各企業の「拡大事業分野」をチェック

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2013年06月12日

各企業の「拡大事業分野」をチェック

炭素ボディー　最軽量バイオ　（６月１１日朝日新聞朝刊）

　ソニーは世界最軽量の薄型ノートパソコン「バイオ　プロ」を２２日に売り出す。東レと共同開発した軽量で強い「炭素繊維「ＵＤカーボン」を使い、本体の断面を通常の四角形ではなく六角形にしたことで、薄さ、軽さ、頑丈さの三つを同時に実現したという。

【目のつけどころ】　炭素繊維　新素材

　ソニーの新製品についての記事ですが、注目したいのは東レです。パソコン本体に用いる炭素繊維の新素材を、ソニーと共同開発しました。東レは合成繊維の国内最大手メーカーです。基幹製品は、売上高の６割以上を占める繊維とプラスチックですが、会社が「戦略的拡大事業」と位置づけるのが、この炭素繊維。社内での規模はまだ小さいのですが、世界的に見れば実はトップシェアです。

　重要なのは、この炭素繊維の市場規模が、年１５％という猛スピードの伸び率で拡大していること。軽くて丈夫で、腐食などにも強い炭素繊維は近年、応用範囲が広がり、このような電機製品のほか、自動車やジェット旅客機、ゴルフクラブなどのスポーツ用品や医療機器などにも使われています。

　東レのライバルである帝人やクラレ、旭化成などのメーカーも、こうした新素材の開発に力を入れています。どんな製品があるのか、調べてみましょう。