福島から最先端発電 (10月5日朝日新聞朝刊)
福島県沖約20キロの海上に、直径80メートルの風車が現れた。土台は船のように浮き、水面から一番高くなる羽根の先まで106メートル。経済産業省の委託で丸紅などが建て、来週にも試運転を始める。
福島県沖約20キロの海上に、直径80メートルの風車が現れた。土台は船のように浮き、水面から一番高くなる羽根の先まで106メートル。経済産業省の委託で丸紅などが建て、来週にも試運転を始める。
海に浮かぶ巨大な風力発電設備の実証試験です。事業を進めているのは「福島洋上風力コンソーシアム」という組織で、10の企業と東京大学で構成されています。
こうした未来を切り開こうとする最先端の巨大プロジェクトが、どのような役割分担で進められているかを知ることは、それぞれの企業の「強み」を理解する手がかりにもなりますので、整理してみましょう。
丸紅 (事前協議、許認可、漁協との交渉)
三菱商事 (事業調査、環境アセスメント)
三菱重工業 (3基目の風車の浮体構築)
ジャパンマリンユナイテッド (2基目の風車の浮体構築)
三井造船 (1基目の風車の浮体構築)
新日鐵住金 (高性能鋼材の開発)
日立製作所 (洋上変電所)
古河電気工業 (大容量送電ケーブル)
清水建設 (海域調査、施工技術)
みずほ情報総研 (情報基盤の整備)
どうですか。まさに「そうそうたる顔ぶれ」という印象ですね。事業名は「福島復興・浮体式ウィンドファーム実証研究事業」と呼ばれ、東日本大震災で深刻な被害を受けた福島県の復興にもつながると期待されています。
この事業は2期に分けて進められ、今回の第1期では電気出力2メガワットの風車が設置されました。第2期ではさらに2基が追加されます。
2024/12/13 更新
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