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2015年11月17日

再編続く地銀、それでも7割が増益! なぜ?

銀行・証券・保険

上場地銀、7割が増益 純利益合計15.4%増 中間決算(2015年11月17日朝日新聞朝刊)

 株式を上場する全国の地方銀行84行・グループの2015年9月中間決算は、約7割の61行が増益となった。最終的なもうけを示す純利益の合計は、前年の同じ時期と比べて15.4%多い6417億円だった。投資信託の販売や株の売却益などが業績を支えるが、本業の貸し出しでは伸び悩みがうかがえる。

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 大学を卒業したら地元で就職したい!という学生さんが増えているようですね。全国転勤が当たり前の新聞社勤務の身としては知らない土地で暮らすのも刺激があって楽しいよと言いたいですが、一人暮らしの経費などを考えると簡単には薦められないというのも事実。ということで、地方銀行を目指している学生さんも多いのではないでしょうか。

 東京都民銀行と八千代銀行、肥後銀行と鹿児島銀行、足利HDと常陽銀行など地方銀行の再編、グループ化が相次いでいます。この動きについては就活ニュースペーパー「今日の朝刊」でも「続く地銀再編、志望業界の厳しい面も知ろう」(2014年11月13日)、「常陽銀・足利HD統合へ 有力地銀がなぜ再編?」(2015年10月27日)など折にふれて紹介しています。人口減少と地方の過疎化、そして地銀のメイン顧客である地場産業の衰退が今後回復する見込みは薄く、生き残りのためには合併して経営基盤を安定させることが不可欠なのです。

 そんな地銀ですが、ことし4~9月までの半年間の決算をみると上場84行中61行が増益となっているというのが今回の記事です。個人から預金をあつめて企業に高利率で貸し出すといういわゆる「本業」はいまだに厳しいようですが、業績を支えているのが投資信託など「本業」以外の売上です。たとえば横浜銀行は終身保険など、保険商品の販売額がここ数年10億円規模で伸びており、増益に大きく寄与しています。

 景気が回復したことで倒産リスクに備える費用が減ったり、株高で運用益が上がったことも好業績の要因です。ただ、景気の先行きは不透明。業績を安定させるためにはおそらく「本業」以外の業務で柱をつくることが大事になってくるでしょう。どんな業種にも言えることですが、これから皆さんが入る会社の生き残りを左右するのは本業以外に稼げる柱を立てること。そのためには積極的に新聞などを活用して情報をあつめる必要があります。いまのうちから少しずつトレーニングしていくと、いいことがありますよ。

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