マッキントッシュと5年契約 三陽商会、新ブランド販売へ (10月16日朝日新聞朝刊)
アパレル大手の三陽商会は10月15日、英マッキントッシュ社と2015年の秋冬物から5年間のライセンス契約を結び、新ブランド「マッキントッシュ ロンドン」を国内で発売すると発表した。
アパレル大手の三陽商会は10月15日、英マッキントッシュ社と2015年の秋冬物から5年間のライセンス契約を結び、新ブランド「マッキントッシュ ロンドン」を国内で発売すると発表した。
いわゆる百貨店アパレルの名門として知られる三陽商会。その動きが今年、大変注目されています。売上げの3割を占める同社取り扱いの看板ブランド「バーバリー」が、契約の更新を受けられず、来年6月で販売ライセンスが切れることになったからです。
今回のニュースは、この「ポスト・バーバリー」をめぐる同社の戦略です。新たなお相手は、英国軍の制服などでも知られる名門マッキントッシュ。新ブランドとなる「マッキントッシュ ロンドン」が、バーバリーの後継として発表されました。
この動きには、業界他社も大変注目していました。なにしろ三陽商会がこれまで扱ってきたバーバリーは、各地の百貨店のフロアでも決まって一等地の広い場所を占めていたのですから。撤退となれば、その「跡地」は奪い合い。成否はそのまま、業界地図の縮図ともなりえます。ファッション専門誌などでは、こうした陣取り合戦をめぐるさまざまな勝敗予想なども飛び交っていました。
三陽商会の今後の経営計画ではすでに、来年やその翌年の売上げ減少を見込んでいます。「マッキントッシュ ロンドン」が登場するのは1年後。この間、たとえば競争相手である総合アパレル2強のオンワードとワールドは、どのような攻勢に出てくるでしょうか。
ワールドは、ユニクロのように製造から販売までを一貫する事業形態へと転換を図り、競争力を高めようとしています。三陽商会と同様に百貨店に強いオンワードは、ブランド買収に積極的です。各社がそれぞれ、自分たちの強みをどのように生かしていくのか、興味深いところです。
(「マッキントッシュ ロンドン」の女性向けコート)
2024/11/21 更新
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