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2014年06月24日

人手不足 ロボット導入広がるか

機械・プラントエンジニアリング

人手不足の場 ロボット導入 (6月19日朝日新聞朝刊)

 「労働人口が減る中で、ロボットが活躍する分野は確実に増える」。産業用ロボット大手、安川電機の津田純嗣会長兼社長(63)は、人手不足が広がっている介護や物流、食品製造などの分野で今後、ロボット導入の動きが広がるとみる。

【目のつけどころ】 ロボット産業市場は20年で6倍に?

 産業用ロボットについての記事です。そこで問題です。世界で一番、産業用ロボットを製造している国はどこでしょうか? また世界で一番、使用している国はどこでしょうか?

 答えはそうです、日本です。日本は世界一の「産業用ロボット大国」。現在、世界中で動いている産業用ロボットは計123万台ですが、このうち実に4分の1、31万台を日本が占め、堂々のトップです。製造数も世界一です。

 産業用ロボットは1970年代から使われ始め、1980年代に本格的に広がりました。日本はその先駆でもあり、1980年代半ばには世界の産業用ロボットの3分の2を占めていました。つまり現在は、世界一とは言っても「かつての勢いはない」という状況でもあるわけです。

 産業界はロボット復活を狙っています。その動きの一つが、今回の記事です。今後、ロボットが活躍する分野は、現在の主流である自動車工場のようなメーカーの製造現場だけでなく、さまざまな場所に広がると見られています。実際、医療用ロボットや介護用ロボットなど、各種の特技をもったロボットたちが次々と開発されています。

 では、市場はどれくらい広がるでしょうか。国内のロボット産業市場は現在、1兆6000億円程度と見積もられていますが、経済産業省の予測によれば、これが2035年には9兆7000億円に拡大する見込みです。ロボットを「製造する業界」「使用する業界」の両方に注目していきましょう。

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