伊藤忠がエドウイン支援 (3月11日朝日新聞朝刊)
経営再建中のジーンズ大手「エドウイン」(東京都)のスポンサーに、商社の伊藤忠商事がつくことが決まった。エドウインは巨額の借金を抱え、「事業再生ADR」という私的整理手続きを昨年末から銀行など債権者と進めていた。
経営再建中のジーンズ大手「エドウイン」(東京都)のスポンサーに、商社の伊藤忠商事がつくことが決まった。エドウインは巨額の借金を抱え、「事業再生ADR」という私的整理手続きを昨年末から銀行など債権者と進めていた。
これは、どういう記事でしょうか。経済記事に慣れている読者なら、すぐにポイントを読み取るでしょうが、やや分かりにくいかも知れません。
記事にはこうあります。
「エドウインのスポンサーに伊藤忠商事がつく」
「伊藤忠が数百億円の資金を新たに出す」
「同社のもとで再建を進める」
これらは何を意味するのでしょうか。
要するに「エドウインは伊藤忠商事の子会社になる」ということです。紙面に十分な余裕がなかったからか、記事にはどこにも「子会社化する」ということは書かれていません。簡単に言えば、これは「エドウインは伊藤忠商事グループに入る」というニュースです。
今回の伊藤忠商事によるスポンサー契約とは、「エドウインの株式を100%取得する」ということでした。これはすべての株の取得、つまり「完全子会社化」です。こうした読み替えが必要になるあたりが、経済記事の「親しみにくさ」かも知れませんね。
エドウインは投資事業の失敗などによる多額の損失で債務超過に陥り、再建が進められてきました。エドウインがとった再建手続きは、「事業再生ADR」と呼ばれます。事業再生ADRとは、国が認証をした専門機関の主導によって進められる再建手続きです。これも、やや耳慣れない用語。この機会に自分で調べてみましょう。
2024/12/04 更新
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