いつも心にエンジェルを。
「ノー残業デー」があると聞くと、「いい会社だな~」と思ってしまう私。我が社に「ノー残業デー」なるものが存在しないのでうらやましいだけなのですが、たくさんのエンジェル企業を取材していると、「ノー残業デー」くらいで喜んでいてはいけないことがよーくわかります。
「ノー残業デー」があると聞くと、「いい会社だな~」と思ってしまう私。我が社に「ノー残業デー」なるものが存在しないのでうらやましいだけなのですが、たくさんのエンジェル企業を取材していると、「ノー残業デー」くらいで喜んでいてはいけないことがよーくわかります。


確かに「ノー残業デーがある職場」=「残業がある状態が通常」ということです。だれもが定時退社できる職場なら、あえて残業をしてはいけない日を決める必要などありませんよね。
今回紹介するのは製薬で国内最大手の武田薬品工業です。社員数(単体)は6781人、女性社員は3割弱です。女性管理職はまだ2014年度末で4%台と決して高くありません。2015年度末までに女性管理職比率5%達成を目指しています。
しかし、1991年から本格的に新卒で女性MRを採用するようになり、その女性社員たちが2000年前後に「出産」というライフイベントを迎えたことから、徐々に、「両立支援」への対応が整っていきました。
武田薬品工業がダイバーシティーをスピーディーに浸透できたのには、他のエンジェル企業と同じように、やはりトップのコミットメントが大きかったといいます。2003年に同社社長に就任し、経済同友会代表幹事も務めた長谷川閑史(やすちか)現会長は、海外の同業他社とのM&Aを積極的に進めてきたトップとして知られています。欧米の同業者から登用した人材を主要部門の責任者にあて、2014年には英製薬大手出身のフランス人に社長を禅譲し、大きな話題になりました。
もちろん簡単なことではありませんでした。佐久間さんによると、ダイバーシティーの専任部署ができた当初、2010年ごろは、「女性に活躍してもらうための施策に理解を求めようと社内をまわると、女性が活躍すると何かいいことあるのか、それは証明できるものはあるのか、と問い詰められることもありました(笑)。でも今は、女性活躍と企業業績の相関関係も示しやすくなり、素直に受け入れてもらえるようになりました」。





