SDGsに貢献する仕事

デロイト トーマツ グループ

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  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を

デロイト トーマツ コンサルティング〈後編〉世の中変えるインパクト創れる仕事【SDGsに貢献する仕事】

2025年07月16日

 SDGs(持続可能な開発目標)関連の業務に携わっている若手・中堅社員に直撃インタビューする「SDGsに貢献する仕事」の第24回、監査・コンサルティングのデロイトトーマツ グループに所属するデロイト トーマツ コンサルティングの後編をお届けします。 サステナブルとビジネスの両立という、社会的要請も難易度も高いミッションに取り組む同社。これまでに存在しない解をもとめ、手探りで情報を集めてアウトプットにつなげていく仕事ですが、本気を出せば世の中を変えるインパクトを作れるところに強いやりがいを感じるといいます。就活時代のお話、デロイト トーマツの良さについてもじっくりうかがいました。(編集長・福井洋平)
(前編はこちらから


【お話をうかがった方のプロフィル】
デロイト トーマツ コンサルティング ディレクター 田中晴基(たなか・はるき)さん
2008年に大学の情報系学部卒、コンサルティング会社でシステム関連のコンサルタントを経て2014年に入社、現職。
デロイト トーマツ コンサルティング シニアコンサルタント 朴守娟(パク・スヨン)さん
2018年9月に大学の政治経済学部卒、2019年4月に入社、現職。

グローバルで働きたい=SDGsに注目

■朴さんのお仕事
 ──朴さんはいつごろから、サステナビリティ関連の仕事をやりたいと考えていたのですか。
 朴守娟さん 就活時からコンサルを志望しており、サステナビリティに関してはすごく具体的に考えていたわけではありませんでしたが、そのころから何となくやりたいなと思っていました。
私は高校までは母国の韓国にいて、大学から日本、その間にアメリカにも留学していました。韓国では昔からレジ袋が有料化されていて、私も中高生ぐらいからマイバッグを持ち歩いていました。でも、2013年に日本に来たら「あれ、全然違うな」と。国によって環境への取り組みが違うことを体感し、興味をもちました。ただ、環境に関わるのは楽しそうだけど、当時はあくまでボランティア活動というイメージだったので、「就職とは関係ない」と思っていました。大学は国際政治経済学科で、政治学と経済学を学びました。パリ協定や京都議定書は大学で初めて知りました。

 就職活動でコンサルを志望したのは、すごくいろいろな仕事をしていると思ったからです。その中で自分は何がやりたいんだろうと考えると、何か新しいことをやる仕事だなと。私が就職活動していたのは2017~2018年ごろですが、テクノロジーやDXというキーワードのほか、少しずつSDGsも注目されてきていました。自分の関心事に近い分野を仕事にしたいと思ったのですが、DXに関しては「日本のDXが遅れているので進歩させたい」というメッセージが多く、そういう課題にかかわるよりはもっとグローバルサイトで活躍したいと。それで「SDGsは自分にとっても身近だし、グローバルというキーワードにも当てはまる。サステナビリティを軸に進路を考えてみよう」と思ったのです。

 ──そうすると、入社してから希望通りの仕事に就いたのですね。
 朴 はい。「環境をやりたい」という話をして、ちょっとわがままを言いながらもいろんな機会をいただき、入社して3年ぐらいはサステナビリティ案件だけに関わっています。

防災環境を整える事業に取り組む

■防災関連の新事業
 ──いまやってらっしゃるお仕事について教えてください。
 朴 防災をテーマにした新規事業を担当しています。これまでは気候変動や、社会のDEI(Diversity, Equity & Inclusion)というテーマが多かったので、最初に「防災」と聞いたときに「あれ? 防災ってSDGs、サステナビリティだっけ?」と正直思いました。でもよくよく考えたら、これはすごく大事なテーマだと気づきました。防災をテーマに自治体などに向けた新規事業を検討し、事業化し、それをどう具体化していくかという仕事をしています。

 ──防災とビジネスを、具体的にどうつなげているのでしょうか。
 朴 例えば、何か大きな災害が起きたときに避難する際、避難先の環境がよくなかったり、在宅避難をしたくても全然できなかったりします。そういう環境を個人が整えるには限界があり、自治体と組んで、いかに快適な環境で避難ができるか、どういう物資を提供するかという計画をつくることが私たちの仕事です。物資を販売するのならどんな物資をどうやって販売するか、何も災害がない今のうちに何か準備できることはないか、と考えて進めています。

 ──日本は海外にくらべて「避難所の環境が悪い」と言われることもありますが、そこを変えるということですか。
 朴 そうですね。プロジェクトではいろんな自治体や都道府県の方にヒアリングする機会がありますが、能登半島地震のインパクトが大きかったようです。元旦に地震が起き、半島という地理的な特性もあって、なかなか環境を整えられなかったそうです。3.11の後なので、飲食や必要最低限のものは届けられたけれども、衛生面やその他の面は全くケアできていなかった。何とか改善しないといけないという声が上がってきて、取り組んでいる自治体が多いです。私は直接の担当ではないのですが、自治体の仕事では予算の限界があったり、決まったプロセスを通さないといけなかったりするので、そこを踏まえながらどうやって事業化をして、貢献できるかと考えています。

■インプットとアウトプット
 ──ヒアリングなどで情報をインプットすることと、アウトプットすることのバランスはどのような感じですか。
 朴 実は今のプロジェクトがけっこう長く続いており、フェーズによってやることが全然違います。
 最初のうちは何も決まっていない状態なので、とりあえずみんなで「どういうものがいいんだろうね」と絞り出すところからスタートします。似たような事例があるかどうか調べて、それをベースに本当に役職関係なくチームのみんなで集まって「こういうビジネスモデルはどうだろうか」「いや、ここはこうじゃないか」と話し合って、形にしていきます。それから基本的に一度まずヒアリングして課題を形にし、「でも、実際ここにお客さんのニーズがあるんだろうか」「私たちが立てた仮説は合っているのか」と考え、再度ヒアリングして検証します。仮説をつくって検証して、つくって、検証して、を繰り返すフェーズです。

 ──何度も繰り返すのですね。
 それを何サイクルか繰り返して具体化しても、実際に世の中に事業として出すためには、すごく細かな課題がたくさん出てきます。例えば、契約はどうするのか、具体的な損害賠償をどうするかといったことをチームの中で再度話し合いながら、クライアントや知見のある方のところに行って、「こういうことをやろうとしているんだけど、どうでしょうか」と検証します。1回つくって、形にして出して、日々の仕事はヒアリングとアウトプットが半々だと思います。
 コンサルと聞くとクライアントに一方的に話をする仕事なんだろうと思っていたのですが、実際にはむしろクライアントとも議論し、場合によってはその場で資料を修正したり、一緒につくったりというやり方で仕事をしています。

 ──出社する機会は多いですか。
 朴 チームによります。例えば、大きなホワイトボードを使って、みんなでブレインストーミングをするときは出社します。クライアントともいろいろと話をしたほうが早いときはクライアントに直接うかがいます。

22000人のグループメンバーの力を借りて乗り切る

■仕事の大変さ
 ──これまでのお仕事で大変だったことは。
 田中 全部ですね。大きな変化を起こそうとすればするほど、タフな議論になります。企業の存在意義を見直して、事業ポートフォリオを変えるとなると、人によってはこれまで自分がやっていた事業領域がなくなるかもしれません。数字の議論も含めて、そこの合意形成はすごくタフな議論になります。いきなりスムーズに合意できるものではないし、そこで活躍していた人たちに「そこで培ったものを活かして、次は新しくこういう領域で活躍してほしい」という提案もセットで議論します。
 その段階になると、会議に出てくるのはトップマネジメントの会長、社長、副社長レベルで、何人かがフカフカのじゅうたんの会議室に並んでいるという現場に挑むことになります。現場の方との議論は難しいですし、緊張感のある中でやっていくプロジェクトも多いので、非常にやりがいがある一方で、すごく難しいですし、大変です。

 ──そういうプロジェクトは、どうやって乗り越えてきましたか。
 田中 1人だと無理なので、チームワークしかないですね。私もランク(職位)を問わず、メンバーに頼ることがありますし、支えてもらうこともあります。私はプロジェクトマネジャーですが、自分の上にはプロジェクトの最終責任者として役員が必ず1人入るので、その知見を借りながら議論します。それから当社はグループ全体で約22,000人のメンバーがおり、いろんなバックグラウンドや得意領域を持っています。プロジェクト外のメンバーに助けてもらうことも多く、「○○さんから○○のテーマに詳しいと聞きました。今、こういうプロジェクトをしているんですが、少しディスカッションさせてもらえませんか?」と全社的に助け合う文化です。

■インプットの方法
 ──ご自身がモチベーションを保つために心がけていらっしゃることは。
 田中 先ほども言いましたが、1つは正直者がバカを見ないというか、きちんと評価される社会になることが良いと思うことです。SDGsに関連することって、すごく遠く感じるじゃないですか。でも、「地球のために」「社会のために」となると遠く感じますが、それは巡り巡って自分の半径5メートルの人たちの将来にも良い影響を与えるものだと考えています。私は今、子どもがいますが、彼女らが大人になるときに、なるべく良い世の中を残したいじゃないですか。そう考えると、単純な経済合理性だけの議論よりも、「社会を良くする」という議論はやりがいを持ちやすいと思います。

 ──いろんな知見を広げるために、どのようにインプットされていますか。
 田中 古くから言われる「コンサルタントはプロジェクトが始まったら、そのテーマにまつわる本を全て読む」というやり方もあります。本もそうですが、私はそのテーマや領域に詳しい人との初期のディスカッションですね。本にまだ書かれていない”0次情報”や現場のリアルな状況を知ることがリアルな議論をつくっていくには必要です。1人で本を読んでいるよりも人と話しているほうが脳に定着しますし、必要な知識や見識をなるべくキャッチするようにしています。

 ─―専門家やクライアントの会社に話を聞くということですか。
 田中 もちろん社外からも聞きますが、社内にもヒアリング対象者がけっこういます。元その業界とか元その企業の人がたくさん転職してきて、その方々の知見を利用してプロジェクトの早い段階から発射台を高くできるというのは、コンサル業界の中でもデロイト トーマツの強みだと考えています。

0から1つくる大変さと向き合う

■仕事の大変さとやりがい
 ──これまでのお仕事で大変だったことは。
 朴 個人的に面白い、でも一方ですごく大変だなと思うのは、この仕事には「正解が全くない」というところです。少し前の案件だと、日本にはまだ導入されていない、ヨーロッパのサステナビリティに関連する概念を取り入れたいという依頼がありました。みんなでまず「この概念って何?」というところからスタートするんですけど、「ドイツで導入されようとしていた」という古い情報しかなく、苦労したことがありました。

 ──その概念というのはどういうものだったんですか。
 田中 再生材やバイオ素材に関する新しい概念でした。いまのままでは価格が高く、品質も安定しない、ゆえに市場も成熟していかないという中で、新しい定義を日本にも導入していこうというものです。長期的に再生材やバイオ素材への完全な移行を目指しながら、段階的に新しい市場も作っていこうという試みでした。

 朴 直近では「アクセシビリティに関する社内ルールをつくりたい」という案件があったのですが、まだ世の中でスタンダードとされる基準がない状態でした。すでに世の中にフレームワークが定着しているものだと考えやすい、1から10をつくるのは考えやすいと思います。でも、限りなくゼロに近いものを1にするのは難しい。議論をするときに空中戦になってはいけないので、誰かが何かをつくって持っていかないといけないのですが、つくるのはだいたい私たちスタッフメンバー層になるので、いつも頭を抱えながらやっています。

 ──頼るものがない中で、何かをつくらなくてはいけないということですね。
 朴 そうですね。フレームワークがなく、形としてまとまってない資料がポン、ポン、ポンと落ちているんだけど、それを自分の中で理解して、それをそのまままねすることもできないし、何かをつくるということは大変だなといつも思っています。

クライアントが評価された瞬間がうれしい

■達成感を覚える瞬間
 ──それはどうやって乗り越えられる?
 朴 今は最初の壁打ちに社内のAIを使うこともありますが、けっこう粘るというか、つくれるところまでつくって、あとは「ちょっと助けてください」とチームメンバーに助けを求めます。田中さんも含め、ランク問わず、役職問わずメンバーをつかまえて、「一緒に壁打ちしてほしい」とディスカッションする時間をもらっています。

 ──相談を受けるときはどういうことを心がけるんですか。
 田中 私のほうがプロジェクト経験は長いので、「多分、こういうことじゃないか」と仮説の種を見つけるのは早いんですね。ただ、それが「確かにそうである」という確信を持つための材料は、一次情報に触れている朴のほうが持っています。役割分担を意識しながら、一緒に答えを導くようにしています。

 ──「調べて正解がない」仕事で、最終的に達成感を覚えるタイミングは?
 田中 一番分かりやすいのは世に出るときですね。 自分が手がけた戦略、パーパス、中期経営計画や新規事業がローンチされたとか、世に出たところを見るのが一番達成感があります。

 朴 自分たちの成果物が正解かどうかはふたを開けてみないと分かりませんが、クライアントと議論して、世に出す前の最終成果物ができた段階でも「1つ正解らしきものがつくれたんだな」と達成感があります。私は検証する段階が好きなので、自分やチームの仮説を国内外の専門家に聞いてもらい、「ここはちょっと違った」「ここはすごく合っていた」と自分の中で納得がいくものがつくれたときはうれしいです。

 田中 少し補足すると、クライアントがローンチしたものが、彼らのステークホルダーから評価されたときというのが一番適切かもしれません。先ほどの「インパクト」の話でいうと、プロジェクトの成果物をクライアントがある投資家説明会のような場でお披露目をしたのですが、クライアントから「投資家からこういう好意的なコメントがありました」と言われた瞬間はすごく報われたと感じました。

自由度の高さがデロイトトーマツの魅力

■田中さんの就活
──お2人の就活についても教えてください。田中さんは前職には何年に入社されましたか。
田中 新卒入社は2008年4月で、同業他社に入社し、SDGsと関係なくシステム関連のプロジェクトに従事していました。同じコンサルといっても野球とサッカーくらい違います。

──大学時代はどういう勉強をされていましたか。
田中 私は情報系で、特にプログラミングとか、そういうことをやっていました。小学生のとき自宅にパソコンがあり、高学年の頃には見よう見まねで自分のホームページをつくっていました。自分の得意なことを伸ばすという意味で、大学は情報系を選んだのですが、プログラマーになるのはキャリアが決まってしまうと感じました。要はまだ「自分が何者になりたいか」が決まっていなかったんです。何者になりたいかが分からないので、何者にでもなれる力が一番つきそうなコンサルタントを選びました。

──どういう面接だったか覚えていますか?
田中 けっこう辛かった思い出として、面接では言葉の1つ1つの定義をちゃんと問われました。例えば「本質的な何かを」と言うと、「本質的というのは、どういうことを言っているのかな」と、しっかり問われる。言葉を使う仕事なので、すごくそこを大事にするという。論理性、話の構造や言葉の意味にこだわって使っていく業界なんだと教えられました。

■デロイト トーマツへの転職
──デロイト トーマツ(コンサルティング、以下略)に転職されたきっかけは。
田中 前職ではシステム寄りのチームに配属されました。そうしたプロジェクトも楽しかったんですけれども、広くビジネスセクターの中で汎用的に戦える力をつけたいということが、コンサルタントを志すモチベーションになっていたので、ビジネスコンサルタントとして経験を積みたいと思い、転職しました。

──デロイト トーマツのよさは何だと思いますか。
田中 自由度が高く、トップダウンで「これをやりなさい」ということが、そこまで強くありません。もちろん、コンサルタントとして足腰の力をきっちりつける、アサインされたプロジェクトの中で最大限の仕事をするということはプロフェッショナルとして求められます。その上で「自分はこういうことにも挑戦したいんだ」「こういうサービスを立てていきたいんだ」ということは応援してもらえます。
 実は私、動物が大好きなんですよ。私も朴も犬と一緒に暮らしているんですけど、SDGsの中に動物愛護は入っていません。でも、1つの社会課題ですよね。 人間以外の生き物の幸せを高めていくというのも、SDGsに関わるテーマだと思いますので、私はいまそういった想いを持つペット関連企業のビジネスをよりよくしていくプロジェクトも複数進めています。ビジネスにつながる範囲であれば、こういう挑戦も応援してもらえる文化があると感じます。

素直に話してくれる人が多かった

■朴さんの就職活動
 ──朴さんはもともとなぜコンサル志望に?
 朴 私は就活の直前に、アメリカのシアトルに1年半ぐらい住んでいました。シアトルはスターバックスやボーイングといった大手企業が多い街ですが、私がいたときはカーシェアリングや日本のメルカリのようなP to P(Person to Person)といった新しいビジネスがどんどん生まれていました。新しいものをつくるのはすごく楽しそうだと思い、実際にそうした企業の人に話を聞く機会がありました。みなさん、すごく楽しそうで、ワクワクしていて、自分もそうした仕事をしたいなと。そのときにコンサルティングはいろんな業界の仕事をしながら、新しいことをどんどんできる環境なのかなと興味を持ったのがきっかけです。

 ──なぜ日本で就職しようと考えたのですか。
 朴 韓国に帰るかどうかを考えましたが、日本で勉強してきたので、このまま日本にいたほうが最初の社会人の第一歩としては良いのかなと思いました。大学生の新卒一括採用制度という、日本ならではの恩恵を受けようという考えもありました。韓国は新卒採用もありますが、日本ほど一斉にではありません。新卒採用でもインターンシップの経験が重視されます。ポテンシャル採用という概念が日本ほど強くありません。

 ──日本の就活対策をされましたか。
 朴 はい。エントリーシート(ES)がほぼパソコン入力でよかったです。少なくともESでは日本語を間違えたくなかったので、大学のキャリアセンターや日本人の友達を頼って、添削してもらいました。ただ、面接は自分の言葉でちゃんと表現しないといけないので、自分の中でどういうことを言いたいのか大枠を決めて、自分1人でシミュレーションをしていました。

■デロイト トーマツの魅力
 ──入社先をデロイト トーマツに決めた理由は。
 朴 2つあります。1つは当時「新しいことをやります」「SDGsをやります」と言っているのがコンサル業界だとデロイト トーマツぐらいでした。もう1つは、内定をもらってから面談や社員と会う機会が多かったことです。そのときに良くも悪くも、素直に話してくれる人が多いと思ったんですよね。人って、やっぱり良いところを話したいのに、少なくとも私が会った方々は良いところも悪いところも淡々と話してくださったので、それが良いなと思いました。

 ──デロイト トーマツの良いところは。
 朴 私はバックグラウンド的にみなさんと同じように日本生まれ日本育ちではありません。どうしても日本語は母国語じゃないので、ハンディキャップがありますが、困ったら助けてもらえます。思いやりや配慮があり、尊重してもらっています。今のプロジェクトでは自治体相手なので、最後の日本語のニュアンスが私にキャッチアップできないところがたまに出てきてしまうんですけど、さらっとバックアップしていただくというか、配慮してもらえるのがすごく嬉しいです。
 あとは自分の仕事をちゃんとこなせれば、自由に動けます。「平日の日中に抜けたい」「ちょっと別のことがしたいので、この時間のミーティングをずらしてもらえますか? 仕事はちゃんと終わらせます」と言うと「大丈夫だよ」と言ってもらえます。

自分の半径5メートルの人に影響を与えられる

■仕事のやりがい
 ──今の仕事はどういったところにやりがいを感じますか。
 朴 社会を良くするといったところもありますが、日々何か新しい課題が出てくるのが楽しいです。正直、つらい仕事の段階も待っているんですけど。あまり決まったルーティンワークがなく、毎日の仕事でも毎週の仕事でも、「今週はこういうことを新しく」「自分でこう進めていかないといけない」と自分で考えるし、チームでも考えるので飽きにくい。それでモチベーションを維持できると思います。

 田中 いまの仕事は世の中に対して、一定のインパクトを出せる仕事だと思います。先ほど申し上げたように、MDGsからSDGsに変わる中では大企業が当事者になる、メインアクターになるわけですよね。我々コンサルタントは大企業と一緒に動いていける立場です。やっぱり、大企業が持っている力ってすごいですよね。本気を出すと世の中が変わります。そこに対して一定の影響力を持てるというのは、まず一番のやりがいです。そして、その結果、その企業が儲かるようになるのはコンサルタント冥利に尽きますし、さらに世の中が良くなり、ひいては自分の半径5メートルの人たちが何かを享受できるようになると、家族や親しい人のために働いているというモチベーションを持ちやすくなる。そういったところが仕事のやりがいだと思います。

(インタビュー写真・岸本絢)

SDGsでメッセージ!

 コンサルタントという職業は大企業の問題解決を通じながら、その企業の経営を良くすることはもちろん、それを通じて世の中を良くしていくこともできる仕事です。その中でも我々、デロイト トーマツ コンサルティングはそういった戦略コンサルタントとしての力をしっかりとつけながら、社内にいろんな専門性やバックグラウンドを持ったメンバーとのコラボレーションも楽しみながら価値を出していくことができます。そして、プロフェッショナルとしての力はしっかりつけつつ、成果を出しつつ、自分のやりたいテーマに挑戦をしていくことが奨励され、応援されます。みなさんももしよろしければ、デロイト トーマツ コンサルティングで、ぜひ一緒に仕事をさせていただける日が来ると嬉しいなと思っていますので、よろしくお願いいたします。(田中さん)

 就職活動は私もそうでしたが、すごく悩むところも多かったり、時間もたくさん使ったり、場合によってはすごく落ち込んだりするときも多いと思います。ただ、自分を見つめ直すという良い機会なので、その機会を活かして自分が本当にやりたいものって何だろう、自分が好きなものは何だろうと探す時間にしていただくと良いのかなと思います。就職活動、頑張ってください。(朴さん)

デロイト トーマツ グループ

【監査・コンサルティング】

 デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ グループ合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従いプロフェッショナルサービスを提供しています。また、国内約30都市に2万人超の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。