定番 濃い味勝負 (7月10日朝日新聞朝刊)
菓子メーカーが「定番」の派生商品をつぎつぎに売りだしている。ヒット商品をうむのは難しいけれど、定番の知名度に頼れば一定の売り上げの計算がたつ。製造にも手間がかからず、「おいしい」戦略のようだ。
菓子メーカーが「定番」の派生商品をつぎつぎに売りだしている。ヒット商品をうむのは難しいけれど、定番の知名度に頼れば一定の売り上げの計算がたつ。製造にも手間がかからず、「おいしい」戦略のようだ。
記者が腕によりをかけた「独自ダネ」の記事です。つまり、企業などから発表されて各メディアが一斉に報じるようなタイプの記事とは違い、記者が自分のニュースセンスを武器にして、まだ世間には広く気づかれていないような「新しい動き」を見つけ出しました。
「いまの世の中には、こんな特徴があります」
そんな記者の自信と誇りを、記事から感じてください。
このニュースが報じているポイントは、
「最近の菓子メーカーの新商品は、定番を『濃い味』にしたものが流行しています」
というもの。なるほど。ハッとする指摘ではありませんか。そう言われれば、そうかも! 驚きますね。
明治、森永乳業、カルビー、亀田製菓……。有名な菓子メーカーの新製品が、ずらりと登場しています。キャラメルにチョコアイス、せんべいにポテトチップス。そのどれもが、「味が濃い」のが特徴だそうです。
理由も分析されています。
「濃い味で、高級感を出している」
「食べ応えがある」
具体的な売り上げデータもあります。こつこつと取材を重ね、まとめられた記事です。
どうですか。企業は、良い商品を消費者に届けたいと、さまざまな努力をしています。その活動の中で、なかば無意識のうちに反映されてくる「いま」という時代性。それを記者が発見し、記事として紡ぎ出しているのです。「業界研究」のおもしろさも、同じですね。
2024/11/21 更新
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