それブラックバイトじゃない? 長時間労働・自爆営業…(朝日新聞4月22日朝刊)
大学生の間に「ブラックバイト」が広がっている。勉強しずらくなるほど長時間働かされたり、ノルマ達成ができないと自腹で商品を買わされたりする。大学や厚生労働省も注意を喚起している。
大学生の間に「ブラックバイト」が広がっている。勉強しずらくなるほど長時間働かされたり、ノルマ達成ができないと自腹で商品を買わされたりする。大学や厚生労働省も注意を喚起している。
営業ノルマや自費購入、過度な労働時間シフト、低賃金など、学生の知識不足につけこんでこき使う企業が問題になっています。記事冒頭では、大手コンビニエンスストアで働いていた男子学生(20)のケースを紹介。重点商品の販売ノルマを課せられ、おでんのキャンペーンの週には「家族や友達にも声をかけて100個達成を」とオーナーに言われ自宅用に50個以上を購入、残りも親戚に頼んだとのことです。
まさに、ブラック企業ならぬブラックバイトです。アルバイトが忙しく、就活に十分時間が割けないで悩んでいる学生の話も聞きます。やはりコンビニのアルバイトで深夜勤をしていた男子学生が、企業の面接に行く途中にうたた寝して気づいたら大幅遅刻でアウト……今年、こんな“悲劇”が実際に起きています。コンビニに限らず、居酒屋や飲食店、アパレルなどの接客業、学習塾など、さまざまな業種業態で、ブラックバイトがあると指摘されています。
背景には学生を取り巻く経済環境の悪化もあるようです。記事によれば、1990年代に2000円超だった下宿学生の一日当たりの生活費はいま半分以下(平均897円)なのだとか。だからといって、不当に働かされるのは許せません。アルバイトといえども最低賃金法によって最低賃金が保障されているのです。最低賃金は毎年度改定され、各都道府県ごとに違っています。たとえば現在、東京都は時給888円。鳥取県は677円です。(下記リンク参照)
これから企業に就職するなら、賃金について“最低の”知識くらい身につけておきましょう。同省は「アルバイトの労働条件を確かめよう!」というキャンペーンを4月から実施しています。
とはいえ、アルバイトは貴重な職業体験です。ぜひ自分にあった「ホワイトバイト」を見つけてください。学生時代のアルバイト先に勤めるケースだってあります。また、表向きはよいイメージの大手企業でもアルバイトをしてみて、内情が見えてしまうことだってありますよ。そして、アルバイトでふだん大学では接しない人たちとのコミュニケーションを大切にしましょう。ぜったい面接に役立ちます。
2024/11/23 更新
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