
■自己紹介
──まずは、山本さんの自己紹介をお願いします。
2020年4月に研究職として花王に入社し、現在4年目です。入社前は千葉大学の大学院で、高分子化学の研究をしていました。入社後すぐ「包装技術研究所」という花王製品の容器開発全般を担当している研究所に配属され、そこのリサイクルプロジェクトに加わりました。それから現在まで、今回の水平リサイクルにかかわる研究開発を行っています。
――大学で高分子を研究テーマに選ばれた理由は。
一番は、「何もないところから何かをつくり出す」ところに魅力を感じたからです。たとえばスポンジも高分子からできていまして、目に見えないぐらいのサイズの原料を混ぜ合わせてスポンジをつくっていきます。何かがどんどん連なって、新しい何かができるというのが面白いと思いました。
――小さいころからものづくりがお好きだったんですか?
そうですね。小学校のころは海や山といった自然の中で遊ぶのが好きでしたが、自分でホームセンターで材料を買ってきて、椅子や棚をつくったりもしていました。
高校に入って、化学の実験がすごくおもしろく、化学が好きになりました。液体を混ぜたら色が変わったり、急に泡が出てきたり、目で見てわかる変化が起きるのが面白い。何かがつくりだされるというのも、化学の魅力だと思います。それで、大学でも化学を勉強しようと決めました。
──大学で印象に残っている研究は?
色を持っていない物質が規則的に並んだときにきれいな色が出る「構造色」の研究です。クジャクの羽や、CD・DVDの表面をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。光の反射を利用してきれいな色を出すという研究を行い、最終的にはプリンターのインクに使えないか研究していました。
――大学での研究は、いまのお仕事に生かされていますか?
装置の使い方や実験の評価に関する考え方はすごく役に立ちました。ただ、いまのプロジェクトでは物質をどううまく混ぜて容器にするかを研究するのですが、そこについては最初は理解が追いつきませんでした。