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2015年12月18日

ヤフーがシニア向け通販アプリ 「カート」は「買い物カゴ」と表記……

通信・インターネット関連

ヤフーがシニア向け通販アプリ (2015年12月15日朝日新聞デジタル)

 ヤフーは、スマートフォンで通販を簡単に利用できるアプリ「らくらく通販」の提供を始めた。シニア層を主なターゲットに、商品名や説明の文字を平均1.5倍大きくした。また、商品を選ぶ画面では、食品や調理器具といった商品分類の「カテゴリー」を「売り場」、サイト上で買いたい商品を入れる「カート」を「買い物カゴ」とわかりやすく言い換えるなど、工夫した。

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 ヤフーのサイトをのぞいてみると、「らくらく通販」について「試作品をたくさんの方に試していただき、最適な機能や文字サイズを研究し、かんたんでわかりやすいお買い物アプリを実現しました」とうたっています。上の記事でも「商品を買う前に問い合わせしたいという要望に応えて、商品ページのボタンを押せば、すぐに電話ができる機能もつけた」とあります。ネット上のストアでありがちな「お問い合わせは、お問い合わせメールのアドレスへ」という対応とは、違いますね。

 総務省「平成27年版通信白書」によれば、ネットショッピングについてのアンケートで60代以上の利用理由は「買いたいものがすぐ探せ、時間の節約になる」や「自宅に持ち帰るのが重くて大変なものが気軽に買えるから」などが多くなっています。同じ総務省のHPには、「ネットショッピングの実態を探る!!~家計消費状況調査 調査開始から3か月間の結果より~」も載せています。それによれば、2人以上の世帯における1か月のネットショッピング購入額は、70歳以上で3万5695円。全体の平均3万1919円を上回っています。70代以上でネットショッピングをしているのは11.4%(40代未満46.2%)にすぎないのですが、ネット通販業者にとって高齢者はじつは「お得意さん」なのですね。

 「70代以上の高齢者は、ネットショッピングの優良顧客だが、やっているひとは1割にすぎない。とすれば、まだネットショッピングをやっていない9割の層を取り込めたらビジネスはもっと伸びるぞ」。ヤフーの「らくらく通販」からは、そんな思惑が見えてきます。「高齢者はネットショッピングをしない」と切り捨てるのでなく、「高齢者にネットショッピングをしてもらうには」という発想です。これって、まさに会社説明会などで企業担当者からよく語られる「お客さま目線で考える」ということでしょう。新聞の経済記事から「お客様目線のアイデア」を拾ってみるのもよいですね。

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