2024年12月16日

サントリーで10年ぶりに創業家出身の社長 創業家経営のメリットとデメリットとは?【週間ニュースまとめ12月9日~15日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 サントリーホールディングス(HD)の次期社長に創業家出身の鳥井信宏氏が就くことが決まりました。サントリーは明治時代に鳥井信治郎氏が創業した洋酒メーカーで、創業家一族が代々トップに就いてきました。サントリーという社名も、太陽の「サン」と鳥井をくっつけてできています。ただ、10年前に就任した現社長の新浪剛史氏は一族出身ではなく、コンビニ大手のローソン社長などをつとめてきた「プロ経営者」でした。新浪氏は10年つとめ、サントリーをさらに大きくして、創業家にふたたびバトンを渡すことになります。

 会社の経営には大きく分けて2つの形があります。創業家一族が経営する会社と、会社に雇われているサラリーマンが出世して経営者になっている会社です。どちらも、メリットとデメリットがあります。創業家一族による経営はサントリーのように株式を公開していない非上場企業も多く、一般的に意思決定が速く大胆な施策を実行しやすいとされています。しかし、独裁的な経営に陥る危険性もあり、また創業家出身というだけで能力が不足している人物が経営者になるリスクもあります。サラリーマン経営者に対してはチェック機能が働きやすく経営者の交代が比較的容易というメリットがありますが、上場企業であれば株主の意向も無視できず、意思決定に時間がかかることが多いと考えられています。自分が志望する会社の経営はどちらなのかをまず知って、社風が自分に合うかどうかを考えるといいと思います。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・サントリーホールディングス(HD)の社長に就任する鳥井信宏氏(右)と会長に就く新浪剛史氏=2024年12月12日/朝日新聞社)

【社会】日本被団協にノーベル平和賞授与 「人類が核兵器で自滅しないよう」(12/10.Tue)

 核兵器の非人道性を語り継ぎ、核廃絶の必要性を唱えてきた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が10日、ノーベル平和賞を受賞した。ノルウェーのオスロ市庁舎であった授賞式では代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(92)が演説し、「人類が核兵器で自滅することのないように」と訴えた。被爆者らは国内外で、核兵器のおそろしさを説き、核廃絶に向け尽力してきた。中学1年生のときに長崎で被爆した田中さんは1956年に日本被団協が結成された当初から関わり、のべ20年にわたり事務局長を務めた。被爆者への援護拡大を国に働きかけるとともに、核兵器廃絶運動の先頭に立ってきた。

【経済】日本生命が1.2兆円で外資生保を買収 社長「成長に必要」、進む多角化(12/11.Wed)

 日本生命保険は11日、米国などを中心に事業を展開する保険会社レゾリューションライフを約82億ドル(約1兆2千億円)で買収すると発表した。買収額は保険業界で過去最大となる。レゾリューションライフは、2017年設立の保険会社で、英領バミューダ諸島に本社を置く。他社の保険契約を買い取って運用する「既契約受託事業」などを展開している。

【政治】103万円の壁引き上げ幅「178万円目指す」 自公国幹事長が合意
(12/11.Wed)

 自民、公明、国民民主3党の幹事長は11日、国会内で会談し、来年度税制改正の焦点になっていた所得税がかかる最低ライン「103万円の壁」について、「国民民主党の主張する178万円を目指して、来年から引き上げる」ことで合意した。これを受けて、国民民主の榛葉賀津也幹事長は、衆院で審議中の今年度補正予算案に賛成する方針を表明した。衆院で過半数に満たない自公が、補正予算の成立を優先して国民民主に譲歩した形だ。

【経済】サントリーHD社長に鳥井信宏氏、10年ぶりに創業家から
(12/12.Thu)

 酒類大手のサントリーホールディングス(HD)は12日、創業家出身の鳥井信宏副社長が社長に昇格する人事を固めた。新浪剛史社長は代表権のある会長に就く。同社の社長には、2014年に新浪氏が創業家以外から初めて就任していたが、今回再び創業家出身者に戻る。1899年に大阪で創業したサントリーは、創業家の佐治家と鳥井家から4代続けて社長を出しあと、三菱商事出身でローソン会長だった新浪氏が2014年10月に社長に就いていた。

【国際】尹大統領の弾劾訴追案が可決、職務停止に 弾劾審判で罷免を判断へ(12/14.Sat)

 非常戒厳」を出した韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する弾劾(だんがい)訴追案が14日、韓国国会で可決された。大統領としての職務は停止され、今後は罷免(ひめん)の可否を判断する憲法裁判所の弾劾審判に移る。大統領の権限は韓悳洙(ハンドクス)首相が代行するが、内政や外交への影響は必至だ。韓国の大統領の弾劾訴追は廬武鉉(ノムヒョン)、朴槿恵(パククネ)両氏に続く3例目で、朴氏は憲法裁の判断で罷免された。

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