
■研修
──ソリューション営業の大変なところを教えてください。
高岸 いろんな分野の知識が必要なので、勉強が大変です!私は大学で生物を学んだのですが、空調は熱の移動なので物理分野です。化学の知識も必要ですし、機械の故障原因、IoTや通信……あらゆる知識を吸収しなきゃいけません。
──どんな勉強をしているのですか。
高岸 当社は研修制度が充実していて、空調機を修理するエンジニアと一緒に研修を受けています。「サービス大学」という研修プログラムがあり、エンジニアと同じ作業服を着て、実際に工具を持って修理もします。先日もIoT機器のセッティング方法の研修を受けました。入社後2年間は研修が多かったのですが、今は2カ月に1回くらいで、仕事8対研修2の割合です。
田上 新入社員や若手の営業担当もエンジニアと一緒に空調機を設置するような研修を受けます。営業に必要な知識を付けるために資格の勉強もしていて、高岸さんは電気工事士の資格試験を年末に受けました。
──ほかにも必要な資格は?
高岸 営業に資格が必要なわけではありませんが、空調の知識を深めるために、第一種冷凍機械責任者の資格試験を受け、結果待ちです。さらに建物の環境認証の資格やエネルギー管理士にも挑戦しようと考えています。
田上 1~3年目くらいの若手社員を中心にこうした勉強をします。技術営業の新入社員研修では、空調営業本部とサービス本部が同じ研修を一緒に受けます。どちらの知識も付けて、幅広い提案ができる営業担当になってほしいからです。
──ソリューション営業は「技術営業」の面が強いのですか。
田上 強いですね。数年前に技術営業職の採用を始め、その初年度に入ったのが高岸さんです。ソリューション営業には、機械、建物、熱などの知識が必要です。総合的な知識を持って活躍できる営業がますます必要になるので、「技術営業」という職種を設けて採用も変えました。
──ほかに大変なところは?
高岸 全部大変です(笑)。知識が足りず、会社の先輩やグループ会社の人に教えてもらったり、助けてもらったりしています。電気や設備を熟知しているお客様だと、最初は話を取り逃がさないことで精一杯。持ち帰って先輩に聞いて「これのことだったんだ」というように、OJT(オンザジョブトレーニング)で学ぶことが多いです。全部メモするんですが、それでも分からないことがあって、帰ってから何回もお客様に電話して「これってこうですか」とか……。
──日々の仕事でSDGsへの貢献を感じるのは?
高岸 エネルギーマネジメントでは、消費電力の削減で貢献していると思います。IoT機器を用いた保守契約では、年2回現地に行って点検していたところをIoT機器をつなぐことで年1回に減らせます。移動量が減る分、CO₂排出量も削減できます。担当しているサービスを普及させることがSDGsにつながると感じます。
空調機にはいろんな部品があって、納入後7~8年目に経年による故障が増えてきます。ご利用年数や運転時間・運転データに応じて、故障する前に定期的な部品交換を提案します。これもSDGsの「つくる責任、使う責任」を果たしているかなと。
──故障してから部品を変えるのと、故障前の交換では何が違うのですか。
高岸 故障すると空調機の寿命が縮むといわれていますし、機器を使えないダウンタイムも長くなります。大きな故障になる前に、運転データから分かる運転時間や部品の状態をもとに新しい部品に交換すれば、ダウンタイムも短くなり、長く安心して使えます。
田上 空調機の心臓部である圧縮機や、頭脳である制御基板を最新の部品に入れ替える「レトロフィットメンテナンスプラン」は、2016年度の省エネ大賞で経済産業大臣賞を受賞しました。空調機を全て更新するのではなく部品だけを交換することで費用も時間も抑えることができ、快適性と省エネ性も上がります。