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2016年06月21日

縮小続く市場でどう生き残るか バイク・カワサキのバイク戦略に見る

自動車・輸送用機器

バイク専売、120店舗に 川崎重工(2016年6月17日朝日新聞朝刊)

 川崎重工業は16日、同社の二輪車だけを売る「カワサキ専門店」を、2019年度末までに現在の6店から20倍の120店舗に増やす計画を発表した。来春以降、大型モデルの販売は専門店に限定し、他社も扱う併売店から募る。ブランドを高めて、縮小が続く二輪市場での生き残りを図る。

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 みなさんの周りに、オートバイに乗っている人はいますか? この記事中にもありますが、日本国内の二輪市場はピーク時(1982年)の320万台から2015年度にはなんと8分の1、40万台にまで下がっています。そんな中、川崎重工業でオートバイなどを手がける「モーターサイクル&エンジン」部門は、売上高、営業利益ともに2012年度から2015年度にかけ上昇、利益に関しては23億円(2012年度)から157億円(2015年度)へ7倍ちかく急伸するなど会社に大きく貢献しています。

 日本国内でオートバイを手がけるメーカーは大きく4社ありますが、川崎重工(カワサキ)は他の3社(ホンダ、ヤマハ、スズキ)に販売台数では大きく差をつけられています。それでも急成長を遂げたのは、カワサキの特徴ある商品構成に大きな理由があります。オートバイ市場の多くを占めるのは小型車ですが、カワサキはレジャーやモータースポーツ向けの中型、大型バイクが主力商品。それが、東南アジアや中国といったこれまで小型バイクしか普及していなかった市場に受け入れられはじめ、売り上げを押し上げてきているのです。

 今回の国内販売網再編は、いままで大都市圏に6店舗しかなかったカワサキの直営店を20倍に増やし、かつ排気量400cc以上の大型バイクは直営店でしか買えない形にします。こうすることで、「大型バイク=カワサキ」というブランドイメージを国内でもさらにしっかり浸透させるねらいがあるのです。市場が成熟化していくと、生き残りのカギになるのは「この名前の商品ならいくら出しても欲しい」と思わせるだけのブランド力。世界でも「バイクといえばカワサキのバイク、ブンブン」と認められるだけのブランド力をアピールできるようになるのか、これからの動きに注目です。

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