テスラ、日本市場に新型SUV投入 来年から低価格車も
電気自動車(EV)の米テスラ・モーターズが新型SUVを売り出しました。EVは、各社が次世代の自動車として力を入れています。いまのところ、電池が高価だったり航続距離が短かったりするため、なかなか増えていませんが、将来は一変する可能性があります。
(2016年9月13日 朝日新聞デジタル)
(写真は、テスラの新型EV「モデルX」)
電気自動車(EV)の米テスラ・モーターズが新型SUVを売り出しました。EVは、各社が次世代の自動車として力を入れています。いまのところ、電池が高価だったり航続距離が短かったりするため、なかなか増えていませんが、将来は一変する可能性があります。
(2016年9月13日 朝日新聞デジタル)
(写真は、テスラの新型EV「モデルX」)
テスラの新しいSUV(スポーツ用多目的車)、「モデルX」の値段は895万円!から。かんたんには手を出せないお値段ですね。
高額な理由の一つは、電池が高いからです。EVの最大の欠点は、1回の充電で走れる航続距離が短いこと。日本の代表的なEV、日産の「リーフ」の場合、280キロです。ユーザーによると、エアコンを使ったり点灯したりしていると、実際にはより短いといいます。
「モデルX」は電池を強力にしたため、最長542キロ走ることができるそうですが、その分値段が高くなっています。
電池を強力にしつつコストダウンする技術革新は徐々に進んでいますが、まだガソリンエンジンの効率には遠く及びません。このため、トヨタ自動車やホンダは、次世代を担うのは水素を燃料に発電する燃料電池車(FCV)だとみて、EVよりもFCVに力を入れています。
ただFCVも、水素ステーションが必要ですし、触媒に使う白金(プラチナ)が高価なこともあり、まだ普及していません。ということで、今の自動車市場はまだガソリンエンジン車が圧倒的なシェアを占めています。
(写真は、トヨタ自動車のFCV「ミライ」)
ただ、この状況がガラッと変わる日が近づいています。自動運転時代が到来するからです。自動運転技術は、ガソリン車でも電気自動車(FCV含む)でも同じように導入できますが、電気自動車の方が反応が速くてスムーズなので、制御しやすいのです。
先頭を切って自動運転の走行試験をしているグーグルのクルマがすべて電気自動車なのは、そのためです。
(写真は、シリコンバレーを走るグーグルの実験車)
「2030年、自動車の5台に1台を自動運転車に」。経済産業省が示している目標です。アメリカはもっと早い普及を目指しており、日本の目標も前倒しされる可能性があります。
つまり、ここ10年ほどで自動運転時代の幕が開きそうなのです。となると、コストや航続距離のハンディが残っていても、電気自動車が次世代を担うのは間違いありません。
「自動車メーカーは、なかなか売れない電気自動車にどうして力を入れるのだろう?」と思っている方もいるでしょうが、企業は10年先、20年先を見ています。逆に言えば、それぐらい先を見ていない企業には、厳しい未来が待っているともいえるでしょう。
(写真は、日産「リーフ」をベースにした自動運転の実験車)
2024/11/23 更新
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