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2014年10月31日

イオンがドラッグストア傘下4社統合へ

流通

ドラッグストア傘下4社統合へ イオン (10月18日朝日新聞朝刊)

 イオンは10月22日、グループのドラッグストアの4社の統合計画を発表した。まずウエルシアホールディングス(東京)の株を公開買い付け(TOB)し、過半数を取得。ウエルシアは、2015年にCFSコーポレーション(静岡県)など3社を完全子会社にする。

【目のつけどころ】 「マツキヨ」抜いて新たな業界トップ企業誕生

 新たに業界トップとなる企業が生まれる、というニュースです。流通大手のイオンが、グループ内のドラッグストア4社を経営統合することを発表しました。

 イオンはもともと、「ハピコム」と呼ばれるドラッグストア連合を形成しており、この連合には今回の経営統合の主役である企業4社も参画していました。ちなみにハピコムは、イオンの店舗で販売される医薬品のプライベートブランド名でもあります。

 まずは、現在すでに37%を保有しているウエルシアの株式を50%超まで買い増して子会社とし、ここに残りの3社を統合します。3社とはCFSコーポレーション(横浜市)、タキヤ(兵庫県)、シミズ薬品(京都市)です。

 この統合によって誕生する「新生ウエルシア」は、売上高を単純合計すると5600億円規模となり、現在の王座にいるマツモトキヨシ(千葉県)の売上高5000億円を上回ります。マツモトキヨシが業界1位になったのは1995年3月のことですから、実に20年ぶりの交代劇となるわけで、歴史的な出来事でしょう。

 不況下でも成長を続けてきたドラッグストア業界ですが、競争は激化しています。店舗数の増加に対して、全体の売上高の伸びは鈍化しました。医薬品だけでなく食品や日用品なども幅広く並べて競争力を高めていますが、改正薬事法の施行にともなって大衆薬のネット販売ルールが整備されるなど、環境は大きく変化しています。

 こうした中で再編も加速。マツモトキヨシは北陸地盤の示野薬局や東京の「ぱぱす」を完全子会社化しましたし、業界3位のツルハ(北海道)も2013年に広島のハーティウォンツを買収しています。まさに業界をあげて、M&Aが広がっています。

 ちなみにこのツルハは、イオンのドラッグストア連合「ハピコム」の一員でもあります。イオン側は今回、ツルハについては合流を否定しているようですが、今後の流れには大きな注目が集まっています。

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