そば+フライドポテト=人気 大阪発「ポテそば」、東京に進出
若者客の拡大が課題だった大阪・十三(じゅうそう)のそば店。かけそばのトッピングにポテトフライを採用したところ、ツイッターなどで若者の話題を呼び、1カ月の売り上げ記録を更新した。人気に目をつけた東京都内のそばチェーン店もメニューに採用した。
(4月7日朝日新聞夕刊)
若者客の拡大が課題だった大阪・十三(じゅうそう)のそば店。かけそばのトッピングにポテトフライを採用したところ、ツイッターなどで若者の話題を呼び、1カ月の売り上げ記録を更新した。人気に目をつけた東京都内のそばチェーン店もメニューに採用した。
(4月7日朝日新聞夕刊)
そばにポテトフライ? 異種格闘技みたいな組み合わせですが、記事は「ポテトのかりかり感とだしに浸した食感の両方が楽しめておいしい」とのお客の感想を載せています。けっこういけるかも。ESや面接では「当社の新商品のアイデアは?」と聞く企業がけっこうあります。そんなときには新聞です。ヒントがごろごろころがっています。
十三のそば店が掲げた課題は「若者の獲得」でした。新商品のアイデアも、まず、だれに向けての商品なのかターゲットを絞ります。若い人の間でそば店は「ちょっとオジサンくさい」と敬遠されがちのようです。若者がよく行くのは横文字のファストフード店。そこの定番といえばポテトフライ。じゃあ、それをそばにくっつけたら……。
「なんや、そんなけったいなもん」と一笑に付してはいけません。実際、売れたんですから。常識にとらわれず、一見かけ離れたものをくっつけてみたらどうなるか。そこにアイデアが生まれる。まさに「やってみなはれ」です。
同じ4月7日の朝日新聞朝刊に、「コンビニ 介護健康に商機 相談窓口 血液検査 弁当を宅配」の記事が載っていました。その日の「今日の朝刊」でも取り上げたとおり、こちらは高齢者層の取り込みがターゲットです。コンビニは全国で5万店超と、いまや飽和状態。高齢者をつかむアイデアが生き残りを左右します。
こちらの記事は「こうしたサービスは、すぐ店の売り上げになるとは限らない。それでも、高齢者や介護をする人が足を運べば(中略)新しい客層の開拓につながる可能性がある」と分析しています。血液検査や弁当の宅配など、これまでのコンビニではありえないサービス。これって、「そばにポテトフライ」に通じる発想法です。だれのために商品やサービスを提供するのかターゲットを絞り、まったく違ったものをくっつけるとどうなるのかを考える――この二段構えで「新商品のアイデア」という課題に挑戦してみてください。
2024/10/11 更新
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