2026年01月05日

アメリカがベネズエラ攻撃 国際秩序崩れる一歩に?【週間ニュースまとめ12月22日~1月4日】

テーマ:週間ニュースまとめ

 年明け早々にビッグニュースが飛び込んできました。アメリカのトランプ政権が南米のベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領と妻を拘束してアメリカに移送したというニュースです。トランプ米大統領は「適切な政権移行ができるまでアメリカがベネズエラを運営する」と述べました。

 マドゥロ大統領は10年以上にわたり独裁体制を維持し、民主化を求める国民の声を押さえつけてきました。一貫して国民に反米感情をあおり続けてきたという状況はありましたが、それが気に入らないからといって他国が「力による現状変更」をするのは、明らかに国際法に違反しています。心配なのは、今回のアメリカのやり方が世界各国を刺激することです。ロシアのウクライナ侵攻に続き、アメリカも「力による現状変更」をしたとなれば、「力による現状変更」がまかり通る世界になる可能性があり、戦後の国際秩序が大きく崩れてしまいます。昨年は第2次世界大戦が終わって80年の節目でした。戦後80年という言葉によって平和のありがたさを感じた人も少なくないと思います。ただ、現状を見ると、戦後90年をむかえることができるのか、心配になってしまいます。今を戦前と呼ぶ日が来ないように願いながら、関心を持って世界情勢を見るようにしましょう。(ジャーナリスト・一色清)
(写真・パナマ市を訪れたベネズエラのマドゥロ大統領(中央)=2015年4月10日/朝日新聞社)

【社会】子ども食堂や送迎バスも性犯歴の確認対象 日本版DBS、運用指針案(12/22.Mon)

 性犯罪から子どもを守るため、教員や保育士らの性犯罪歴を確認する新たな仕組み「日本版DBS」について、こども家庭庁は12月22日、詳細な全体像となる運用指針案をまとめた。法成立時にはあいまいだった事業者や対象者の範囲、「不適切な行為」とされる性暴力を行う「おそれ」のある行為などを明示した。日本版DBSは2026年12月から始まる。日本版DBS(Disclosure and Barring Service)は、子どもと関わる仕事に就く人に性犯罪歴があると判明した場合、その人の内定を取り消したり配置転換したりして子どもから遠ざける仕組み。被害を早期に把握するための方策や被害事実の調査、情報管理なども事業者に義務づけている。

【労働】123万人の外国人労働者を受け入れ 育成就労と特定技能で上限案(12/23.Tue)

 外国人労働者を受け入れる新制度として2027年度から始まる「育成就労」について、政府は12月23日、開始から2年間で受け入れ可能な上限数を約42万6千人とする案を有識者会議に示した。知識や経験が必要な既存の「特定技能1号」とあわせ、2028年度末までに受け入れ可能な人数は約123万2千人となる。受け入れ可能な上限数とは、新規入国者数の合計ではなく、出国するなどした人を差し引いた在留者数。これを超えたら受け入れを停止しなければならない。

【労働】教員採用試験の倍率が過去最低2.9倍、受験者数も最少の11万人弱(12/25.Thu)

 公立学校の教員採用試験(2024年度実施)の倍率が、2.9倍(前年度は3.2倍)で過去最低となった。小・中・高校別でも全て最低。受験者数も過去最少だった。教員のなり手不足がさらに深刻化している。採用者数は全国で3万7375人(前年度比954人増)。2000年度以降、ベテランの大量退職期に伴い大量採用の傾向が続いている。一方、受験者数は10万9123人(同7059人減)だった。増える採用数に対し、受験者数が減ったため、倍率の低下につながった。

【経済】過去最大122.3兆円の当初予算案を閣議決定 物価や金利高を反映(12/26.Fri)

 政府は12月26日、一般会計の歳出総額が122兆3092億円となる2026年度の当初予算案を閣議決定した。前年から7兆円余り増え、2年連続で過去最大となった。物価高や人件費の上昇、金利高を織り込んだことで規模が膨らんだ。一方で、税収も大きく増えるため、新規国債の発行額は29兆5840億円と、2年連続で30兆円を下回る。歳出面では、全体の3割を占める「社会保障関係費」が、前年から7621億円増の39兆559億円となった。防衛関係費は3349億円増の9兆353億円と、初めて9兆円台に達する。

【国際】米国、マドゥロ大統領を拘束 ベネズエラに「大規模な攻撃」(1/3.Sat)

 トランプ米大統領は1月3日、南米ベネズエラに「大規模な攻撃を実施し成功した」とSNSで発表した。「マドゥロ大統領と妻は捕らえられ、ベネズエラ国外に空路で移送された」とも述べた。トランプ氏はその後の記者会見で「我々がベネズエラを運営する」と説明。ベネズエラが「立ち直るまで」の当面の間、米国が直接的に関与するとの意向を示した。ただ、ベネズエラの主権が及ぶ領土を直接攻撃し、国家元首の拘束にまで踏み切ったことは、国際法上の正当性が厳しく問われる行為だ。

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