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2013年11月13日

三菱商事も、三井物産も、伊藤忠商事も、丸紅も…6商社増益

商社

円安の恩恵 6商社増益 (11月9日朝日新聞朝刊)

 大手商社7社の2013年9月中間決算は、海外事業の利益が円安で伸び、6社の純利益が前年同期を上回った。稼ぎ頭だった資源関連の事業は新興国経済の減速で頭打ちだが、食料ビジネスや海外での電力事業など、資源以外の分野が利益を下支えしている。

【目のつけどころ】 企業の「中間決算」

 就職活動のために業界研究をするみなさんにとって、今月上旬は大切な時期でした。大手企業を中心として「中間決算」の発表が集中していたからです。
 新聞はこの時期、「半年間(4月~9月)の経営成績」という重要ニュースに基づいて、業界ごとの大きな動きをまとめる記事を連発しています。「自動車業界は」「不動産は」「証券業界は」……。もし見落としている人は、データベースなどで新聞記事をしっかり読みなおして、お目当ての業界をチェックしましょう。
 
 さて、記事は、大手商社についてまとめています。小さな記事ですが、最近の商社の動向について、重要な指摘があります。
 みなさん、商社の主な仕事って、なんだと思いますか。そうですね、トレードです。つまり貿易ですね。海外から資源や製品などいろいろなモノを輸入するなどして、大きな売り上げを生み出しています。でもそれだけでしょうか。

 近年、商社の仕事が変化してきました。この「トレード」に加えて、「投資」や「事業」の比率が高まっているのです。たとえば海外での電力事業。大手商社では、東南アジアなど海外の国々で次々と火力発電や水力発電などのビジネスを展開しています。会社によっては、発電容量が1万メガワットを超えているのです。これはなんと、日本の地方電力会社1社分の発電容量に相当します。つまり日本の大手商社は、そのなかの1部門である海外でのエネルギー事業部門だけで、国内の電力会社なみの規模を持っているのですね。すごいことです。
 そんな視点で記事を読めば、また違った会社の顔が見えてくるのではないでしょうか。

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