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トラックドライバーはこれまで長い距離を何日もかけて夜通しで運転したり、倉庫の前で長い時間待たされたりしてきました。長時間労働が当たり前になっていて、体を壊す人が多くいました。そのため労働時間を減らすルールを作って適用することにしたのですが、ドライバーの数が増えるわけではないので、その分運べる荷物の量は減ることになります。野村総合研究所の試算では、2030年に見込まれる荷物の量の35%が運べなくなるとされています。
この問題は主に運送業者や荷主に責任がありますが、便利さを追い求める消費者にも責任がないとはいえません。ネット通販で送料無料をうたう商品を買い、不在で再配達となっても何の痛みも感じない消費者がわたしを含めなんと多いことでしょうか。きちんと送料を負担し、再配達を減らす工夫をすれば、ドライバーの待遇改善につながるはずです。この問題は消費者も含めた社会全体の問題として考えさせられます。 (ジャーナリスト・一色清)
(写真・1日に5、6カ所の倉庫を回るというトラックドライバー=2023年5月、東京都内)
★【経済】日野自動車、三菱ふそうと経営統合へ 狙いは先進技術への投資加速 (5/30.Tue)
トラック大手の日野自動車と 三菱ふそうトラック・バスは5月30日、両社が経営統合することで基本合意したと発表した。2024年中の統合完了をめざす。経営規模を大きくすることで、脱炭素化に向けた電動車の開発など技術への投資を加速させる狙いがある。日野の親会社のトヨタ自動車と、三菱ふそうの親会社の独ダイムラートラックが新たな持ち株会社を設立し、統合する2社を完全子会社にする。持ち株会社に対するトヨタとダイムラーの出資比率は同じ規模の「対等合併」で、株式上場も予定しているという。商用車の国内販売台数で現在、日野は2位、三菱ふそうは4位で、統合後は首位のいすゞ自動車を抜く規模になる見込み。技術開発、生産、調達の各分野で協力する一方、それぞれのブランドは残す方針だ。
★【国際】北朝鮮、「軍事偵察衛星は発射後に黄海に墜落」 打ち上げ失敗か(5/31.Wed)
北朝鮮の朝鮮中央通信は5月31日、同日午前6時27分に北西部・平安北道(ピョンアンブクト)の「西海衛星発射場」から軍事偵察衛星をロケットに搭載して発射したが、1段目を分離した後にエンジンの異常によって推進力を喪失し、黄海に墜落したと報じた。北朝鮮が予告していた衛星の打ち上げは失敗したとみられる。北朝鮮は5月31日午前0時から6月11日午前0時までの間に、「人工衛星」を黄海、東シナ海、フィリピン北部ルソン島の東方に打ち上げると日本側に通告していた。30日には軍事偵察衛星の打ち上げの目的について、米国などの軍事行動を「リアルタイムで追跡、監視、判別し、軍事的な準備態勢を強化するために不可欠」だと強調していた。
墜落して失敗に終わった北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げについて、金正恩(キムジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キムヨジョン)氏は「軍事偵察衛星は遠からず、宇宙軌道に正確に進入して任務遂行に着手するであろう」との談話を出した。朝鮮中央通信が6月1日、報じた。(6/1.Thu)
★【文化】藤井聡太名人が誕生、最年少20歳10カ月 将棋名人戦制し七冠達成(6/1.Thu)
将棋の藤井聡太竜王(20)が6月1日、20歳10カ月で初の名人位を獲得した。谷川浩司十七世名人(61)が1983年に達成していた名人獲得の最年少記録(21歳2カ月)を40年ぶりに更新し、1996年に羽生善治九段(52)が成し遂げた七冠全冠制覇以来、史上2人目の七冠も最年少で達成した。長野県高山村の「緑霞山宿 藤井荘」で前日から指し継がれていた第81期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第5局で渡辺明名人(39)に勝ち、シリーズ成績4勝1敗で名人位を奪取した。
★【経済】物流「2024年問題」対策まとまる 改善不十分な事業者に法的措置(6/2.Fri)
トラックドライバーの長時間労働が規制され、物流が滞るおそれがある「2024年問題」について、政府は6月2日の関係閣僚会議で対策をまとめた。荷主も含めた事業者に待ち時間などの削減を求め、取り組みが不十分なら法的措置をとることも検討する。「送料無料」表示の見直しや再配達の半減も盛り込んだ。2024年4月以降、ドライバーの年間の拘束時間は現行から216時間減り原則3300時間に、時間外労働の上限も年間960時間となる。ドライバーの高齢化も重なり、このままでは2024年度に輸送能力の14.3%、2030年度に34.1%が不足すると試算されている。
★【社会】2022年の日本人出生数、過去最少の77万人 少子化加速止まらず (6/2.Fri)
2022年に生まれた日本人のこども(出生数)は77万747人で、統計を始めた1899年以降で最少となり、初めて80万人台を割り込んだ。1人の女性が生涯に産む見込みの子どもの数を示す「合計特殊出生率」は1.26に落ち込み、データのある1947年以降では2005年と並んで過去最低の水準。少子化の加速が止まらない状況だ。厚生労働省が6月2日に発表した人口動態統計で明らかになった。出生数や合計特殊出生率が下がった要因について、同省人口動態・保健社会統計室は「一概に言えないが、コロナ禍で出産や育児に不安を感じ、影響を与えた可能性はある」とみる。
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