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2014年04月23日

イオン、ドラッグストア大手の子会社化検討

医薬品・医療機器・医療機関

ウエルシアの子会社化検討 (4月15日朝日新聞朝刊)

 イオンは14日、ドラッグストア大手のウエルシアホールディングスを来年2月をめどに子会社にする方向で協議し始めると発表した。いまは約29%の株式を持っており、この割合を過半数に引き上げる。

【目のつけどころ】 ドラッグストアのコンビニ化、業界再編

 成長を続けてきたドラッグストア業界ですが、曲がり角に来ているとも言われます。
 改正薬事法が2009年に施行され、国家資格である薬剤師がいなくても一部の医薬品について販売ができるようになりました。これによってコンビニやスーパーとの垣根が崩れはじめ、業界再編が進んだと言われています。

 さらに2013年には、それまで市販薬の約8割に網をかけていた政府の規制が、最高裁判所によって違憲と判断され、インターネットでの通販が解禁されました。業界団体もそれまでの自主規制を解除し、各店がネット販売に乗り出しています。
 こうした中で、ドラッグストアでなければ買えない薬品は徐々に減ってきています。いまではかなりの医薬品が、スーパーやコンビニでも購入できるようになり、逆にドラッグストアでは「店舗のコンビニ化」が進んでいます。
 店を訪ねると一目瞭然ですが、いまのドラッグストアの多くは、医薬品だけでなく、食品や日用品などを幅広く扱っています。この食品や日用品を大幅に値引き販売することで集客を図りながら、利益率の高い医薬品によってもうけを確保するという戦略です。

 再編や系列化も進みました。最大手のマツモトキヨシは、コンビニ大手のローソンと業務提携しています。サークルKサンクスと提携したココカラファインは、セイジョーやセガミを合併して規模を拡大しています。
 今回の記事にあるウエルシアは、これまでもイオングループのドラッグストア連合「ハピコム」の一員で、イオンの出資を受けて提携関係をもっていました。イオンではこの出資比率を50%以上に引き上げて、子会社にするそうです。大手の総合スーパーがもっているネットワークを活用して、さらに事業拡大をする狙いでしょう。競争の激しさがうかがえますね。

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