企業の栄枯盛衰、記録続けて80年 会社四季報の企画展
上場企業の情報誌「会社四季報」が創刊80年を迎えました。発行元の東洋経済新報社は、東京都千代田区立千代田図書館で歴史をたどる企画展を開催しています(=写真)。
企業の栄枯盛衰、記録続けて80年 会社四季報の企画展(2016年9月16日 朝日新聞デジタル)
上場企業の情報誌「会社四季報」が創刊80年を迎えました。発行元の東洋経済新報社は、東京都千代田区立千代田図書館で歴史をたどる企画展を開催しています(=写真)。
企業の栄枯盛衰、記録続けて80年 会社四季報の企画展(2016年9月16日 朝日新聞デジタル)
「会社四季報」は、ある会社について客観的に知ろうと思ったときに、最も役立つ雑誌です。80年も続いているのはそうした定評があるためで、株式投資をする人だけでなく、就活生も使ってきました。
四季報には、紙とウェブ版の両方があります。紙版は年4回発行で、3600社を超えるすべての上場企業を掲載しています。紙版の場合、1ページに2社ずつ載っているので、2032ページ(2016年秋号)もあります。ただサイズは新書を少し大きくしたくらいで、それほど重くなく、持ち運びも問題ありません。
1社あたりのスペースは小さいですが、必要な情報はぎっしり詰まっています。何をやっている会社で、特色はどこにあるのか。本社はどこにあって従業員は何人でどんな大株主がいるのか。最近の業績はどうで、株価の推移はどうか。さらに東洋経済の業界担当記者が今後の業績予想もしています。読み慣れれば、ひと目で会社の概要がわかります。
会社のことを知ろうと思えば、その会社のウェブサイトで知ることもできますよね。ただ、会社はウェブサイトで自社のいいところをアピールするので、客観的にはなれません。
その点「会社四季報」は、業績に影響を与えるような不祥事や、将来に暗雲が垂れ込めるような悪材料も当然載せます。担当記者が予想する将来の業績見通しや、社風についても記載されています。第三者が編集しているので、マイナス面も含めた、実情に近い会社の姿が見えるのです。
紙版の場合、一冊2000円程度なので、買える人は買うことをおすすめしますが、図書館や大学のキャリアセンターなどにもあると思います。
(なお、同じ東洋経済新報社による「就職四季報」も発行されています。こちらは年1回発行で、採用実績や選考ポイント、離職率などのデータが載っています。「会社四季報」とあわせて見ると、企業の多くの側面がわかるでしょう)
気になる会社をリストアップしておいて、メモをとりながら読むのでも十分でしょう。最初は何が書いてあるのかわからないかもしれませんが、読み方も出ていますので、参照しながら見ていると、わかるようになると思います。
「会社四季報」は、2・26事件(旧日本陸軍の青年将校らによるクーデター未遂事件。当時の高橋是清大蔵大臣らが死亡した)のあった年に創刊され、時代の変化にもかかわらず80年も使われ続けています。長く続いているものには必ず価値がありますので、参考にしてください。
2024/11/11 更新
※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。
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