美術と高島屋の歩み 世田谷美術館 (6月12日朝日新聞夕刊)
美術画廊に催事場での展覧会。老舗百貨店と美術との結びつきは強い。その代表格の一つが高島屋。創業以来180年を超える美術との関わりを示す試みが、東京の世田谷美術館で23日まで開かれている「暮らしと美術と高島屋」展だ。
美術画廊に催事場での展覧会。老舗百貨店と美術との結びつきは強い。その代表格の一つが高島屋。創業以来180年を超える美術との関わりを示す試みが、東京の世田谷美術館で23日まで開かれている「暮らしと美術と高島屋」展だ。
夕刊「文化面」に掲載された美術展に関する記事。こんなニュースからも、業界研究のきっかけが見つかります。
百貨店業界は今、長い苦境の中にあります。日本百貨店協会のまとめでは、2012年の全国の百貨店売上高は6兆1453億円で、前年より0.1%減。1997年以降、15年連続で前年割れが続きました。かつて百貨店は華やかな消費社会の中心地点であり、文化そのものの発信源でした。衣料、食品、家具、雑貨……。あらゆる最先端の商品が揃ったばかりでなく、劇場やギャラリーを通じて芸術家が創作発表をする場でもありました。そんな「百貨店文化」の歴史について、ぜひ研究してみましょう。
ほのかな「薄日」も差しているようです。2012年は、「既存店ベース」で見ると、前年比0.3%増となり、実は16年ぶりに前年を超えました。百貨店の再生についても考えましょう。
この記事では、記者が美術展の内容について、こんな苦言めいた提言をしています。「消費文化や時代意識への目配りがもっとあれば、より魅力的になっていたに違いない」
これは、業界研究においても持ちたい視点です。それぞれの業界が、文化や時代意識にどのように貢献してきたのか。押さえておきたいポイントでしょう。
2024/12/12 更新
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