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東京海上日動火災保険の先輩にインタビュー

第2回 東京海上日動に決めた理由は?
2018シーズン 【東京海上日動火災保険】

東京海上日動火災保険 本店営業第一部営業第五課主任 秋本卓(あきもと・すぐる)さん

2017年03月09日

■どういう会社に行けば、「世界を俯瞰的に見られる」仕事ができると思いましたか?
 一つ目はまず海外で活躍できる素地がある会社。二つ目は自分自身がどこで一番成長できるのか、自分が今まで見えなかった景色が見えるようになるのか。そして、商品そのものを売るというよりは、自分自身が商品になる、という仕事がいいと思い始めました。言い換えれば、自分が成長していかなければ売れなくなる、ニーズがなくなってしまうような仕事です。そうした観点で、様々な業界を見ていきました。さらに、一つの会社に入ったとしても多くの業界の人と知り合える職場がいい、ということも大事な要素として考えていました。

■業界は複数あっても、見ているポイントははっきりとあった?

 まさにそうですね。メーカーや通信、引き続き商社も金融も受けていましたし、業界で選ぶというよりは、まずそこで働いている人に会って、自分が思い描いているようなロールモデルの先輩がいるか、自分の軸と照らし合わせて選んでいきました。

説明会で立っている人事に話しかける

■どうやって社員に会いましたか?

 OB訪問も数多くしましたけど、それより合同開催も含めて会社説明会に数多く行きました。企業の説明を聞くのではなく、立っている人事の方を捕まえて、15~20分くらい、「私はこういう風に思っていて御社のこういうところに興味があるんですが、実際どうなんですか」ということを、色々な企業の人に聞いてみて、そのリアクションをみました。そして、興味が出てきたらOB訪問をしました。お会いしたのは20人から30人くらいかと思います。
 
■説明会で、人事の人を捕まえるのは大変では?

 学生のほうから話しかけるというのは、そう多くないのかもしれません。その時の人事担当の方のリアクションも、自分としては就活の軸の一つになっていました。丁寧に接してくださるかどうか、ちゃんと作業の手を止めて話してくれるか、そういう点を見ていました。「私はこうなりたいと思っていて、御社にそういう人はいますか? そういうフィールドはありますか?」という投げかけに対して、「ああ、いるよいるよ」と快活に応じてくれるのか、「うーん……」と考え込んでしまうのかなど、人事の方のリアクションは様々でした。

■エントリーした会社と内定をもらった会社の数は?

 エントリーしたのは20社くらいで、そのうち正式にいただいたのは通信、総合商社、銀行など5社です。

■2013年入社だと、まだ売り手市場ではないですよね?

 そうですね、同期の人数は90人くらいと少なかったです。2015年の東京海上日動のグローバルコース新入社員は200人を超えていますので、自分自身のときよりもだいぶ増えていますね。

高校生へのバスケ指導経験をアピール

■就活でアピールして、一番手応えのあったエピソードは何ですか?

 自分自身が話していて手ごたえがあったと思うエピソードは、大学時代に選手でなく、高校チームのコーチとしてバスケットボールに関わる活動していた経験です。私自身、高校・大学まで、周りに対して「なんでできないの? 勉強なんてちょっとやればできるじゃん!」みたいなタイプの人間でした。高校時代の部活動でも「やれよ!やれるだろ?」と周りに言ってしまう感じです。でも大学時代に、弟が通っていた高校のバスケ部のコーチをするようになり、押しつけているだけでは応えてくれない、と痛感したのです。大学のサークルでもキャプテンをやっていましたが、言うだけでは反応してくれない。相手が何を考えていて、何に悩んでいるのか、そういう本音がわからない限り、解決はできないことに気づきました。
 それまでは、どちらかというと自分の価値観を押しつけていたのですが、相手の価値観をきちんと知った上で、どうアプローチしていくのかを考えられるようになったのです。そこが自分自身の一番の成長です。
 この話をすると、就職活動の際に面接している方に自分がどういった人間なのかを伝えられた手応えがありました。

■OB訪問で必ずした質問などありますか?

 私の場合、まず自分から30分は話そうと決めていました。なぜかというと、結局、先輩が用意して話をしてくる可能性があって、「どういう仕事をしているのですか」「こういう仕事してますよ」という話だけを聞くと、きっとどこもカッコいいなと思ってしまうと考えたからです。「自分自身がこういう風に思っていて、こういう理由で御社を志望しているのですが、こういう方っていらっしゃいますか、こういうことに合うような業務はできますか」と聞くようにしました。
 自分の軸としていた物事を俯瞰的に見られるようになるためのステップを踏めるかどうか、確かめていく感じで。そういう話をしたときに、「面白いね」と言ってもらえるのか、「まあちょっとウチの会社では……」という風になるのか、先輩の本音を引き出すことができると考えていました。自分自身を開示すれば、先輩も開示してくださるというスタンスでOB訪問をしていました。

先輩社員の魅力が決め手に

■東京海上日動に決めた一番の理由は?

 一番は、自分自身がなりたいと思うような先輩社員に多く出会えたことです。人の魅力に尽きます。実のところ、ある大手商社と東京海上日動で迷いました。その商社にも魅力的な先輩がたくさんおり、自分の話に対して「面白いね」というリアクションをしてくれたのもこの2社でした。その中で、ただ一つ、商社で引っかかるところがあったのは、私自身の就活の軸である「いろんな業種の人と接点を持てる仕事がしたい」という部分でした。商社の場合、担当が決まれば特定のジャンルの専門というかプロになっていくものなので、そうした観点では東京海上日動のほうが希望に近かったのです。
 それでも決めかねていて、結局、内定を先にもらったほうに行くと覚悟を決めました。そして、東京海上日動から先に内定をもらいました。

■後悔はないですか?

 ありません。人の魅力という部分では商社の先輩も素晴らしい方で、入社してからも、時々飲みに行って付き合いが続いています。良い関係を築かせてくださったな、と勝手ながら思っています。

■東京海上日動に入って、想像と違うところは?

 率直に言って、そういった点はありません。あえて言うなら、良い意味での想定外な点があります。当社は規模が大きく歴史も古いので、「堅いんじゃないか」「トップダウンではないか」といった先入観をもっていたのですが、実際は、思った以上に自由闊達で、懐が深い会社でした。「1年目もベテランも関係なく、会議にいる限りはちゃんと意見をする」とか、「自分自身のいる意義を常に考える」といった風土が根付いており、少し驚きましたね。金融の中でもおそらく特徴的なのではないかと思います。

■想像通り、期待通りの部分は?

 クライアントのビジネスを本当に近くで見ることができる、という点ですね。今私はサプライチェーンや物流の保険商品を取り扱っているのですが、クライアントのビジネスを深く理解して、ニーズにあった商品を提供していかないと、その会社にとって保険は単なるコストにしかならない。そこを超える価値をいかに提供していくか、今まさに求められていますし、そこがクリアできないと選ばれなくなると思うのです。保険はリスクマネジメント、販売というより「コンサルティング」に近い仕事です。