たためる子ども用シート (1月28日朝日新聞朝刊)
アップリカ・チルドレンズプロダクツは今月末、折りたたんで持ち運べるジュニアシート「グレコ・ポータブルジュニア」を発売する。使わずに収納しておく時や、普段とは別の車に乗せ替える時に便利だ。
アップリカ・チルドレンズプロダクツは今月末、折りたたんで持ち運べるジュニアシート「グレコ・ポータブルジュニア」を発売する。使わずに収納しておく時や、普段とは別の車に乗せ替える時に便利だ。
記事の印象としては「ゆるりと再出発」というところでしょうか。消費者から強い不信感を突きつけられた企業が、一連の経過後、最初に発表する新製品です。市場の反応が気になります。
ベビー用品の製造販売大手であるアップリカは、昨年末から企業姿勢が大きな話題になりました。同社のベビーカーで、実際にはシートに通気性がないのに、「約11倍!抜群の通気性」などと表示して販売していたのです。
しかも、その後の対応がさらに問題でした。消費者庁が景品表示法違反(優良誤認)によって再発防止を命じましたが、同社では「安全性の問題はまったくない」として、ベビーカーを購入した顧客に対して、このように宣言したのです。
「返品・交換・返金などは、一切お受けしておりません」
そして、購入者に対しては「汗取りマット」など4種類から、希望の品を提供するとしました。
どうですか? これが適切な対応だと感じますか? おそらく多くの人が、そうは考えなかったのでしょう。最初の「お詫び」を発表してから3カ月後、同社はようやく対応を変えます。製品の修理や交換をする、と転じたのです。かなり多くの苦情や批判が寄せられたのだろう、と想像できますね。
具体的には、次の二つのいずれかに応じるとしました。
・通気性がある改良シート部品を送付し、付け替えてもらう
・5月に発売する最新のベビーカーと交換をする。
さて、今回の記事はこうした一連の経過の後、最初に発表される新製品のものです。アップリカはこれまで長年かけて、子育てをするお母さんたちからの厚い信頼を築いてきた企業です。今後もその信頼を維持し、広げていくことができるのか。注目しましょう。
2024/11/23 更新
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