
■譚さんの経歴
──譚さんは入社何年目ですか。
譚 入社して3年目、2022年4月入社です。サステナビリティ推進部は配属されて2年目です。出身は中国湖南省です。
──日本語はどこで勉強されたのですか。
譚 留学するために中国で1年間、日本語を勉強してから、日本に来ました。外国人向けのJLPT(日本語能力試験)では一番難しいレベルのN1に合格しましたが、テストと日常会話は別物なので、日本に来たときは全く日本語が理解できませんでした。留学して1年間勉強し、大学院に進んで2年間勉強して、卒業してからSUBARUに入社しました。
──なぜ、日本に来ようと思われたのですか。
譚 私の専攻は環境エネルギー工学ですが、日本の環境技術は世界的に見てもすごくレベルが高い。さらに研究室の内容に関心があり、留学を決めました。大阪大学大学院工学研究科環境エネルギー工学専攻で勉強しました。
■入社後の経歴
──入社後はどこに配属されたのですか。
譚 最初はカスタマーサービス本部に配属されました。1年目は実務を担当するというよりも、ビジネスマナーや基礎的なことを学びました。新入社員は「生産実習」といって、実際に工場のラインに入る実習もありました。群馬県の本工場で車づくりとはどういうものか、どういう規模感なのかを身をもって体験しました。私は実習でサンルーフを車両側に結線する作業をしました。
──カスタマーサービス本部ではどういう仕事をしていましたか。
譚 欧州で新しく制定された法規の研究や、課題の洗い出しを担当していました。電池のリサイクル、CO2の排出量の算出、生産から最後の廃棄までどういうプロセスを通じて処理されたかといった全般的な法規です。
──例えば、廃車になったらそれを引き取ってどうするかというところまで、SUBARUの責任になるのですか。
譚 そうなるのかどうかを調べるというところですね。ただ、実は今も最新の法規は出ていない状態です。法規が出てから対応するのでは間に合わないリスクもあるので、対応策のドラフトバージョンをつくって、課題を洗い出して、SUBARUとしてはこういう形で対応しなければならないと準備を進めています。
──譚さんのもともとの専門は環境エネルギー工学ですよね。英語の法律を読むのはまた別の分野ですが、大変でしたか。
譚 私は母国語の中国語、日本語、英語、韓国語、フランス語の5カ国語を話せます。幼少期からずっとグローバルな人材になり、グローバルな会社で働きたいと思って言語の勉強に力を入れました。カスタマーサービス本部の時に環境エネルギー工学の専門知識は発揮できませんが、もう1つの専門性である語学力を発揮できます。SUBARUは世界各国に特約店があり、世界の舞台で活躍できると思って入社しました。
──サステナビリティ推進部への異動は希望したのですか。
譚 特に希望はしていませんでしたが、たまたま私は環境を少し学んでいたので、それで異動になったのかなと思いました。