
(前編はこちら)
(冒頭のSDGsアイコンは、積水ハウスがとくに重視するゴール)
【お話をうかがった社員のプロフィル】
●大家有喜(おおや・ゆうき)さん/ESG経営推進本部
2014年、慶応義塾大学文学部卒(アメリカンフットボール部所属)、同年入社し東日本特建支店配属(RC造賃貸住宅新築営業、リノベーション営業)、兵庫シャーメゾン支店(鉄骨造賃貸住宅新築営業)を経て、2021年から現職
■プログラミング的思考を養う教育
──大家さんの仕事の三つ目は教育ですね。
「プログラミング教育」といっていますが、最近、小学校でも始まったプログラミング教育とは違い、プログラミング的思考を養うもので、家づくりを学んでもらっています。積水ハウスには「Tomorrow’s Life Museum」(TLM)という、工場に隣接する住宅展示施設が全国に5か所(東北、関東、静岡、関西、山口)あります。その近隣の小学生を対象に、積水ハウスの家づくりを実際に見て、学んでもらう教育プログラムです。私はその授業準備や各部署との調整役を担っています。中学校の家庭科や総合的学習の時間に、「出前授業で住教育をしてほしい」という依頼もあります。
──どんな話をするのですか。
積水ハウスの企業説明と、「5本の樹」計画、エネルギーや緑の豊かさを守る街づくりの話などをします。仙台の中学校では、2年生の半数以上が積水ハウスの分譲地に住んでくれていました。コロナ禍だったので、リモートで仙台の事業所と学校をつなぎ、「みなさんが住んでいる街はこうやってデザインされています」「道路は碁盤の目のようにはせず、意図的にカーブをつくって車のスピードが出過ぎないようにして事故が起きにくくしています」「生物多様性のために5本の樹のシンボルツリーを植えています」といった説明をしました。仙台の社員がカメラを持って現地からリポートしてくれました。
授業前に会社の取り組みについて調べますが、生徒からの素朴な質問も勉強になりますね。たとえば「積水ハウスって、どんな会社ですか」「女の人が働きやすいって聞いたんですけど、実際どうなんですか」と突然聞かれて、即答できませんでした(笑)。今はバッチリ回答できます。