業界研究ニュース 略歴

2018年02月14日

訪日客増えるTDL、USJ…テーマパークの将来は投資がカギ

素材

 2月の3連休に大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行ってきました。混んでいると予想はしていましたが、予想以上の人の多さでした。しかも外国人客の多さは、4年前に訪れたときとは比較にならない感じでした。USJだけでなく、外国人客は日本中どこへ行っても目立ちます。訪日外国人客は2017年には2869万人になり、東日本大震災のあった2011年の5倍近くに増えました。政府は、東京オリンピック・パラリンピックの開かれる2020年には4000万人を見込んでいます。外国人客に支えられるテーマパークはまだしばらくは伸びそうですが、どこかで天井はくるはずです。テーマパーク業界は、そうした将来を見ながら国内外で投資計画を立て続けないといけない厳しい業界でもあります。

(写真は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの地球儀)

8人に1人は外国人

 USJは、2017年には外国人入場者数が初めて200万人を超えました。2014年には約100万人だったので、3年間で倍増したことになります。14年に「ハリー・ポッターエリア」ができて人気が沸騰し、16年には鳥のように空を飛ぶ感覚のジェットコースター「フライングダイナソー」が、17年4月には「ミニオンパーク」ができてさらに人を集めました。2020年には、任天堂のゲームの世界を再現した新エリアができるようです。2017年の全入場者数は約1500万人ですから、数字上の外国人比率は8人に1人程度ですが、目立つからでしょうか、実際にはもっと多く感じます。

(写真は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハリー・ポッターエリア)

TDRは20年代前半に3割増

 一方、東京ディズニーリゾート(TDR)はランドとシーをあわせて、2017年にはUSJの倍の約3000万人が入場した模様ですが、入場者数は最近横ばいで推移しています。ただ、TDRも外国人の入場者は毎年増えていて、今は6~7%が外国人となっている模様です。TDRも2020年を目指して、新しいアトラクションの建設を発表しました。「美女と野獣」をモチーフにしたエリアで、ほかにベイマックスのアトラクションなどもできます。750億円を投資するということで、2020年には大きな話題を提供することになるでしょう。また、このほかにも隣接する駐車場を使って拡張する計画があり、2020年代前半に約3割ひろげようという計画を検討しています。投資額は数千億円に上る見込みです。

(写真は、2016年の東京ディズニーシー15周年記念式典の様子)

日本での楽しみはテーマパーク

 日本貿易振興会(ジェトロ)が2017年に北京や上海に住む中国人に聞いた調査では、中国人が旅行したい国の1位は日本でした。「日本で何がしたいか」という質問をしたところ、一番多かった答えは「遊園地やテーマパークなどで遊ぶ」で、60.8%もありました。TDR、USJ、長崎のハウステンボス(HTB)といった規模が大きくて質の高いテーマパークが外国人客に人気であることを裏付ける調査結果になっています。

(写真は、ハウステンボスの目玉企画になっているイルミネーション)

投資を怠らないところが勝ち残る

 ただ、テーマパーク業界がいつまでも伸びていくかといえば、そうとばかりはいえません。日本の人口は減っています。中でもテーマパークの好きな若者人口は全体より早いペースで減っています。訪日外国人客が増えている間は、日本人客の減少をカバーしておつりがきていますが、外国人客の伸びが止まるときは必ず来ます。そのときには、減るパイを奪い合う厳しい競争となります。常に新しいアトラクションやサービスを提供するための投資を怠らないところが勝ち残るでしょう。
→訪日外国人増については【今週のイチ押しニュース】「訪日客2869万人、消費4兆円! 航空、化粧品…関連業界は?」(1月19日)も読んでください。

アーカイブ

業界別

月別