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2014年03月20日

液晶最大手ジャパンディスプレイ 国内に工場新設か?

精密機器・電子機器

液晶、国内に新工場 ジャパンディスプレイ検討 (3月19日朝日新聞朝刊)

 中小型の液晶メーカーで世界最大手のジャパンディスプレイは、国内7カ所目となる工場の新設を検討していることを明らかにした。実現すれば、1800億円を投じ、昨年6月に稼働した茂原工場(千葉県茂原市)に迫る最大級の投資額と生産能力を持つ工場にする考えだ。

【目の付けどころ】 「正確さ」と「分かりやすさ」のバランス

 新聞記事には、常に一つの悩みがあります。「正確さ」と「分かりやすさ」のバランスをどうとるか、です。
 この二つは、しばしば相反する関係にあります。つまり「正確さ」を重視すれば「分かりやすさ」が損なわれがちですし、逆に「分かりやすさ」を優先すると「正確さ」が犠牲になることもあります。

 さて、今回の記事です。主役であるジャパンディスプレイとは、どんな会社でしょうか。また、この記事の書き出しの、
「中小型の液晶メーカーで世界最大手のジャパンディスプレイは、国内7カ所目となる工場の新設を検討していることを明らかにした」
 とは、どういうことでしょうか。
 それは、ざっくりと言えば、
「スマホやタブレット向けの液晶画面を手がけるジャパンディスプレイは、業績が好調なので工場を増やします」
 ということです。どうですか。ちょっとイメージが広がりませんか。

 もしかしたら記者は、この堅苦しい「中小型の液晶」という表現でよいのかどうか、悩んだかも知れません。なぜならそれは、大まかに言えば「スマホやタブレット用の液晶」ということだからです。
 しかし、それだけとは限りません。デジカメ用もあれば、カーナビ用もあります。だからおそらく、記者はここで「正確さ」と「分かりやすさ」のバランスを熟考し、そして最終的に、記事にあるような表現を選んだのではないかと想像します。

 この記事の本文には、一度も「スマホ」や「タブレット」という単語が出てきません。しかしジャパンディスプレイは、この分野の大手メーカーです。そうした背景知識があれば、記事の理解が広がります。自分で情報を集め、読み手としてのバックグラウンドを広げましょう。

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