テラ波 進む活用 (10月26日朝日新聞朝刊)
空港の手荷物検査で、金属だけでなくプラスチックや紙も見分けられるようになる――。X線や赤外線でのぞけないものも見える電磁波の一種「テラヘルツ波(テラ波)」の実用化が進んでいる。食品検査やテロ対策などには役立つと期待されるが、人体にどんな影響があるかはまだ解明されていない。
空港の手荷物検査で、金属だけでなくプラスチックや紙も見分けられるようになる――。X線や赤外線でのぞけないものも見える電磁波の一種「テラヘルツ波(テラ波)」の実用化が進んでいる。食品検査やテロ対策などには役立つと期待されるが、人体にどんな影響があるかはまだ解明されていない。
経済面に掲載された記事ですが、まるで科学面の記事みたいですね。でも、さまざまな分野の新しい製品に応用されつつあるホットな話題です。基礎知識として身につけましょう。
もしかしたら、文系の学生のみなさんには、ややハードルが高く感じる話題かも知れませんから、この記事の背景となる基本用語などを整理してみましょう。
テラとは、単位に付ける接頭辞です。キロとかメガなどと、同じです。テラは、10の12乗を指します。まとめると、こうです。
k(キロ)=1000(10の3乗)
M(メガ)=1000,000(10の6乗)
G(ギガ)=1000,000,000(10の9乗)
T(テラ)=1000,000,000,000(10の12乗)
今回の記事は、テラヘルツという周波数をもつ電磁波について、まとめています。この電磁波を応用できる業界として、製薬会社や半導体装置メーカー、食品会社などの例が挙げられています。
また、このテラ波について「光よりも周波数が小さい」という趣旨の説明もあります。「あれっ? 光って、電磁波なの」という疑問を感じるかも知れません。はいそうです、光も電磁波です。
周波数が高い順に、電磁波の種類を並べると、こうなります。(ただし、周波数の数値については、理解のためのおおまかな目安ですので、気をつけてください。下記リンクには整理された図表がのっていますので参考にしてください)
X線=周波数は「10の16乗」あたり
紫外線=10の15乗あたり
可視光線(光)=10の14乗あたり
赤外線=10の13乗あたり
テラヘルツ波=10の12乗あたり
ミリ波=10の11乗あたり
マイクロ波=10の10乗あたり
どうですか。電磁波にもさまざまな種類があります。知っておけば、この記事を理解する背景知識になります。
2024/11/23 更新
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