2015年08月03日

ニュース★あらもーど(7月27日~8月2日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 あらゆる商品やサービスに、ストーリーがとても大きな意味を持つ時代になりました。商品の価格や品質だけでなく、その商品を巡る「物語」が、消費者の行動に大きな影響を与えるからです。有力ブランドは、その物語の価値をよく知っています。エルメスのバッグ「バーキン」を巡る話についても、そのような観点から眺めるととても興味深いものです。
 みなさんも一人一人の「物語」を持っています。就活は現在の最大のイベントでしょうが、それでもあなたの大きな物語にとっては一コマに過ぎないとも言えます。熱さと冷たさを適度に保ちながら、暑い夏を乗り切って下さい。

 写真は7月31日付朝日新聞朝刊のフォルクスワーゲンの全面広告を使ったバッグです。
 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。            (朝日新聞教育総合本部ディレクター・真下 聡)

ニュースダイジェスト

【上半期】トヨタ世界販売2位 VWが2万台差で初の首位(7/28.Tue)

 上半期(1~6月)の世界の新車販売台数で、トヨタ自動車グループが4年ぶりに首位を譲った。独フォルクスワーゲン(VW)グループが初の上半期トップに立ったが、快進撃を支える中国市場で想定外の失速に見舞われている。
 トヨタが発表した上半期の世界全体のグループ販売台数(ダイハツ工業、日野自動車を含む)は、前年同期比1.5%減の502万台。海外の販売台数は上半期で過去最高だったものの、国内は1割減となり、足を引っ張った。既にVWは同0.5%減の504万台(速報値)と発表しており、VWがトヨタを約2万台上回った。

【ブランド】ワニ革バッグに「バーキンの名使わないで」(7/28.Tue)

 仏高級ブランド、エルメスのバッグ「バーキン」の名前の由来となった女優・歌手のジェーン・バーキンさんが、「(ワニ革の製品に)私の名を使わないで」とエルメス側に求めた。製造過程でのワニの取り扱いが残酷だと指摘している。エルメスは理解を示したうえで、「業者に対し高い倫理基準を課している」とのコメントを出した。
 「バーキン」は、おしゃれで高級感がありながら、実用性も高い商品として知られる。エルメス首脳がバーキンさんと飛行機に乗り合わせたのがきっかけとなってつくられたという。数百万円の商品もざらで、世界中のファンが順番待ちも辞さずに買い求めている。


【労働】最低賃金18円上げ 非正規の時給増期待 (7/29.Wed)

 最低賃金について、2015年度の引き上げ目安額が固まった。全国平均の目安は前年度より2円多い18円で、時給は798円となる。消費増税もあって生活が苦しい非正社員らの待遇改善につながりそうだ。
 最低賃金は、企業が働き手に払う最低限の時給で、毎年見直される。厚生労働省の委員会が都道府県を4ランクに分け、19円から16円の引き上げ目安額を提示した。全国平均にすると、18円の引き上げとなる。ランク別の目安額をもとに各都道府県の最低賃金が決められ、今秋以降に実際の賃金に反映され始める。近年は、最低賃金で得る収入が生活保護費を下回る「逆転現象」が問題視されていたが、ここ数年最低賃金が大きく上がり、2014年度見直しで逆転は解消している。

【石油元売り】出光・昭和シェル統合へ 首位JXと国内2強に(7/30.Thu)

 石油元売り大手の出光興産と昭和シェル石油が経営統合することで基本合意したと発表した。まず、出光が英・オランダ系のロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル株33.3%を1年ほど後に取得し、昭和シェルの筆頭株主になる。その後速やかに統合する方針だ。ガソリン需要が減ってもうかりにくくなったことが、業界再編を後押しした。
 両社はガソリンスタンドのブランド名をそれぞれ当面残し、製油所の統廃合もしないという。両社は売上高で業界2位と5位。統合後の売上高は単純合算で7兆6000億円となり、首位のJXホールディングスの10兆9000億円に迫る。大手5社体制の石油業界は、「2強時代」に大きく変わる。

【事件】ビットコイン取引所CEOを逮捕 口座1億円水増し容疑 (8/1.Sat)

 仮想通貨ビットコインの取引所を運営するマウント・ゴックス(東京、破産手続き中)から大量のコインや預かり金がなくなったとされる事件で、社内システムを不正に操作し、自身の口座に100万米ドルを水増ししたとして、警視庁は1日、フランス国籍の最高経営責任者(CEO)、マルク・カルプレス容疑者(30)=を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕し、発表した。「納得できない」と容疑を否認しているという。
 同社は昨年2月、管理していた85万ビットコイン(当時の時価約465億円)や銀行口座の現金最大28億円がサイバー攻撃を受けて消失したと発表。しかし警視庁が取引履歴などを解析した結果、カルプレス容疑者自身がデータを書き換え、紛失したように見せかけていた疑いが強まったという。

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