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2015年08月04日

アスファルトに代わり白いコンクリ普及へ イノベーションは町の風景も変える?

建設・不動産・住宅

コンクリ道路、新技術で普及なるか 固まる時間短縮(2015年8月3日朝刊)

 表面の白いコンクリートで舗装した道路が、増えてくるかもしれない。真っ黒なアスファルトより硬くて傷みにくいうえ、長い目でみれば費用も少なく済む。コンクリートが固まる時間の長さがネックだったが、これを解消した技術が登場。熱を吸収しにくく、街を涼しくする効果も期待できる。

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 ひとつの技術革新が、まちの風景を大きく変えることがあります。たとえば携帯電話の普及で、電話ボックスの前に行列という風景は完全に歴史の1ページになりました。使い捨てマスクが1990年代以降に急激に広がったことで、街中でマスクをしている人が日常風景となりました。

 今回のニュースで紹介されている技術も、街中の風景を一変させるかもしれません。道路舗装を黒いアスファルトではなく白いコンクリートにしようというもので、夏は表面温度が約10度も下がるとか。なんなら、いますぐにでも導入してほしいものですね。

 今までコンクリート舗装が普及しなかった原因の一つは、しっかり固まるまで約2週間は道路を通行止めにする必要があるという工事期間の長さにありました。アスファルトならご承知のとおり数日で道路が使えるうえ、コンクリートよりも建設費用がやすく補修がしやすいため、高度経済成長期から急激に普及したそうです。今回の記事で紹介されている新たなコンクリート素材は通行止めが1日ですみ、アスファルトなみに使いやすくなりました。

 コンクリ普及を後押しするのはアベノミクスです。高度経済成長期に一気に建設された道路などのインフラの老朽化が目立つようになり、2012年に誕生した安倍内閣はアベノミクスの「第3の矢」である成長戦略の一環としてインフラの「長寿命化」をすすめるよう計画を策定。交通量の多いところで3年ほどで補修が必要になるアスファルトにくらべ、手入れしなくても数十年もつコンクリートに再び脚光があたるようになりました。

 とはいえ、インフラを整備する自治体はほとんどが財政的に厳しく、「長期的に見てお得」といってもない袖は振れない状況でもあります。通行量の減った橋をなくすなどインフラの統廃合に踏み切る自治体も出てきました。街の風景が変わるには技術革新に加えて何が必要なのか、いろいろ視野を広げながら、ニュースをチェックしていきましょう。

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