東日本電信電話株式会社(NTT東日本)
2023シーズン⑤ NTT東日本《前編》
通信で新しい価値生む WEBのGDでヒューマンスキルも見極め【人事のホンネ】
総務人事部 人事第一部門 採用人事担当 河内彩(かわち・あや)さん、人事第二部門 採用人事担当 五十嵐貴大(いがらし・たかひろ)さん
2021年10月20日
人気企業の採用担当者に直撃インタビューする「人事のホンネ」の2023シーズン第5弾は、NTT東日本です。通信業界最大手NTTグループの中核企業は、コロナ禍でこれまで以上に注目度、存在感を増しています。採用選考も通信がなければ成り立たなくなりました。グループディスカッション(GD)もWEBで実施。WEB選考ならではの見極めポイントがあったそうですよ。(編集長・木之本敬介)
■コロナ禍での2022年卒採用
──コロナ禍2年目の2022年卒採用はいかがでしたか。
河内さん(事務系採用担当=写真右) 「フルWEB元年」で、学生との接触、対話はすべてWEBでした。内定者にもいまだに一度も会っていません。学生も我々もお互いの本音や生の声が届きにくい部分があるだろうと思い、様々な工夫を凝らしてきました。一方で通信の重要性の高まりは学生にも感じとってもらえたと思います。
五十嵐さん(技術系採用担当=写真左) WEB選考で「学生をしっかり見極めて採用する」というミッションを達成できるのか不安でしたが、実際にやってみると、学生の発言内容や考え方、思考力、気配りは対面よりむしろ明確に分かりました。ただ、WEBで優秀だと思って採用した学生がリアルに活躍できる人材かどうかは、長期的な視点では何とも言い難いですね。
──WEBのほうが思考力が分かるのはなぜでしょう。
五十嵐 WEBのグループワークでは小さなブレークアウトルームに分かれます。周囲のグループの声が入らないので個々の学生の発言がよく聞こえます。個々の学生がワークの中でどういう資料を作成して、どんな出来栄えだったかもはっきり見えます。グループディスカッション(GD)の議論内容も聞きやすく発表内容もWEBだと分かりやすいので、能力差が見やすいのだと思います。以前なら評価が発言量に引っ張られてしまうことが多かったかもしれませんが、WEBでは学生の考えをしっかり把握することができ、評価しやすくなりました。
河内 GDでは1グループ6~7人でやりとりするので、人の発言を自分の言葉でまとめたり、自分の意見をアウトプットしたりする言語化能力は対面でなくてもよく分かりました。WEBだと空気がギスギスしやすいので、状況を見て発言していない人に話を振ったり、意見集約のタイミングに気を配ったりといったヒューマンスキルの面も見られました。優秀な学生を見極めることはWEBでも可能だと思います。
──コロナ禍で多くの人が「通信の重要性」を実感しましたが、学生の反応に変化は?
河内 NTT東日本という名前は多くの学生が知っていますが、具体的にどんなことをして、どこに貢献しているのかは目に見えないので知らないんです。今は企業説明で「コロナ禍をどう過ごしていましたか。思い起こすと全部通信につながっていませんか。通信はみなさんの生活の基盤です」と話せば、学生が「自分ごと」として捉えてくれるようになりました。
――かつては電話の会社でしたが、今は何の会社ですか。
河内 ひと昔前の説明会では「電話じゃなくてインターネットの会社だよ」と説明していましたが、今は「インターネットの会社じゃなくて、通信を基盤に世の中に新しい価値を生み出す会社だよ」と説明します。
■WEB説明会
──WEB説明会で工夫したことは?
五十嵐 自社のWEBイベントを2021新卒採用から始めました。2022新卒では、WEBならではの自由度の高いイベントを目指しました。リアルだと「何時から何時」「あなたの回は何時ですよ」となるところを、「好きな時間帯に来てください」と時間の制約をなくしました。さらに、SE(システムエンジニア)やネットワークプランニングなど職種が多いので、聞きたい職種の先輩社員の部屋に自由に出入りできるようにしました。女性社員のパネルディスカッション、若手マネジャーとの対話会、地方の働き方紹介など、さまざまな部屋を用意しました。リアルだと地方の社員の参加は難しいのですが、北海道や宮城の社員とWEBでつないで現地の特色などを伝えてもらいました。1ターム30分で社員が10分ほど話した後は学生と質疑応答のやりとりをしました。リアルな説明会では「ここだけ聞きたいのに30分拘束された」ということもありましたが、聞きたいポイントだけを聞けるようにしました。WEB説明会は3月上旬に2日間実施しました。
――ほかにも?
五十嵐 以前からアンケートでWEBだと「社風や社員の雰囲気が分かりづらい」という声があったので、YouTubeライブ配信を実施しました。例えば、サイコロを振って、そのマスのお題について社員が話す「NTT東日本すごろく」をして「社員食堂で好きな食べ物は?」をテーマに社員4人がディスカッションしたり、エントリーシート(ES)のリアルタイム添削をしたりしました。
──ええっ!? これから受ける学生のES添削を?
五十嵐 はい。我々人事部ではなく、説明会に出ている協力社員が「こう書いたほうがいいんじゃないか」とアドバイスしました。すごろく、ES 添削、「すべらない話」といろいろやりました。学生にとって、「役に立つ、かつ面白い」ことを大事にしています。学生からは「YouTubeライブが最高に面白かった」というコメントがたくさん来ました。WEBだからこそできたと思っています。
■コロナ禍での2022年卒採用
──コロナ禍2年目の2022年卒採用はいかがでしたか。
河内さん(事務系採用担当=写真右) 「フルWEB元年」で、学生との接触、対話はすべてWEBでした。内定者にもいまだに一度も会っていません。学生も我々もお互いの本音や生の声が届きにくい部分があるだろうと思い、様々な工夫を凝らしてきました。一方で通信の重要性の高まりは学生にも感じとってもらえたと思います。
五十嵐さん(技術系採用担当=写真左) WEB選考で「学生をしっかり見極めて採用する」というミッションを達成できるのか不安でしたが、実際にやってみると、学生の発言内容や考え方、思考力、気配りは対面よりむしろ明確に分かりました。ただ、WEBで優秀だと思って採用した学生がリアルに活躍できる人材かどうかは、長期的な視点では何とも言い難いですね。
──WEBのほうが思考力が分かるのはなぜでしょう。
五十嵐 WEBのグループワークでは小さなブレークアウトルームに分かれます。周囲のグループの声が入らないので個々の学生の発言がよく聞こえます。個々の学生がワークの中でどういう資料を作成して、どんな出来栄えだったかもはっきり見えます。グループディスカッション(GD)の議論内容も聞きやすく発表内容もWEBだと分かりやすいので、能力差が見やすいのだと思います。以前なら評価が発言量に引っ張られてしまうことが多かったかもしれませんが、WEBでは学生の考えをしっかり把握することができ、評価しやすくなりました。
河内 GDでは1グループ6~7人でやりとりするので、人の発言を自分の言葉でまとめたり、自分の意見をアウトプットしたりする言語化能力は対面でなくてもよく分かりました。WEBだと空気がギスギスしやすいので、状況を見て発言していない人に話を振ったり、意見集約のタイミングに気を配ったりといったヒューマンスキルの面も見られました。優秀な学生を見極めることはWEBでも可能だと思います。
──コロナ禍で多くの人が「通信の重要性」を実感しましたが、学生の反応に変化は?
河内 NTT東日本という名前は多くの学生が知っていますが、具体的にどんなことをして、どこに貢献しているのかは目に見えないので知らないんです。今は企業説明で「コロナ禍をどう過ごしていましたか。思い起こすと全部通信につながっていませんか。通信はみなさんの生活の基盤です」と話せば、学生が「自分ごと」として捉えてくれるようになりました。
――かつては電話の会社でしたが、今は何の会社ですか。
河内 ひと昔前の説明会では「電話じゃなくてインターネットの会社だよ」と説明していましたが、今は「インターネットの会社じゃなくて、通信を基盤に世の中に新しい価値を生み出す会社だよ」と説明します。
■WEB説明会
──WEB説明会で工夫したことは?
五十嵐 自社のWEBイベントを2021新卒採用から始めました。2022新卒では、WEBならではの自由度の高いイベントを目指しました。リアルだと「何時から何時」「あなたの回は何時ですよ」となるところを、「好きな時間帯に来てください」と時間の制約をなくしました。さらに、SE(システムエンジニア)やネットワークプランニングなど職種が多いので、聞きたい職種の先輩社員の部屋に自由に出入りできるようにしました。女性社員のパネルディスカッション、若手マネジャーとの対話会、地方の働き方紹介など、さまざまな部屋を用意しました。リアルだと地方の社員の参加は難しいのですが、北海道や宮城の社員とWEBでつないで現地の特色などを伝えてもらいました。1ターム30分で社員が10分ほど話した後は学生と質疑応答のやりとりをしました。リアルな説明会では「ここだけ聞きたいのに30分拘束された」ということもありましたが、聞きたいポイントだけを聞けるようにしました。WEB説明会は3月上旬に2日間実施しました。
――ほかにも?
五十嵐 以前からアンケートでWEBだと「社風や社員の雰囲気が分かりづらい」という声があったので、YouTubeライブ配信を実施しました。例えば、サイコロを振って、そのマスのお題について社員が話す「NTT東日本すごろく」をして「社員食堂で好きな食べ物は?」をテーマに社員4人がディスカッションしたり、エントリーシート(ES)のリアルタイム添削をしたりしました。
──ええっ!? これから受ける学生のES添削を?
五十嵐 はい。我々人事部ではなく、説明会に出ている協力社員が「こう書いたほうがいいんじゃないか」とアドバイスしました。すごろく、ES 添削、「すべらない話」といろいろやりました。学生にとって、「役に立つ、かつ面白い」ことを大事にしています。学生からは「YouTubeライブが最高に面白かった」というコメントがたくさん来ました。WEBだからこそできたと思っています。
「お客様の課題解決を図る」が命題
■採用実績と職種
──2022年卒の内定者数を教えてください。
河内 計250人ほどで、事務系と技術系がほぼ半々です。男性が6~7割、女性が3~4割です。
──事務系、技術系とも総合職採用ですが、いろんな職種がありますね。
河内 事務系はざっくり4分類です。一つ目がお客様の声を聞いて課題解決を図る営業やSE、マーケティングですね。お客様に一番近い立場で、経営課題を聞いて解決する仕事です。営業にもコンサルティング営業やアカウント営業などいろいろありますが、「お客様の課題解決を図る」という命題は同じで、それが一つの軸です。
二つ目は、その課題解決のためのツールとなる、セキュリティーサービスやクラウドサービスなどをつくるサービス開発です。三つ目が地域や社会の課題から新しいビジネスモデルをつくる協業ビジネスで、最後が会社全体の事業運営を支えるコーポレートスタッフです。
最初の営業やマーケティングは事務系が対象ですが、それ以外は事務系・技術系の両方が対象です。
――技術系の職種は?
五十嵐 技術系は大きくは二つです。一つ目は通信のインフラをつくったり、守ったりする仕事。もう一つは、お客様の課題解決につながるシステムを組み上げていくSEを中心とするビジネス系の仕事です。
──プログラミングを学んでなくてもSEになれますか。
河内 まったく知識のない人でもなれます。営業とともにお客様との対話からニーズを探って具現化していく仕事なので、営業との差はさほど大きくありません。「お客様の前に立てるSE」がうちの会社の特長です。技術は研修などで実力をつけていきます。
■選考プロセス
──2022年卒採用の選考スケジュールを教えてください。
河内 事務系はエントリーシート(ES)の締め切りを3月に3回設けました。集中を避けるためと、提出し忘れたり各社のES提出が重なったりするので、学生の負担軽減が目的です。数回の面接を経て、6月に内々定です。
五十嵐 技術系の締め切りは4月上旬の1回でした。ES選考の後、動画提出のビデオ選考も実施しています。
──技術系の学校推薦制度はありますか。
五十嵐 大学によりますが、推薦制度もあります。
──2022年卒の内定者数を教えてください。
河内 計250人ほどで、事務系と技術系がほぼ半々です。男性が6~7割、女性が3~4割です。
──事務系、技術系とも総合職採用ですが、いろんな職種がありますね。
河内 事務系はざっくり4分類です。一つ目がお客様の声を聞いて課題解決を図る営業やSE、マーケティングですね。お客様に一番近い立場で、経営課題を聞いて解決する仕事です。営業にもコンサルティング営業やアカウント営業などいろいろありますが、「お客様の課題解決を図る」という命題は同じで、それが一つの軸です。
二つ目は、その課題解決のためのツールとなる、セキュリティーサービスやクラウドサービスなどをつくるサービス開発です。三つ目が地域や社会の課題から新しいビジネスモデルをつくる協業ビジネスで、最後が会社全体の事業運営を支えるコーポレートスタッフです。
最初の営業やマーケティングは事務系が対象ですが、それ以外は事務系・技術系の両方が対象です。
――技術系の職種は?
五十嵐 技術系は大きくは二つです。一つ目は通信のインフラをつくったり、守ったりする仕事。もう一つは、お客様の課題解決につながるシステムを組み上げていくSEを中心とするビジネス系の仕事です。
──プログラミングを学んでなくてもSEになれますか。
河内 まったく知識のない人でもなれます。営業とともにお客様との対話からニーズを探って具現化していく仕事なので、営業との差はさほど大きくありません。「お客様の前に立てるSE」がうちの会社の特長です。技術は研修などで実力をつけていきます。
■選考プロセス
──2022年卒採用の選考スケジュールを教えてください。
河内 事務系はエントリーシート(ES)の締め切りを3月に3回設けました。集中を避けるためと、提出し忘れたり各社のES提出が重なったりするので、学生の負担軽減が目的です。数回の面接を経て、6月に内々定です。
五十嵐 技術系の締め切りは4月上旬の1回でした。ES選考の後、動画提出のビデオ選考も実施しています。
──技術系の学校推薦制度はありますか。
五十嵐 大学によりますが、推薦制度もあります。
eスポーツなど新規ビジネスにも注力 熱意が伝わるビデオ選考
■ES
──応募者数は?
河内 インターンシップの時期から登録してもらうので、事務系の累計で2万ほどです。本エントリー数は4000~5000。2022卒は例年並みの応募者数でした。
五十嵐 技術系も4000~5000でこの数年変わらないですね。
──2022年卒採用のESはどんな内容でしたか。
河内 事務系の設問は主に三つです。一つ目は、大学時代の「これだけは誰にも負けない」取り組みについて。次が志望動機で、NTT東日本というフィールドで実現したいこと。三つ目は任意記入で「特出した強み、アピールしたいことがあれば書いてください」としています。
──任意とはいえ、書かないと不利なのでは?
河内 そんなことはなく、書かない人も多くいます。たとえば団体の立ち上げや、ある競技、分野でトップレベルの学生が書いてきます。近年、eスポーツなどの新規ビジネスに力を入れているので、あらゆる分野で特出する学生がいればPRしてもらっています。
──技術系のESは?
五十嵐 学生時代に力を入れた「ガクチカ」と、NTT東日本に入って成し遂げたいことの主に二つです。我々が見たいのは「学生時代に何に一生懸命に取り組んで、どう成長して、どう周囲に影響を与えてきたか」。会社でどんな未来を思い描くかの思いも大事です。企業研究をしているかどうかもこの質問で見えます。
■ビデオ選考
──技術系のビデオ選考は、いわゆるPR動画ですね?
五十嵐 技術系のみ2021年卒から取り入れました。ESで考え方は分かりますが、仕事ではお客様の前に立ち技術を分かりやすく説明しなければならないし、社内コミュニケーションも大事です。ビデオ選考では、準備して臨んだかどうかがはっきり分かります。しっかり準備している学生は、ESで同じようなことを書いていても第1志望だと伝わります。当初はコミュニケーション力を測る目的でしたが、「NTT東日本に対する思い」も見られるので、やってみて良かったですね。
──みんなそれなりに準備しますよね。
五十嵐 カンペを読んでいる学生は一発で分かります(笑)。一方で内容を頭に入れて、カメラをしっかり見て話していれば相当練習したんだなと。そういう熱意をしっかり見てあげたいし、そんな学生は会いたくなります。
河内 事務系はむしろ逆で、準備してきたものではない受け答え、話し方でコミュニケーション能力を測りたいので、ビデオ選考は今のところ考えていません。
■面接
──面接はどんな形式ですか。
河内 事務系はGDの後、個人面接2回です。いずれも30分ほどです。GDは「NTT東日本のイメージキャラクターを起用するとしたら」「このグループの強みを生かしたイベント案を企画して」など、いろんなテーマで行います。個人面接は、現場の社員の目線から「一緒に働きたい人材」を選んでもらいます。
──技術系は?
五十嵐 GDの後、個人面接が1~2回です。GDは6人くらいで、文書を5分ほど読み込んだ後、議論してもらいます。それぞれどんな考えを持っていて、どのように議論を整理していくのかを見ます。個人面接では、研究分野ならその技術をどこまで追求してきたかを確認します。
(後編に続く)
(写真・大嶋千尋)
──応募者数は?
河内 インターンシップの時期から登録してもらうので、事務系の累計で2万ほどです。本エントリー数は4000~5000。2022卒は例年並みの応募者数でした。
五十嵐 技術系も4000~5000でこの数年変わらないですね。
──2022年卒採用のESはどんな内容でしたか。
河内 事務系の設問は主に三つです。一つ目は、大学時代の「これだけは誰にも負けない」取り組みについて。次が志望動機で、NTT東日本というフィールドで実現したいこと。三つ目は任意記入で「特出した強み、アピールしたいことがあれば書いてください」としています。
──任意とはいえ、書かないと不利なのでは?
河内 そんなことはなく、書かない人も多くいます。たとえば団体の立ち上げや、ある競技、分野でトップレベルの学生が書いてきます。近年、eスポーツなどの新規ビジネスに力を入れているので、あらゆる分野で特出する学生がいればPRしてもらっています。
──技術系のESは?
五十嵐 学生時代に力を入れた「ガクチカ」と、NTT東日本に入って成し遂げたいことの主に二つです。我々が見たいのは「学生時代に何に一生懸命に取り組んで、どう成長して、どう周囲に影響を与えてきたか」。会社でどんな未来を思い描くかの思いも大事です。企業研究をしているかどうかもこの質問で見えます。
■ビデオ選考
──技術系のビデオ選考は、いわゆるPR動画ですね?
五十嵐 技術系のみ2021年卒から取り入れました。ESで考え方は分かりますが、仕事ではお客様の前に立ち技術を分かりやすく説明しなければならないし、社内コミュニケーションも大事です。ビデオ選考では、準備して臨んだかどうかがはっきり分かります。しっかり準備している学生は、ESで同じようなことを書いていても第1志望だと伝わります。当初はコミュニケーション力を測る目的でしたが、「NTT東日本に対する思い」も見られるので、やってみて良かったですね。
──みんなそれなりに準備しますよね。
五十嵐 カンペを読んでいる学生は一発で分かります(笑)。一方で内容を頭に入れて、カメラをしっかり見て話していれば相当練習したんだなと。そういう熱意をしっかり見てあげたいし、そんな学生は会いたくなります。
河内 事務系はむしろ逆で、準備してきたものではない受け答え、話し方でコミュニケーション能力を測りたいので、ビデオ選考は今のところ考えていません。
■面接
──面接はどんな形式ですか。
河内 事務系はGDの後、個人面接2回です。いずれも30分ほどです。GDは「NTT東日本のイメージキャラクターを起用するとしたら」「このグループの強みを生かしたイベント案を企画して」など、いろんなテーマで行います。個人面接は、現場の社員の目線から「一緒に働きたい人材」を選んでもらいます。
──技術系は?
五十嵐 GDの後、個人面接が1~2回です。GDは6人くらいで、文書を5分ほど読み込んだ後、議論してもらいます。それぞれどんな考えを持っていて、どのように議論を整理していくのかを見ます。個人面接では、研究分野ならその技術をどこまで追求してきたかを確認します。
(後編に続く)
(写真・大嶋千尋)
みなさんに一言!
まずは就活を楽しんでほしいです。私自身とても楽しみました。いかに視野を広げるかが大事です。たくさんの企業、たくさんの社会人の話を聞いて、自分の情報の引き出しを増やしてください。社会人になってから、ひょんなところで生きてきます。NTT東日本は、広げた視野を生かせる仕事がある、大きな可能性がある会社です。(河内さん)
自分が何をやりたいか決まってない人も多いと思いますが、「まず行動する」ことを意識してほしいと思います。インターンに応募したり、イベントに参加したり、そういう行動の中からやりたいことの軸が見えてくると思います。社会的な課題を解決したい、通信を用いて日本をより良くしたい。そういうところに共感する人がいたら、ぜひNTT東日本にエントリーしてください。一緒に働きましょう。(五十嵐さん)
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)
【通信】
固定ネットワークを生かした、生活やビジネスに密着した多彩なサービスを展開する通信業界のリーディングカンパニーです。
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