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2016年05月24日

紫外線ビジネス好調、気候とビジネスの関係に敏感になろう

化粧品・生活用品

(商品ファイル)紫外線遮る新機能続々(2016年5月24日朝日新聞朝刊)

 東京都心で今年初の真夏日となった23日、各地で強い日差しが照りつけた。紫外線が気になる季節の到来だ。メーカー各社は夏本番に向け、汗で効果が高まるなどの新機能を採用した商品を投入している。
 コーセーが売り出したのは、日焼け止めブランド「スポーツ ビューティ」の商品。激しい運動をしても、体の動きとともに日焼け止めの膜が肌にフィットする成分を採用。汗をかいても紫外線カットの効果を持続させる機能も備えた。

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 今年、2016年は観測史上最も暑くなる可能性があるそうです。アメリカ航空宇宙局(NASA)は、4月の世界の気温と海水温が観測史上最も高かったと発表しました。いまから猛暑を見越して対策をとっておいたほうがいいかもしれませんね。

 天気はビジネスと密接な関係があります。今回紹介したニュースは、密接な関係の典型例ですね。2015年の日焼け止め市場は10年前の約2倍になり、女性だけでなく子ども向けの商品も続々と登場しているそうです。商品の開発力に加え、温暖化の影響で夏の暑さが年々深刻化してきたこと、紫外線対策の必要性が浸透してきたことが市場の伸びの背景にありそうです。

 夏といえば、クールビズが浸透し、オフィスなどの冷房設定温度が上がったことに伴い汗のにおいを抑える制汗、消臭剤の市場も伸びているそうです。ある調査によれば、2003年から2013年の10年間で市場は1.3倍に伸びたとか。ただ、冷夏になると売れ行きが下がるのもこういった商品の特徴。アイスクリーム、プール、エアコンや扇風機といった商品にもこういった傾向がありそうですね。

 気候はGDP(国内総生産)も左右します。2015年10~12月の国内総生産は、物価変動の影響をのぞいた実質成長率が前期(7~9月)に比べて0.4%減でしたが、政府はその理由を記録的な暖冬で冬物衣料品などの消費が落ち込んだことに求めています(もっとも、この見方には異論もあります)。

 企業研究にはニュースの分析が欠かせません。ただぼんやりニュースを見るだけではなく、気象情報のような身近な切り口から自分の志望業界につながるニュースを見つけ出して関心度を高めてください。

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