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花王株式会社
花王〈後編〉困っても相談できる人がいる 風通しのよい社風【SDGsに貢献する仕事】
2023年07月26日
SDGs(持続可能な開発目標)関連の業務に携わっている若手・中堅社員に直撃インタビューする「SDGsに貢献する仕事」の第9回、大手日用品・化粧品メーカー花王の後編です。「ごみゼロ」、「ごみネガティブ」をめざす取り組みのなかで開発された、使用済みつめかえパックをふたたびつめかえパックによみがえらせる「水平リサイクル」技術。容器を再利用してつくったフィルムに穴があいてしまう、穴がなくなったと思ったら表面がでこぼこになって強度が保てない……。数々の困難を乗り越えられた背景には、花王の風通しのよい社風があったといいます。(編集長・福井洋平)
(前編はこちら)
(冒頭のSDGsアイコンは、花王が今回のプロジェクトで重視するゴール)
【お話をうかがった社員のプロフィル】
●山本幹也(やまもと・みきや)さん=研究開発部門包装技術研究所・リサイクルプロジェクト
2020年千葉大学大学院融合理工学府共生応用化学コース修了。同年、研究職として花王入社。現部署に配属され、リサイクル樹脂の改質技術の開発を担当。その後、リサイクル樹脂を用いたフィルム・容器の評価・設計を担当し、使用ずみつめかえパックの水平リサイクル技術確立に取り組む。現在はさらに技術をブラッシュアップし、革新的な技術の開発をめざしている。
(前編はこちら)
(冒頭のSDGsアイコンは、花王が今回のプロジェクトで重視するゴール)
【お話をうかがった社員のプロフィル】
●山本幹也(やまもと・みきや)さん=研究開発部門包装技術研究所・リサイクルプロジェクト
2020年千葉大学大学院融合理工学府共生応用化学コース修了。同年、研究職として花王入社。現部署に配属され、リサイクル樹脂の改質技術の開発を担当。その後、リサイクル樹脂を用いたフィルム・容器の評価・設計を担当し、使用ずみつめかえパックの水平リサイクル技術確立に取り組む。現在はさらに技術をブラッシュアップし、革新的な技術の開発をめざしている。
製品化直前で問題発覚 どう乗り越えた?
■山本さんのお仕事
──入社してからずっとリサイクルプロジェクトにたずさわってこられた山本さんですが、具体的にはどのような仕事をされてきたのでしょうか。
入社直後は東京都の墨田区にある研究所で、種類の違う樹脂類をなめらかに混ぜ合わせるための「相溶化剤」という添加剤の研究をしていました(添加剤について詳しくは前編を参照)。回収した容器の洗浄や破砕、最終的に樹脂のこまかい粒(ペレット)までつくる設備が2021年に和歌山の研究所に導入されたので、フィルム化する際に課題が出たらよく和歌山に出張していました。
──添加剤の研究というのは、具体的にどういうことをするんですか。
容器の主体となる樹脂のポリエチレンに、PETやナイロンといったほかの樹脂類がなじんで混ざり合うようにするためにはどういう添加剤がいいのか、添加剤の種類をいろいろと変えて実験しました。いろいろなメーカーさんともやり取りをして、どういったものがより良いかをお互いに共有しながら進めました。
──それで添加剤を調合して、実際に混ぜて、フィルムにしてみると。
はい。最初は先輩について、研究を進めていきました。
2021年からは、リサイクル材にあった容器の設計を担当しました。容器の形を自分でデザインして実際につくってみて、それでどのくらい強度があるのかを確かめるという作業を繰り返しました。容器は輸送され、このままの状態で店頭に並びますので、落下や衝撃に対してかなり高い強度が求められます。どのくらいの高さから容器を落としたら割れるのかなど、さまざまな項目で厳しくチェックを繰り返して、合格できるような容器を開発していきました。
(写真は仕事風景=花王提供)
──入社してからずっとリサイクルプロジェクトにたずさわってこられた山本さんですが、具体的にはどのような仕事をされてきたのでしょうか。
入社直後は東京都の墨田区にある研究所で、種類の違う樹脂類をなめらかに混ぜ合わせるための「相溶化剤」という添加剤の研究をしていました(添加剤について詳しくは前編を参照)。回収した容器の洗浄や破砕、最終的に樹脂のこまかい粒(ペレット)までつくる設備が2021年に和歌山の研究所に導入されたので、フィルム化する際に課題が出たらよく和歌山に出張していました。
──添加剤の研究というのは、具体的にどういうことをするんですか。
容器の主体となる樹脂のポリエチレンに、PETやナイロンといったほかの樹脂類がなじんで混ざり合うようにするためにはどういう添加剤がいいのか、添加剤の種類をいろいろと変えて実験しました。いろいろなメーカーさんともやり取りをして、どういったものがより良いかをお互いに共有しながら進めました。
──それで添加剤を調合して、実際に混ぜて、フィルムにしてみると。
はい。最初は先輩について、研究を進めていきました。
2021年からは、リサイクル材にあった容器の設計を担当しました。容器の形を自分でデザインして実際につくってみて、それでどのくらい強度があるのかを確かめるという作業を繰り返しました。容器は輸送され、このままの状態で店頭に並びますので、落下や衝撃に対してかなり高い強度が求められます。どのくらいの高さから容器を落としたら割れるのかなど、さまざまな項目で厳しくチェックを繰り返して、合格できるような容器を開発していきました。
(写真は仕事風景=花王提供)
■製品化直前で問題見つかる
──製品化にいたるまでに、一番きつかったことは何ですか。
フィルムの穴空きが異物を取り除くことで改善されて「これであとは印刷したら容器が完成だ」と思ったら、フィルムの細かなブツブツが残っていて、やはりこのままでは製品化ができないとなった時ですね。
──それはいつぐらいですか。
ちょうど、1年前ぐらいです。
――どのようにして乗り越えたのですか。
前編でご紹介した異物除去方法のうち、レーザーフィルターにより異物を取り除く技術についてはある程度のめどがたっていました。あとは、添加剤を工夫してよりなめらかに異物をポリエチレンに混ざり合うようにすることで課題がクリアできる、という方針が立ちました。添加剤を担当していた私がメインとなって、添加剤のメーカーさんと「こういう課題があるから、何とかするためにはどうしたらいいですか」と急ピッチで相談し、お互いに評価結果を共有して進めていきました。その結果、きれいなものができるようになり、なんとか製品化のスケジュールに間に合うかなと思いました。
■水平リサイクルをさらに進化させる
──1年で課題をクリアしたんですね。
そうですね。製品化に向けては、最後の仕上げを短期間でやらなければならないというのも大変でした。フィルターでの濾過、添加剤、成型フィルムをつくるときの条件という3つの課題を急ピッチで仕上げるために、チーム一丸となって取り組みました。
――製品化という大きな到達点にきましたね。
今回は試験的な発売で、発売されている店舗も数も限られています。また、再利用の素材は全体の10%程度です。今後は2025年に向け、回収した容器を使った各種容器の実用化を目指していきたいです。
リサイクルの方法にはさまざまなものがあります。リサイクルしやすさを考え、単一素材のものを使った容器をつくれないかも検討しています。リサイクルにはほかにもいろいろな技術があります。それらを使い、使用済み容器をもとの容器に戻すという水平リサイクルを推進していきたいです。
──製品化にいたるまでに、一番きつかったことは何ですか。
フィルムの穴空きが異物を取り除くことで改善されて「これであとは印刷したら容器が完成だ」と思ったら、フィルムの細かなブツブツが残っていて、やはりこのままでは製品化ができないとなった時ですね。
──それはいつぐらいですか。
ちょうど、1年前ぐらいです。
――どのようにして乗り越えたのですか。
前編でご紹介した異物除去方法のうち、レーザーフィルターにより異物を取り除く技術についてはある程度のめどがたっていました。あとは、添加剤を工夫してよりなめらかに異物をポリエチレンに混ざり合うようにすることで課題がクリアできる、という方針が立ちました。添加剤を担当していた私がメインとなって、添加剤のメーカーさんと「こういう課題があるから、何とかするためにはどうしたらいいですか」と急ピッチで相談し、お互いに評価結果を共有して進めていきました。その結果、きれいなものができるようになり、なんとか製品化のスケジュールに間に合うかなと思いました。
■水平リサイクルをさらに進化させる
──1年で課題をクリアしたんですね。
そうですね。製品化に向けては、最後の仕上げを短期間でやらなければならないというのも大変でした。フィルターでの濾過、添加剤、成型フィルムをつくるときの条件という3つの課題を急ピッチで仕上げるために、チーム一丸となって取り組みました。
――製品化という大きな到達点にきましたね。
今回は試験的な発売で、発売されている店舗も数も限られています。また、再利用の素材は全体の10%程度です。今後は2025年に向け、回収した容器を使った各種容器の実用化を目指していきたいです。
リサイクルの方法にはさまざまなものがあります。リサイクルしやすさを考え、単一素材のものを使った容器をつくれないかも検討しています。リサイクルにはほかにもいろいろな技術があります。それらを使い、使用済み容器をもとの容器に戻すという水平リサイクルを推進していきたいです。
何か課題が出てきたら 必ず相談できる人がいる会社
■大学時代との大きな違い
―─先輩や上司から教わったことはありますか。
「データをちゃんとまとめる」ということです。大学までは自分さえ分かっていれば、それをどこか発表する場で共有して、最終的に何か成果を出せばよかったのですが、会社の研究は違います。自分で出したデータを誰が見ても分かるように、いつでも共有できる形にしないといけないというのが、今までとの違いでした。
──大学でのやり方とはまったく違ったと。
そうですね。花王はすごく長い歴史の中でデータがきっちり管理されていて、いまでもアクセスできるので、昔の研究データが今も役立っている例も多いです。
──過去の研究がデータベースみたいになってるんですか。
個々のチームや部署内でデータがまとめられ、蓄積されています。
■ほかの部署にも気軽に相談できる
──なるほど。その歴史が大きな強みであると。ほかに花王のもっている強みはなんだと思われますか。
何か課題が出てきたときに、自分たちの部署だけではなく、ほかの部署にも相談できる気風があります。
洗剤なら洗剤、シャンプーならシャンプー、とそれぞれの部署が個別で仕事をしているように思えるんですけど、実は技術的につながっているところも非常に多いです。たとえば「つめかえパックにブツブツが出ました、この原因は何でしょうか」と聞くと、花王のどこかにはそうした問題に取り組んできた部署が必ずあり、何か課題が出てきたら必ず相談できる場所があるのが強みです。
──そういう知識を持っている人はどうやって探すのですか。
報告書やデータベースに近いものもありますし、「これは誰々がやっている領域だから、ここに聞いたらいいよ」と教えてくれる先輩や上司の方もいます。そういう方から人をどんどん紹介していただいて、社内でリサイクル関係の輪がどんどん広がっています。今は同じ拠点の人でなくてもオンラインツールで直接ヒアリングができるので、遠くの人にも気軽に現状を伝えていろいろアドバイスをもらえます。
■仕事のやりがい
──日々仕事をしていて、何が支えになっていますか。
やっぱり、成果が目に見えて分かるところです。たとえば私たちの開発したリサイクル容器ですと、フィルムに穴が空かなくなった、ブツブツが消えたということが、目で見えて分かります。さらにそれを製品化しようという目標に向かって進んで行くということがモチベーションになりました。
──逆に、つらいことは何ですか。
成果が目に見えないときはつらいですね。フィルムにブツブツが出たときも、パッと見はブツブツだと分かるのですが、その正体が何かは分からない。そういったものを解析したり、どうやればブツブツをなくせるのか考えたりするのはすごく大変だったし、つらかったです。
──山本さんにとって、仕事の「やりがい」とは何ですか。
自分で担当したものが製品になる。これは花王のようなBtoC企業ならではのやりがいだなと思っています。私も実際に詰め替えパックが売られている店舗を何件か探して、「あった!」と発見したときはやっぱりすごく嬉しかったですね。
■環境問題への関心
──仕事のうえでSDGs、特に環境問題について意識されることはありますか。
実は、小学生のころから将来的に環境問題には何かしら取り組みたいと思っていました。今、実際に仕事で携われているので、すごくやりがいを感じています。
──昔から環境に関心があったんですね。どういうきっかけがあったんですか。
よく海で釣りをしていたんですが、海にゴミがたくさん浮かんでいるんです。浜辺に赤色や黄色、緑色ときれいな石があると思っていたら、実はそれがガラスの瓶が割れて、角が削れて丸くなったものだということもありました。中学校、高校、大学と進むにつれて環境問題にふれる機会が増え、だんだん環境に対する思いが強くなり、最終的には環境に対して何かできる会社に入りたいと思いました。
―─先輩や上司から教わったことはありますか。
「データをちゃんとまとめる」ということです。大学までは自分さえ分かっていれば、それをどこか発表する場で共有して、最終的に何か成果を出せばよかったのですが、会社の研究は違います。自分で出したデータを誰が見ても分かるように、いつでも共有できる形にしないといけないというのが、今までとの違いでした。
──大学でのやり方とはまったく違ったと。
そうですね。花王はすごく長い歴史の中でデータがきっちり管理されていて、いまでもアクセスできるので、昔の研究データが今も役立っている例も多いです。
──過去の研究がデータベースみたいになってるんですか。
個々のチームや部署内でデータがまとめられ、蓄積されています。
■ほかの部署にも気軽に相談できる
──なるほど。その歴史が大きな強みであると。ほかに花王のもっている強みはなんだと思われますか。
何か課題が出てきたときに、自分たちの部署だけではなく、ほかの部署にも相談できる気風があります。
洗剤なら洗剤、シャンプーならシャンプー、とそれぞれの部署が個別で仕事をしているように思えるんですけど、実は技術的につながっているところも非常に多いです。たとえば「つめかえパックにブツブツが出ました、この原因は何でしょうか」と聞くと、花王のどこかにはそうした問題に取り組んできた部署が必ずあり、何か課題が出てきたら必ず相談できる場所があるのが強みです。
──そういう知識を持っている人はどうやって探すのですか。
報告書やデータベースに近いものもありますし、「これは誰々がやっている領域だから、ここに聞いたらいいよ」と教えてくれる先輩や上司の方もいます。そういう方から人をどんどん紹介していただいて、社内でリサイクル関係の輪がどんどん広がっています。今は同じ拠点の人でなくてもオンラインツールで直接ヒアリングができるので、遠くの人にも気軽に現状を伝えていろいろアドバイスをもらえます。
■仕事のやりがい
──日々仕事をしていて、何が支えになっていますか。
やっぱり、成果が目に見えて分かるところです。たとえば私たちの開発したリサイクル容器ですと、フィルムに穴が空かなくなった、ブツブツが消えたということが、目で見えて分かります。さらにそれを製品化しようという目標に向かって進んで行くということがモチベーションになりました。
──逆に、つらいことは何ですか。
成果が目に見えないときはつらいですね。フィルムにブツブツが出たときも、パッと見はブツブツだと分かるのですが、その正体が何かは分からない。そういったものを解析したり、どうやればブツブツをなくせるのか考えたりするのはすごく大変だったし、つらかったです。
──山本さんにとって、仕事の「やりがい」とは何ですか。
自分で担当したものが製品になる。これは花王のようなBtoC企業ならではのやりがいだなと思っています。私も実際に詰め替えパックが売られている店舗を何件か探して、「あった!」と発見したときはやっぱりすごく嬉しかったですね。
■環境問題への関心
──仕事のうえでSDGs、特に環境問題について意識されることはありますか。
実は、小学生のころから将来的に環境問題には何かしら取り組みたいと思っていました。今、実際に仕事で携われているので、すごくやりがいを感じています。
──昔から環境に関心があったんですね。どういうきっかけがあったんですか。
よく海で釣りをしていたんですが、海にゴミがたくさん浮かんでいるんです。浜辺に赤色や黄色、緑色ときれいな石があると思っていたら、実はそれがガラスの瓶が割れて、角が削れて丸くなったものだということもありました。中学校、高校、大学と進むにつれて環境問題にふれる機会が増え、だんだん環境に対する思いが強くなり、最終的には環境に対して何かできる会社に入りたいと思いました。
ものづくりと環境問題対策 両方実現できるやりがいある職場
■山本さんの就活
──それでは就職活動のときは、環境問題への関わり方を軸にして会社を選ばれたんですか。
それもありますが、もうひとつはこれも小さなころから好きだったものづくり関連、「目に見えるものをつくりたい」ということも軸においていました。
──いまのお仕事は、ものづくりと環境問題対策の両方が実現できていますね。
やりがいもすごい感じてます。
──就職は、研究室の紹介で決められたのですか?
いえ、花王は一般選考で入りました。
──ほかには何社ぐらいエントリーされたんですか。
20社くらいです。インターンシップは短期のものに何回か参加しました。
──どんな業種にエントリーしましたか。
大学で高分子化学を学んだので、花王をはじめ日用品関連など高分子を扱う会社にエントリーしました。実は高分子はほとんどの会社の製品にかかわっているので、かなり幅広い業種にはなりました。
──そのなかで、花王を選ばれたのはなぜでしたか。
環境問題に対してメッセージを発していること、容器を含めた商品全体として研究に力を入れている点に魅力を感じました。また、内定前に会社の方にお会いする機会があり、人としても仕事に対しても誠実な方が多いと感じたことも決め手となりました。
──面接のときに何をアピールされたかは覚えていますか?
結構緊張していたのであまり覚えていないのですが、一番最初の面接のときに「環境に対して何かやりたい」と伝えたことは覚えています。その後は、大学院でやっている研究の話がメインでした。
──ご自身では、何が採用の決め手になったと思われますか?
それは自分でもよく分からないのですが、「自分を受け入れてもらえた感」は面接をしているときに感じました。研究の話をしているときや質疑応答のときも、すごく笑ってくれました。波長が合ったといいますか。
──それでは就職活動のときは、環境問題への関わり方を軸にして会社を選ばれたんですか。
それもありますが、もうひとつはこれも小さなころから好きだったものづくり関連、「目に見えるものをつくりたい」ということも軸においていました。
──いまのお仕事は、ものづくりと環境問題対策の両方が実現できていますね。
やりがいもすごい感じてます。
──就職は、研究室の紹介で決められたのですか?
いえ、花王は一般選考で入りました。
──ほかには何社ぐらいエントリーされたんですか。
20社くらいです。インターンシップは短期のものに何回か参加しました。
──どんな業種にエントリーしましたか。
大学で高分子化学を学んだので、花王をはじめ日用品関連など高分子を扱う会社にエントリーしました。実は高分子はほとんどの会社の製品にかかわっているので、かなり幅広い業種にはなりました。
──そのなかで、花王を選ばれたのはなぜでしたか。
環境問題に対してメッセージを発していること、容器を含めた商品全体として研究に力を入れている点に魅力を感じました。また、内定前に会社の方にお会いする機会があり、人としても仕事に対しても誠実な方が多いと感じたことも決め手となりました。
──面接のときに何をアピールされたかは覚えていますか?
結構緊張していたのであまり覚えていないのですが、一番最初の面接のときに「環境に対して何かやりたい」と伝えたことは覚えています。その後は、大学院でやっている研究の話がメインでした。
──ご自身では、何が採用の決め手になったと思われますか?
それは自分でもよく分からないのですが、「自分を受け入れてもらえた感」は面接をしているときに感じました。研究の話をしているときや質疑応答のときも、すごく笑ってくれました。波長が合ったといいますか。
■風通しのいい社風
──「働きやすい」職場環境は、SDGsのひとつの目標です
「働きやすさ」を感じることはたくさんあります。フレックスタイム制度や在宅勤務制度などが整備されており、フレキシブルな働き方ができます。また、チームのメンバー間で業務連携をしながら、計画的に長期休暇を取得することも可能です。花王には、仕事へのチャレンジングな姿勢と多様な働き方を尊重する風土があり、ライフワークバランスがしっかりとれていると感じています。
それから先ほども言ったように、仕事で悩んだときにいろいろなところに相談できる、風通しのいい社風があります。相談したら相手も聞いてくれますし、何かを教えてほしいときに「ちょっと忙しいから後にして」と断られたり、嫌な思いをしたりすることもありません。先輩後輩を問わず誰でも気軽に相談できますし、かなり親身になって相談に乗ってくれます。皆さんがそういう意識をお互いに持っているので仕事はしやすかったですね。
──花王をめざす就活生にアピールすることはありますか。
すごく働きやすい会社ですし、今関わっているBtoC向け商品の研究ならではの特徴ですが、自分がとりくんだことが製品となり世の中に出すことができました。自分の中で身近な商品を通じて、新しい価値を世の中に提案したいという思いがあるなら、いい会社なのではないかなと思います。
■今後の目標
──SDGsに関わる中で、今後の山本さんの目標は。
花王の大きな目標である「ごみゼロ」「ごみネガティブ」に向けて、今回のつめかえパックのリサイクルはまだまだ第一歩です。今後は、リサイクル材を使った取り組みをもっと世に広めていくための活動をしていきたいと考えています。花王1社だけではなく、ほかのメーカーさんも含めてどんどん輪を広げていきたいですね。
──ご自身の暮らしの中では、SDGsを意識していますか。
使ったものを捨てるときに「これを捨てていいのか」とすごく考えるようになり、簡単に捨てなくなりました。使い終わった容器や着なくなった服など、回収されているものがあればできるだけ参加するようにしています。ゴミを捨てるときも生ゴミは乾燥させて、小さくして捨てます。実家ではそれを、野菜などを育てるための肥料にしています。
(写真・大嶋千尋)
──「働きやすい」職場環境は、SDGsのひとつの目標です
「働きやすさ」を感じることはたくさんあります。フレックスタイム制度や在宅勤務制度などが整備されており、フレキシブルな働き方ができます。また、チームのメンバー間で業務連携をしながら、計画的に長期休暇を取得することも可能です。花王には、仕事へのチャレンジングな姿勢と多様な働き方を尊重する風土があり、ライフワークバランスがしっかりとれていると感じています。
それから先ほども言ったように、仕事で悩んだときにいろいろなところに相談できる、風通しのいい社風があります。相談したら相手も聞いてくれますし、何かを教えてほしいときに「ちょっと忙しいから後にして」と断られたり、嫌な思いをしたりすることもありません。先輩後輩を問わず誰でも気軽に相談できますし、かなり親身になって相談に乗ってくれます。皆さんがそういう意識をお互いに持っているので仕事はしやすかったですね。
──花王をめざす就活生にアピールすることはありますか。
すごく働きやすい会社ですし、今関わっているBtoC向け商品の研究ならではの特徴ですが、自分がとりくんだことが製品となり世の中に出すことができました。自分の中で身近な商品を通じて、新しい価値を世の中に提案したいという思いがあるなら、いい会社なのではないかなと思います。
■今後の目標
──SDGsに関わる中で、今後の山本さんの目標は。
花王の大きな目標である「ごみゼロ」「ごみネガティブ」に向けて、今回のつめかえパックのリサイクルはまだまだ第一歩です。今後は、リサイクル材を使った取り組みをもっと世に広めていくための活動をしていきたいと考えています。花王1社だけではなく、ほかのメーカーさんも含めてどんどん輪を広げていきたいですね。
──ご自身の暮らしの中では、SDGsを意識していますか。
使ったものを捨てるときに「これを捨てていいのか」とすごく考えるようになり、簡単に捨てなくなりました。使い終わった容器や着なくなった服など、回収されているものがあればできるだけ参加するようにしています。ゴミを捨てるときも生ゴミは乾燥させて、小さくして捨てます。実家ではそれを、野菜などを育てるための肥料にしています。
(写真・大嶋千尋)
SDGsでメッセージ!
私はもともと海でよく遊んでいて、浜辺に打ち上げられるごみもしょっちゅう目にしていたため、環境問題にはすごく関心をもっていました。「ごみゼロ」など、花王の打ち出すESG戦略に共感したことは、入社を決めた要因のひとつとなっています。お客様と直接向き合うBtoCという業態で、自分が開発を担当したものが店頭に並ぶということは、仕事のうえで大きなやりがいになっています。
花王株式会社
【日用品】
花王は、「ハイジーン&リビングケア」「ヘルス&ビューティケア」「ライフケア」「化粧品」の4つの事業分野で、生活者に向けたコンシューマープロダクツ事業を展開しています。「ケミカル」事業においては、産業界のニーズにきめ細かく対応した製品を幅広く展開しています。これらの事業活動を通じて、持続可能で豊かな共生世界の実現に貢献していきます。
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※就活割に申し込むと、月額2000円(通常3800円)で朝日新聞デジタルが読めます。
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