「特別な体験」である必要はありません。
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三菱地所】他の人には真似できないような特別な経験をしている人も何人かはいますが、普通に居酒屋でアルバイトをして、ゼミやサークルを頑張っていましたという学生ももちろんたくさんいます。大切なのは、そこから何を感じ、学んだかだと思います。
【P&G】「自分にはすごい経験がない」という学生がいます。理系の研究をずっとしてきたけれども、P&Gが求める「部長として人をリードした経験」がない学生も。でも、「役職」が重要なのではなく、あるチームの目標に対して自分がどのように積極的に動いたかを話してもらえればいい。たとえば世界一周旅行がしたくて自分でどのようにお金を工面して実現したかという話でも、その人のいろんな側面が見えてきます。
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楽天】普通の飲食店アルバイトの経験でもいいと思います。その中で自分なりに考えながら工夫して取り組んだり、努力し続けたりしたことがあればいい。その努力の仕方を見ます。ゼミでもゼミ生の組織を動かす役割、ゼミの先生以外の人と交渉する渉外の役割など様々な役割があるわけで、いろんな経験をしている人がいますよね。(小中学生からずっと続けてきた経験は?)長く続けたからいい、というわけではありません。続ける過程の中で創意工夫し、継続的な改良をしてきたか、高い目標に挑戦する姿勢があるかを見ます。
【大成建設】海外で何かに挑戦したり部活を頑張ったり、いい経験をしているのに自分でうまく振り返ることができていない方が多い。海外に行った、部活を頑張ったという事実はあまり重要ではありません。なぜ海外に行き、そこでどんな困難があって、どう自分なりに考え、どう行動したのかを知りたいんです。そこを突っ込んで聞くと、自分の中で整理できていず「そう言われると、ちょっとわかりません」という回答になることが多い。非常にもったいない。ちゃんと答えられる方には説得力を感じます。
何をやったかより、どう工夫して、どう成長したか。「何」より「どう」、「結果」より「過程」が大切です。すでに提出したESに書いたガクチカを深く掘り下げて、面接で「過程」を語れるようにしっかり準備しましょう。