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2017年11月01日

ヤマハが無人走行バイク!二輪車業界の新展開に注目

自動車・輸送用機器

 二輪車といえば、世界でも日本メーカーが強いブランド力を持っています。東南アジアでは、「ホンダ」が二輪車の総称になっている国もあるくらいです。しかし、日本メーカーは決して「わが世の春」を謳歌(おうか)しているわけではありません。国内の需要は少子化の影響などで大きく落ちたまま、浮上する気配はありません。そこで二輪車メーカーは新しい展開を準備しています。日本で2位の二輪車メーカーであるヤマハ発動機は、無人走行バイクを東京モーターショーに出品しました(写真、下の記事リンクから映像も見られます)。将来、配送や送迎に活躍するかもしれません。また、ヤマハは四輪車への進出も検討しています。二輪車業界は、新しい展開で再び飛躍する可能性も秘めています。

日本メーカーは4社

 日本には二輪車メーカーが4社あります。売り上げ順に並べると、ホンダ、ヤマハ発動機、川崎重工業、スズキとなります。世界全体でも、この4社が上位に並びます。ホンダは排気量の小さいものから大きいものまで全般的に強く、カワサキのブランドで売る川崎重工業は排気量の大きいものを得意にしています。

国内では中高年の乗り物に

 二輪車の需要は世界全体を見ると、伸びています。中国やインドといった新興国が中心になってまだまだ普及の途上です。ただ、日本は長期的に需要低迷が続いています。1980年に237万台あった国内販売台数が2016年には34万台にまで落ちています。輸出を含めた国内の生産台数も1980年に320万台ありましたが、2016年は56万台にとどまっています。若者の数が減っていることに加え、二輪車のかっこいいイメージが薄らいだことやアシスト付き自転車の普及なども原因と考えられています。二輪車の保有者の6割が50歳以上という調査データもあるくらい、日本の二輪車は中高年の乗り物になっています。

配送や送迎に使える?

 局面打開に二輪車メーカーが研究しているのが、自動運転です。四輪車の自動運転が注目されていますが、二輪車でもドライバーなしで倒れずに安全に運転する研究です。無人運転ができるようになると、四輪車では時間がかかる渋滞や狭い道でもスイスイ走ることができるため効率的な配送ができる可能性があります。また、人が呼べば無人運転でやってきたり、無人で自宅に帰ったりできるのであれば、送迎用の乗り物としても使えそうです。

ヤマハは四輪車進出も検討

 ヤマハは四輪車への進出も検討しています。2013年の東京モーターショーに初めて四輪の試作車を出品して話題になりましたが、今回の東京モーターショーにも新しい試作車を出しました(写真)。二輪車メーカーから四輪車への進出は、1955年にスズキ、1963年にホンダの例があります。両社とも今は四輪車のウェートがずっと高いメーカーとなって成功しています。ヤマハは2019年をメドに検討するとしています。

電動化、自動化、共有化の波

 自動車メーカーと言えば四輪車ばかりをイメージしますが、二輪車もありますし、トラックを専門につくっている会社もあります。自動車業界にやってきている電動化、自動化、共有化の波は、二輪車やトラックにもやってきます。大きな飛躍につながる可能性のある変化ですので、自動車業界に関心のある就活生は視野を広げて検討してみてはどうでしょう。

 東京モーターショーについては、「展示会通いで内定ゲット!クルマの未来を見に行こう【今週のイチ押しニュース】」も読んでみてください。

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