開業 沸く北陸 (3月16日朝日新聞朝刊)
北陸新幹線の長野―金沢間228キロが3月14日、開業した。最速型の「かがやき」は東京―金沢(450.5キロ)を最短2時間28分、東京―富山(391.9キロ)は同2時間8分で結ぶ。
北陸新幹線の長野―金沢間228キロが3月14日、開業した。最速型の「かがやき」は東京―金沢(450.5キロ)を最短2時間28分、東京―富山(391.9キロ)は同2時間8分で結ぶ。
北陸新幹線が開業しました。これからは首都圏と石川県や富山県の間をわずか2時間余で移動できます。
大きな影響を受ける業界として、真っ先に浮かぶのは「旅行」「観光」などかも知れません。金沢駅の周辺などには、旅行客の増加を見込んでホテルの開業も相次いでいるそうです。
しかし、それだけではないのが、このニュースのポイント。北陸地方と東京や大阪などとの距離が縮まったことで、工場や本社そのものを移転する動きが出ているのです。記事によれば、
・YKKグループ 本社機能の一部を黒部市に移転中
・ユースキン製薬 工場機能を横浜市から富山市へ移す
東京本社版の記事が取り上げたのはこの2社ですが、大阪本社版などでは他にも、東京のプレステージ・インターナショナルという会社がコールセンターを富山県射水市に新設したことなどが取り上げられています。
そもそも、こうした移転の動きは、東日本大震災後から見られました。医療機器や航空機部品を製造する日機装は昨年12月、金沢市内に新工場を稼働させています。理由は東海地震のリスク回避。
「大きな災害が発生した際には、資材の調達や製品の生産に重大な支障をきたす」
としています。
「地方創生」は、政府が最重要課題と位置づける政策のひとつ。官邸には「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、魅力ある地方の構築を掲げています。北陸新幹線の開業が、東京に集中する経済機能の地方分散をどれだけ後押しをするのか。注目されますね。
2024/11/23 更新
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