
──なぜ、そのためにジョブ型制度を導入したのでしょうか。
以前は基本的に、キャリアのスタートは社員の意思に関係なく、全員ゼネラリストと決まっていました。OPENコース、WILLコース採用を導入することで、特定の領域のエキスパートになるか、それとも様々な職種を経験してリーダーになるかという自身のキャリアについての意思決定ができるようになりました。専門分野のプロフェッショナルとなり、エキスパートとして早く活躍できるというケースもありますし、ジョブチェンジしたきっかけをつかんで、ゼネラリストとしてプロフェッショナルに成長し、リーダーになるというケースもあります。コース別採用により、社員一人ひとりがプロフェッショナルをめざすことにつながる制度になった、と思います。
──なぜ「KDDI版」とついているのですか。
自分の担務やジョブをしっかりやることで成果がつき、どんどんプロになっていくというのが、世間一般的にいわれるジョブ型です。しかし、KDDI版のジョブ型では人間力、KDDIらしさもしっかり磨き、そこもしっかり評価することが特徴になっています。
──人間力というのは具体的にどういうことですか?
普通のジョブ型だと特定のジョブのスキルがしっかりと評価されればいいのですが、KDDIではさきほど求める人財でも言及した「共創」をして一緒に仕事をしていくためのチームワークやフォロワーシップ、それに伴う課題形成力、課題遂行力といった「人間力」も成長していき、そのうえで自分の担務、ジョブを磨いていくことをめざしています。スキルと人間力がかけあわさることで、KDDIのプロフェッショナルとなる、という感じですね。
──具体的に制度はどう変わったんですか?
評価の方法も変わりました。具体的には先ほど言った人間力と、ジョブの部分の評価です。評価は社員の「グレード」によって変わります。グレードは基幹職と経営基幹職という2つの大きい枠があり、基幹職がいわゆるマネージャーではない人たち、経営基幹職がマネージャー層です。基幹職については基本的に評価軸は同じですが、経営基幹職では、専門性を深められるようなエキスパート向けの評価と、マネジメント力を発揮できるようリーダー向けの評価と分かれています。専門性をどんどん深めてエキスパートになっていく人と、マネジメント力を磨いてリーダーになっていく人がいます。
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