めて選考していた新しいエンブレムを、最終候補4作品の中から作品Aの「組市松紋(くみいちまつもん)」に決定したと発表した。制作者は東京都在住のアーティスト野老朝雄(ところあさお)さん。市松模様を藍色の四角形の組み合わせで表現し、日本らしさを描いた。エンブレムを巡っては、デザイナー佐野研二郎さんによる旧エンブレムに、類似した作品があるなどの指摘があり、組織委が撤回。新エンブレムは応募条件を緩和し1万4599作品が集まった。最終審査では、4作品に対する4万人の意見も参考にした。

【IT】ゴルフ場内、ドローンが飲み物お届け 楽天開始へ(4/25.Mon)

 楽天は5月9日から、スマートフォンのアプリで注文すると、ドローンが飲み物や食べ物、ゴルフボールを届けるサービスを、千葉県御宿町のゴルフ場内で始める。25日には試験飛行し、温かいハンバーガー、飲み物と箱に入ったゴルフボールを届けた。楽天によると、ドローンの商業用サービスは国内で初めて。楽天の「そら楽」アプリをダウンロードし、ゴルフ場のどこにいるかを入力する。重さ2キロ分まで注文でき、代金はクレジットカードなどで決済する。ドローンが荷物を積んだクラブハウス近くから飛び立って届ける。送料は当面無料。

【燃費偽装】三菱自、1991年から不正測定 社長「会社存続に関わる」(4/26.Tue)

 三菱自動車の燃費偽装問題で、同社は法定の方法と異なるデータ測定を1991年から続けていたと明らかにした。競合他社を意識した燃費目標を達成するため、一部の車種で実測したデータを使って、架空のデータを机上計算していたことも判明。相川哲郎社長は「会社の存続に関わる事案」と謝罪したが、外部調査委員会の結果を聞くまで「社長の責任を果たす」と述べ、当面の辞任を否定した。偽装で燃費性能が5~10%つり上げられていた可能性があり、相川社長は顧客への補償について「早く対応したい」と述べた。差額の燃料代や、中古車の価格低下の補償を検討するという。

【Q1決算】米アップル、13年ぶり減収 iPhone振るわず (4/26.Tue)

 米アップルは2016年1~3月期(Q1)決算について、13年ぶりの減収減益となったと発表した。売り上げを引っ張ってきたiPhoneとタブレット端末iPadの成長鈍化が顕著になった。売上高は前年同期と比べて13%減の505億5700万ドル(約5兆6100億円)、純利益も22%減の105億1600万ドル(約1兆1600億円)。減収減益は2003年1~3月期以来だ。日本以外のすべての地域で、売上高が前年を下回った。アップルの売り上げの6割以上を占めるiPhoneの販売台数は前年同期比16%減の5119万台と初の前年割れ。iPadも同19%減の1025万台と不振が続いている。アップル製品には、日本メーカーの部品が数多く使われている。取引があるとされる企業の2016年3月期決算では、販売低迷の影響が広がりつつある。

【金融】日銀、追加緩和見送り 市場失望、株安・円高進む (4/28.Thu)

 日本銀行が金融政策決定会合を開き、目標に掲げる「2%」の物価上昇率の達成時期をこれまでの「2017年度前半ごろ」から「17年度中」に先送りする一方、追加の金融緩和は見送った。追加緩和を期待していた市場では、円高・株安が一気に進んだ。日銀が2013年4月に「2年で2%」の目標を掲げて大規模な金融緩和を始めて以降、達成時期を先送りするのは4度目。 今回、多くの市場参加者が追加緩和を予想していたが、「現状維持」で失望売りが広がった。 28日の東京株式市場の日経平均株価終値は前日より624円44銭安い1万6666円05銭。週明け2日も一時1万6000円を割り込む展開。外国為替市場でも円高ドル安が急速に進み、2日午前は1ドル106円台の取引となっている。

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