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2014年09月22日

スターバックス史上最高額のコーヒー発売

外食

1杯1998円のコーヒー スタバ史上最高額 (9月17日朝日新聞朝刊)

 コーヒー1杯1998円(税込み)――。スターバックスコーヒージャパンは17日、スタバ史上最も高いコーヒーを、首都圏や大阪などの国内48店限定で売り出す。一部店舗では1782円で販売する。豆売りは1袋250グラム入りで1万800円。

【目のつけどころ】ニュースは「木」と「森」の両方から見る

 新聞をはじめとするマスメディアは「おもしろいことに注目するメディア」です。次々と起きるさまざまな出来事のなかから、おもしろさを選り分け、提示します。それはいわば、

「森の中から、1本のめずらしい木を見つける」

 ようなもの。もちろん、その1本も大切ですが、ややもすると森全体を見渡すことを忘れます。

 今回の記事は、「1杯2000円近くするコーヒー」というユニークさが、注目されています。スターバックス(スタバ)をめぐる最近の記事では、ほかにも「ついに鳥取にスタバができる」という話題がありましたね。

 確かに、どれもおもしろそう。でも実はあまり目立ちませんが、スタバは今月、会社の経営全体に関わる重要なニュースを相次いで発信しているのです。

 一つは、業績の上方修正です。5月に公表していた売上高や営業利益、経常利益などの見通しが、「もっと、よくなりそうだ」と発表しました。来年3月期決算で、「営業利益が過去最高の130億5000万円になりそうだ」というのです。すごいですね。

 もう一つは、大幅な価格改定。ラテやカプチーノ、カフェモカなどの人気商品を10月1日から一斉に値上げするそうです。対象商品は12種類で、値上げ額はトールサイズで10円ずつです。

 値上げの背景には、原料となる乳製品の価格上昇もあるようですが、スタバ側は「より風味豊かに、新しく生まれ変わらせるため」と説明しており、いわば「攻めの値上げ」です。コーヒー豆やミルクの品質を、これまで以上に高めるそうです。

 「価格を上げても、顧客を満足させられる」。そんなスタバの自信が読みとれそうです。木と森の両方から、企業や業界を見るようにしましょう。

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