
(前編はこちら)
■求める人物像
──求める人物像を教えてください。
吉田 チャレンジ精神旺盛な人、新しいことに向けて自発的に、モチベーション高く動ける人ですね。
浅井 グループ各社で違いもあります。コースごとに求める人材が違うので、ひとくくりにするのは難しいんですが、ソニーにカルチャーフィットする人がお互いにベストです。自分の意見を口に出して発言する人、思いを伝えようとする人がソニーはすごく多い。面倒くさい社員が多くて(笑)。「俺はAだと思う」「私はB」「いや、私はC」と言い出して、ヒェーッとなることがあります。A、B、Cと聞いていく中で良いモノが生まれるので、それを楽しめる素養がある人はソニーに向いています。
──カルチャーフィットをどう見極めますか。
吉田 ソニーのPurposeに共感してもらえるかは大事なポイントだと思いますが、人材の観点でいうと、ソニーは創業当初からダイバーシティを大切にしており、異なる人、異なる視点、多様な思考、これらの多様性が価値創造の推進につながると考えているので、ソニーにフィットするかどうかということよりも、その人らしさがソニーで生きるかを見るようにしています。
■ES
──エントリーシート(ES)の内容は?
浅井 質問項目はシンプルで学生のときに力を入れたこと(ガクチカ)が中心ですが、今年から①きっかけ・背景 ②設定したゴール ③体制・役割 ④こだわったこと ⑤結果・学んだこと ⑥学んだことを今後どう生かすか──といった要素を入れてくださいと明示しました。なぜ会社がガクチカを聞くかが分からずに、うまく書けない人がいるからです。「〇〇部の部長をやりました」だけだと、「それで?」となりますよね。どうして部長をやったのか、どんな困難があったのか、何を学んだか、どこに思いがあるか、実はしっかりと考えているけど、書き方を知らない学生も多い。それって、学生にとってもソニーにとってもハッピーではない。であれば、最初から聞きたいポイントを明示しよう、となりました。
──どうでしたか。
吉田 質問項目に予め背景などを補足することで、記載事項をよりよく理解した人もいると思います。
浅井 コロナ禍を経て二分された面もあります。「ガクチカに書くことがない」とよく聞きますが、行動する学生は制約の中でも自分なりに考えてやります。一方でコロナを言い訳にする学生もいるので、逆に分かりやすくなった面もあるかも知れません。学生にとっては厳しいかもしれませんが。…続きを読む