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2015年01月09日

テレビがさらに高性能に? 「量子ドット」に注目

家電・総合電機

TV新製品 米の見本市で発表 (1月7日朝日新聞朝刊)

 ハイビジョンより画面が鮮明な「4K」テレビで、さらに画質やインターネットの使い勝手にこだわる新製品づくりを家電大手が進めている。日本では4Kの試験放送が始まった段階だが、テレビの価格競争は激しさを増し、メーカー各社は違いを出そうと懸命だ。

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 これは、米国のラスベガスで始まった「CES」という世界最大級の家電見本市に関する記事です。各国の名だたる家電メーカーがこぞって出展し、最新テクノロジーを披露します。1月8日の「今日の朝刊」でも、CESに自動車メーカーが出展する動きを取り上げています。

 この記事が注目したのは、テレビをめぐる新技術でした。登場する企業は、シャープ、ソニー、パナソニックなどです。

 この分野でいま、もっとも焦点が当たっているのは、「4Kテレビ」でしょう。画面の細かさを表す「画素数」がハイビジョンの4倍もある「4K」ですが、CESではさらに上を行く「8K」並みの新製品が発表されました。また、スマートフォンに採用されているコンピューター技術を応用するなどして、ネットとの結びつきを高めた新製品もあります。

 さて今回のCESでは、このテレビ映像を高品質化する方法として、新たに大きく注目された言葉がありました。「量子ドット」です。およそ耳慣れない専門用語でしょうから、なんとなく「まだ遠い未来のもの」などと感じるかもしれませんが、実はすでに製品に応用されているのです。

 量子ドットとは何でしょうか。はっきりいって相当に難しいのですが、概要だけでも把握してみましょう。おそらくこれから世の中にどんどん登場してくる言葉です。

 量子とは、原子や分子といった極めて微少な領域を取り扱うときに出てくる単位量のこと。量子ドットは、この原子がほんの数十個や数百個だけ結びついているような、非常に小さな微粒子です。

 はてさて。これがなぜ、液晶テレビの高性能化に関係するのでしょうか。はっきりいってますます難しいのですが、でも結論だけ言うと、こうです。

「量子ドットを応用することで、これまでにない鮮やかな光を得られる」

 そもそも液晶ディスプレーは、大きく二つの部分からできています。「液晶」の部分と、「光源」の部分です。それぞれLCM(液晶モジュール)とBLU(バックライトユニット)などと呼ばれます。量子ドットはこのうち、バックライトを高性能化する技術です。

 量子的な世界では、「粒子の大きさ」と「光の色」の間に、密接な関係があります。量子ドット技術では、この微粒子の大きさを調整することで、光の色を自在にコントロールするのです。

 ソニーはすでに、この量子ドット技術を採用したテレビを市場に投入しています。すごい時代ですね。

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