温室ガス削減、COP19閉幕 (11月27日朝日新聞朝刊)
ポーランド・ワルシャワで開かれていた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)が、予定を1日延長して23日、閉幕した。新たな国際的な枠組みの合意を目指す2015年に向けた議論の土台づくりは、わずかだが進展した。
ポーランド・ワルシャワで開かれていた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)が、予定を1日延長して23日、閉幕した。新たな国際的な枠組みの合意を目指す2015年に向けた議論の土台づくりは、わずかだが進展した。
今回の記事では、大気中への二酸化炭素排出量削減に向けた企業の動きが取り上げられています。19回目となった国連気候変動枠組み条約締約国会議では、企業が初めて、正式な会議参加者となりました。日本からは東芝テックが出展し、コピーした紙を白紙に戻して繰り返し使える世界初のコピー機を展示したそうです。
すごい製品が登場したものですね。ところで「消せるコピー紙」と聞いて連想することは何ですか? 「そう言えば『消せるボールペン』というヒット商品もあるなあ」。はい、その通りです。実はこの「消せるボールペン」こそ、「消せるコピー機」という技術のコアなのです。
東芝テックは、消せるボールペン「フリクションボール」を製造販売しているパイロットと共同で、このコピー機を開発しました。つまりパイロットと力を合わせて「消せるトナー」をつくり出したのです。
フリクションボールの仕組みは、摩擦熱によって消えるインクにあります。より正確に言えば、「消える」のではなく「無色になる」ということ。ラバーで擦ることで摩擦熱が生じ、「無色」を発色させる薬品(発色剤)が働くようになります。これによって、青色や黒色などのインクが無色へと変化するわけです。
東芝テックのコピー機も、仕組みは同じ。加熱することで、無色を発色させる発色剤が働きます。コピー機をひとまわり小さくした大きさの「専用消色装置」を使って、コピー用紙の色を消します。
……ということは、この専用消色装置を使えば、消せるボールペンで書いた書類もすべて消せるのでは? はい、これまたその通り。消色装置は、フリクションにもそのまま使えます。上手に利用すれば、とても便利で、省資源にもなりそうですね。
2024/11/21 更新
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